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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



「そいつぁいけねえよ、小栗さん。フランスから金を借りて長州を討つなんざ、あっちの思うつぼだぜ」
「そういう勝さん。あんたも坂本某とかいう浪人連中集めて海軍操練所なんてやってるのは、御上に刃向かうことだと思われますよ」

という会話が幕末に勝海舟と小栗上野介の間で交わされたかどうか知らないが、勝海舟は外国から金を借りることをメチャクチャ嫌い、小栗上野介はフランスとベッチャッリだったことが維新後の双方の評価に繋がった。

当時の列強は弱小国の政争に金を使って首を突っ込み、侵略していくという方法を取っていたので外国事情に詳しい勝は小栗を非難。
一方、幕府の威光を高めるためには富国強兵が必要なので、そのために外国から借金するのもやぶさかではなかった。

結局どちらも愛国主義者に違いないが、外国からの力を借りるか借りないかが大きな違いだった。

ところで、自分の国のことを言うのもおかしいかもしれないが、日本ほど自分の国のことは自分で片づけてしまう国はない。
とりわけアジアでは異質の存在で、国内に政変があっても他国に亡命する者はいないし、金を借りても返さないということは絶対ない国なのだ。

たとえは幕末の日本などは今で言うところの「警察国家」で「独裁国家」「非民主的国家」で「差別助長社会」でもあったわけだが、あのどたばたの維新前夜でも海外へ亡命をはかった要人はほとんどいない。

「函館へ行って蝦夷共和国を樹立する」
なんて言っていた吾人も結局は国内での紛争だった。

尤も、「外国は怖い」という印象が250年の鎖国の中で日本国民三千万人に行き渡っていたことも影響しているが。

それでも、日本国内での非道と称するものを外国に出向いて騒ぐ輩は今もいない。

日本ではそういうヤツのことを「腰抜け」「裏切り者」「売国奴」と呼ぶ。

さて。
ミャンマーの軍政による弾圧事件で海外に亡命または留学しているミャンマー人たちが自国のことテレビカメラの前で猛烈に非難しているが、あの人たちはいったい何?
日本人の感覚からすると「売国奴」だ。
とりわけ英国ロンドンで騒いでるミャンマー人は果たして本物のミャンマー人か疑わしい。

ミャンマー人は一般的に旧支配者英国を嫌い、植民地時代の負の遺産が社会にまだまだ残っている。
ヤンゴンの国立博物館へ行くと、宝石をすべて剥ぎ取られた上で英国から返却された玉座が展示されていて、かの国の人ぶりがよく分かるようになっている。

そういう意味で、ロンドンで騒ぐミャンマー人民主活動家はもっと分かりやすく言うと「日本のことが大嫌いな朝鮮人が日本へ来て、日本の力を借りて自国を非難するようなもの」なのだ。

海外で活躍するミャンマー民主化運動化。
それで国内で活動しているスーチー女史を支援しているつもりなら「情けない」としか言いようがない。

なぜ帰国して戦えないのだ。
自分たちの国のことなのに外国に頼るな。

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コメント
 
 
 
Unknown (いいちこ)
2007-10-14 12:33:09
そんな言い方はよくないと思います。テレビによく出ている金美齢さんも同じですよ。

蒋介石独裁体制に異を唱えたため、パスポートを没収され、いつ強制送還されるかわからない状況の中で、日本で亡命生活をおくらざるをえませんでした。

故郷台湾に帰りたくても帰れない、帰ったら投獄、殺される、親族も当局から監視され、脅され、金さんは親の死に目にあえなかったのです。

それぞれの事情があるわけです。海外から声をあげるのも一つの闘い方であり、それは決して卑怯とか臆病なことではありません。

あの人たちも金さんたちと同じで、当局から暗殺されるかもわからない、故郷の親族の安否もわからないような不安と恐怖のなかで、闘っているはずです。
 
 
 
ミャンマーへ行ってみよう (監督@とりがら管理人)
2007-10-14 13:20:47
いいちこさん、初めまして。

金美齢さんが日本へ来たことは日本と台湾の関係を考えてみなければなりません。
そこには宗主国、植民地の関係ではないものがあるわけで、ミャンマーのケースとは異なります。

ちなみにいいちこさんはミャンマーへ行かれたことがありますか?

今回の報道でもそうなのですが、かなり歪曲された報道がバンバン飛んでいるのが実情です。

例えば、インターネットが遮断されたことは報道されましたが、すでに復旧していることは報道されていません。
騒ぎのさなかヤンゴン市内で読売新聞の衛星版が入手できたことも伝えられていません。
あたかもインターネットのみが通信手段のように報じられていましたが、電話は問題なく(=普段でもこの国は通じにくいのですが)いつものような感じで通じていました。

また巷には衛星放送のパラボラアンテナがニョキニョキ立ち、タイやインドの放送、BBCやCNN、NHKを見ることができます。

あの騒動のなか市内交通は一部を除いて運行もされていたようですし、航空路も国内線、国際線ともに時間の変更をして欠航せずに運行していたようです。

「暗殺」という言葉をお使いのようですが、ミャンマーは北朝鮮や白色テロ時代の台湾とはまったく違います。

また、若い人たちを「中心に政府に物申す」的な活動もあり、事実私は何回かの旅の途中、偶然にそういう彼らと話す機会を持ちました。
軍政には独裁を良とする連中と、民主化を目指している派閥があります。
こういう動きはここ10年ほどのものらしく、実際に勇気を持って帰国し、民主化に向けての活動をされている人もいます。
そういう人を私は讃えますが、海外で海外のメディアを使って、海外から文句を言う連中には、情けないと言って何が悪いんでしょうか。

なお、スーチーさんの家の前を通ったこともありますが彼女の家の前にはガードの兵士が数人いるだけ。
彼女を監禁しているというより、むしを暴漢から保護している。
活動資金をアメリカから得ているというスーチーさんもメディアが伝えるように「100%正義」なのか疑問です。
元在ミャンマー日本大使の山口さんもおっしゃっているとおり、民主化を叫んでいるだけの人たちには「?」です。

一度ミャンマーを訪ねてみてください。
腹が立つことも少なくありませんが、決して報道されている内容通りではないことが理解できるはずです。
 
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