家訓はともかく、私は普段でも賭事はあまりしない人間である。
しないというよりも、嫌いである。
私はこれまでの人生にギャンブルと呼べるものを経験したのは4回しかない。
パチンコを3回とラスベガスのカジノでスロットマシーンを楽しんだ1回。
その合計4回だけでなのである。
そのうち3回のパチンコも1回は高校時代、友人とのつき合いで10分ほどプレイしたのと、社会人になってから出張時に得意先の営業マンとのつき合いでプレイした2回の計3回。
自らすすんで楽しんだのはラスベガスのスロットマシンだけなのだ。
というのも、私は賭事なんぞというものは胴元が確実に儲かるようなシステムになっている不公平なお遊びだと思っているからだ。
それには、正当性は認められず、ちっとも面白いと感じないのだ。
もちろん競馬のようなギャンブルもあるが、ポーカー、麻雀、ルーレット、パチンコ、スロットなどという謂わば仕組まれた賭事は、「必ず負ける」と分っていて何が面白いんだ、というのが私の考え方だ。
実際パチンコの好きな人は「勝った時のこと」は自慢げに語って聞かせてくれるが「負けた時のこと」が語られることは、まず無い。
かと言って、私は負けることが単に嫌いなのかというと、そうではない。
その証拠に過去30数年間と言うもの、私は阪神タイガースのファンであり続けているのだ。
「えっ?タイガースって強いんじゃないの?」
と言うあなた。
あなたは幼稚園児か?
我がタイガースがとっても強いのはここ4~5年だけの話で、それ以前は周知の通り「ダメ虎」などと陰口を叩かれた。
それ以前はダメ虎まではいかなくても、ただ「最下位になったことがない」というだけの超人気チームなのであった。
実際10年ちょっと前くらいのタイガースは最悪で、毎年ダントツの最下位を爆走し、高い金を払って雇い入れた外国人の助っ人は「神お告げ」と称して勝手に帰国するなど、プレイ以外の話題にだけはこと欠かなかった。
余りのぶざまさに「見ちゃおれん」と仕事の忙しさも手伝って暫くテレビを見ていないあいだに、多くのベテラン選手が姿を消し、気がつけば、
「誰やねん。こいつ」
というような知らない選手ばかりの状態になっていた。
その「知らない選手」のなかに現在の今岡選手なんかがいるわけで、本当にこんな明るい未来は誰にも予想のつかないものだ、とつくづく感じるのである。
なお、最近そのタイガースが先祖返り(つまりダメ虎に)しはじめていることに、私は懐しさを感じながらも、若干の不安と不満を抱えていないでもないのだ。
で、余談はともかく、だから「負けること」は嫌いではあるが、それが野球のような本当のゲームであれば納得できるのだけれども、賭博となればそうはいかない。
さてさて、「家訓」を盾にイカサマ賭博への勧誘を断る私に、ジョジョのオヤジは必死にゲームへ参加するように説得にかかりだした。
しかし、その説得も私にとってはなんら魅力を感じないばかりか、これが「有名なバンコクのトランプ詐欺」であることを確信させるだけの、証拠固め以外のなにものでもなかったのだ。
つづく
しないというよりも、嫌いである。
私はこれまでの人生にギャンブルと呼べるものを経験したのは4回しかない。
パチンコを3回とラスベガスのカジノでスロットマシーンを楽しんだ1回。
その合計4回だけでなのである。
そのうち3回のパチンコも1回は高校時代、友人とのつき合いで10分ほどプレイしたのと、社会人になってから出張時に得意先の営業マンとのつき合いでプレイした2回の計3回。
自らすすんで楽しんだのはラスベガスのスロットマシンだけなのだ。
というのも、私は賭事なんぞというものは胴元が確実に儲かるようなシステムになっている不公平なお遊びだと思っているからだ。
それには、正当性は認められず、ちっとも面白いと感じないのだ。
もちろん競馬のようなギャンブルもあるが、ポーカー、麻雀、ルーレット、パチンコ、スロットなどという謂わば仕組まれた賭事は、「必ず負ける」と分っていて何が面白いんだ、というのが私の考え方だ。
実際パチンコの好きな人は「勝った時のこと」は自慢げに語って聞かせてくれるが「負けた時のこと」が語られることは、まず無い。
かと言って、私は負けることが単に嫌いなのかというと、そうではない。
その証拠に過去30数年間と言うもの、私は阪神タイガースのファンであり続けているのだ。
「えっ?タイガースって強いんじゃないの?」
と言うあなた。
あなたは幼稚園児か?
我がタイガースがとっても強いのはここ4~5年だけの話で、それ以前は周知の通り「ダメ虎」などと陰口を叩かれた。
それ以前はダメ虎まではいかなくても、ただ「最下位になったことがない」というだけの超人気チームなのであった。
実際10年ちょっと前くらいのタイガースは最悪で、毎年ダントツの最下位を爆走し、高い金を払って雇い入れた外国人の助っ人は「神お告げ」と称して勝手に帰国するなど、プレイ以外の話題にだけはこと欠かなかった。
余りのぶざまさに「見ちゃおれん」と仕事の忙しさも手伝って暫くテレビを見ていないあいだに、多くのベテラン選手が姿を消し、気がつけば、
「誰やねん。こいつ」
というような知らない選手ばかりの状態になっていた。
その「知らない選手」のなかに現在の今岡選手なんかがいるわけで、本当にこんな明るい未来は誰にも予想のつかないものだ、とつくづく感じるのである。
なお、最近そのタイガースが先祖返り(つまりダメ虎に)しはじめていることに、私は懐しさを感じながらも、若干の不安と不満を抱えていないでもないのだ。
で、余談はともかく、だから「負けること」は嫌いではあるが、それが野球のような本当のゲームであれば納得できるのだけれども、賭博となればそうはいかない。
さてさて、「家訓」を盾にイカサマ賭博への勧誘を断る私に、ジョジョのオヤジは必死にゲームへ参加するように説得にかかりだした。
しかし、その説得も私にとってはなんら魅力を感じないばかりか、これが「有名なバンコクのトランプ詐欺」であることを確信させるだけの、証拠固め以外のなにものでもなかったのだ。
つづく