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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「東京春祭ディスカバリー・シリーズVol.11 ジョルジュ・ビゼー」を聴く ~ 歌劇「カルメン」「美しいパースの娘」「真珠とり」等より ~ 上野聖矢(Fl)、岡田奏(P)他

2025年04月07日 00時01分20秒 | 日記

7日(月)。わが家に来てから今日で3737日目を迎え、首都ワシントンと全米50州の計1200か所で5日、トランプ大統領や「政府効率化省」を率いる実業家イーロン・マスク氏に抗議する集会が開かれ、1月の政権発足後では最大規模となった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

王様トランプと富豪マスクは 自分たちの名声と利益しか考えていない 全ての米国民は目を覚ませ!

         

昨日、東京文化会館小ホールで「東京春祭ディスカバリー・シリーズVol.11 ジョルジュ・ビゼー ~ 没後150年に寄せて」を聴きました プログラムは①「アルルの女」第2組曲より「メヌエット」、②歌劇「美しいパースの娘」第2幕より「セレナード」、③モーツアルト(ビゼー編):歌劇「ドン・ジョバンニ」第2幕よりセレナード「窓辺においでよ」、④歌劇「真珠とり」より第1幕「耳に残る君の歌声」「聖なる神殿の奥深く」、⑤歌劇「カルメン」より第1幕「前奏曲」、同:ハバネラ「恋は野の鳥」、同:第2幕「花の歌」、第1幕「セギディーリャ」、第3幕「間奏曲」、第2幕「シャンソン」、第2幕「闘牛士の歌」です 演奏はフルート独奏=上野聖矢、メゾ・ソプラノ=山下牧子、テノール=山本耕平、バリトン=ヴィタリ・ユシュマノフ、ピアノ=岡田奏、山岸茂人、ナビゲーター=落合美聡です

フルート独奏の上野聖矢は19歳で第8回ジャン・ピエール・ランパル国際フルートコンクール優勝 パリ国立高等音楽院を最優秀賞・審査員特別賞を得て卒業

メゾ・ソプラノの山下牧子は広島大学教育学部を経て、東京藝大大学院修了。第1回東京音楽コンクール優勝 新国立オペラなどで活躍中

テノールの山本耕平は東京藝大大学院を首席で修了、ミラノ・ヴェルディ音楽院修了 二期会を中心に活躍中

バリトンのヴィタリ・ユシュマノフはサンクトペテルブルク生まれ。日本トスティ歌曲コンクール2015年で第1位 2015年から日本を拠点に活躍中

ピアノの岡田奏はパリ国立高等音楽院を卒業。エリザベート王妃国際王妃音楽コンクールのファイナリスト

ピアノの山岸茂人は東京藝大楽理科卒、同大学院(音楽学)修了

1曲目はビゼー:組曲「アルルの女」第2組曲より「メヌエット」です 「アルルの女」はジョルジュ・ビゼー(1838-1875)がA.ドーデの劇のための音楽として1872年に作曲、同年パリで初演されました 第1組曲(全4曲)と第2組曲(全4曲)が編まれており、「メヌエット」は第2組曲の第3曲に当たります

演奏はフルートの上野聖矢とピアノの岡田奏です

上野のフルートは流石と言うべきでしょう 私もその昔、ヤマハ・フルート教室で1年間だけレッスンを受けた経験があるので、いかに美しく演奏するのが難しいかがよく分かります 私の場合は肺活量が人並み以下という最大欠点の持ち主だったため1年でさっさと辞めましたが、一度でいいから人前でこういう名曲を吹いてみたいというのが素人演奏者の夢です

2曲目はビゼー:歌劇「美しいパースの娘」第2幕より「セレナード」です この歌劇は1866年に作曲、1867年にパリで初演されました

テノールの山岸は、恋する女性への期待の気持ちを表情豊かに歌い上げました

3曲目はモーツアルト(ビゼー編):歌劇「ドン・ジョバンニ」第2幕よりセレナード「窓辺においでよ」です この歌劇はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1787年に作曲、同年プラハのエステート劇場で初演されました

ピアノ独奏の岡田はドン・ジョバン二の囁きを軽妙に演奏しました

4曲目はビゼー:歌劇「真珠とり」第1幕より①「耳に残る君の歌声」と②「聖なる神殿の奥深く」です この歌劇はビゼーが1862年から翌63年にかけて作曲、1863年にパリで初演されました

演奏は①がは山本耕平の独唱、②は山本とヴィタリ・ユシュマノフの二重唱です

「耳に残る君の歌声」はこのオペラで一番有名なアリアですが、山本はロマン溢れる歌唱で主人公の恋心を歌い上げました

「聖なる神殿の奥深く」では、山本とユシュマノフの力強い歌唱が印象に残りました

プログラム後半の1曲目はビゼー:歌劇「カルメン」より第1幕「前奏曲」、同:ハバネラ「恋は野の鳥」、同:第2幕「花の歌」、第1幕「セギディーリャ」、第3幕「間奏曲」、第2幕「シャンソン」、第2幕「闘牛士の歌」です この歌劇は1873年から翌74年にかけて作曲、1875年にパリのオペラ・コミック座で初演されました なお、今年は「カルメン」初演150年を記念すべき年です

演奏に先立ち、ナビゲーターの落合美穂さんから歌劇「カルメン」について、概要次のような解説がありました

「『カルメン』が作曲された19世紀のフランスでは、パリの『オペラ座』と『コミック座』とでは上演する歌劇の内容が異なっていた 『オペラ座』では神話とか歴史的な出来事を扱った内容で、歌による公演であるのに対し、『コミック座』では歌のほかに台詞が入るのが特徴だった 現代の日本に置き換えてみると、『オペラ座』で上演されるのは『大河ドラマ』で、『コミック座』で上演されるのが『朝ドラ』といったところだ 『カルメン』は『コミック座』で上演するために『オペラ・コミック』として作曲された作品だが、最後にカルメンが殺されるシーンがあり、この劇場に相応しくないと批判され、初演は大きな成功にはならなかった ビゼーは初演から3か月後の1875年6月初めに、持病の悪化によって36歳の若さでこの世を去った しかし、後に友人のギローによってグランド・オペラへと改訂され、世界中で上演される人気作となった

落合美聡さんは武蔵野音楽大学大学院博士課程修了、早稲田大学総合研究機構オペラ・音楽劇研究所招聘研究員ですが、以上の解説は参考になりました

後半は、最初に岡田奏のピアノ独奏により軽快な「前奏曲」が演奏されました

次いで真っ赤なドレスで登場したメゾ・ソプラノ山下牧子によりカルメンのアリア「ハバネラ『恋は野の鳥』」が、深みのある歌唱で歌われ、満場の拍手を浴びました

次に山本耕平によりドン・ホセのアリア「花の歌」が情熱的に歌われました

続いて山下牧子が再登場し、カルメンのセギディーリャ「セビリアの砦のほとり」を情感たっぷりに歌い上げました

次はフルートの上野聖矢、ピアノの岡田奏により第3幕「間奏曲」が抒情的に演奏されました

次いで山下牧子によりカルメンのシャンソン「鈴を鳴らして」が情熱的に歌われました

最後にヴィタリ・ユシュマノフによりエスカミーリョの「闘牛士の歌『諸君の乾杯を喜んで受けよう』」が勇壮に歌われました

満場の拍手の中、全員が再登場しカーテンコールが繰り返されました


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