31日(月・大晦日)。今年も今日で終わり。あっという間の1年でした
R.A.ラファティ著「昔には帰れない」(ハヤカワ文庫)を読み終わりました 文庫本の帯にあった「SF界のホラ吹きおじさんが語る抱腹絶倒、奇妙奇天烈な16篇」という謳い文句に誘われて購入した本です
先に結論を言います。どこが面白いのかさっぱり分かりませんでした 著者のラファティは1914年アイオワ州生まれ、電気技師を経て1960年、45歳の時にSF界にデビューした人です。16篇の物語には当時のアメリカ独特のギャグが散りばめられている(訳者の解説に書いてあった)ようなのですが、私にはまったく理解できませんでした 自分に理解できないものはお薦めできません。あしからず。ともあれ、これが今年読んだ73冊目の本です
閑話休題
今年は158回コンサートに通いました。その中で特に印象に残るコンサートを公演順に挙げてみます
①南西ドイツ放送交響楽団(2月17日・サントリーホール)=ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」(P:萩原麻未)、マーラー「交響曲第5番」。指揮:ロト。これは萩原麻未のピアノに尽きる
②大阪交響楽団(3月18日・すみだトりフォニーホール)=ヘンゼルト「ピアノ協奏曲」(P:長尾洋史)ほか。指揮:児玉宏。大阪交響楽団の「知られざる名曲」紹介シリーズは高く評価されていいと思います
③新国立劇場オペラ(4月19日・新国立劇場)=モーツアルト「ドン・ジョバンニ」。バリトン:クヴィエチェン他。現在最高のドン・ジョバンニはクヴィエチェンでしょう
④イーヴォ・ポゴレリッチ(5月7日・サントリーホール)=ショパン「ピアノ協奏曲第1番、第2番」ほか。オケ:シンフォニア・ヴァルソヴィア。ポゴレリッチの超スローテンポの演奏が忘れられません
⑤ウィーン・フォルクスオパー(5月13日・東京文化会館)=J.シュトラウス「こうもり」。誰一人歌手を知りませんが、誰もが上手い
⑥ウィーン・フォルクスオパー(5月27日・東京文化会館)=レハール「メリー・ウィドウ」。とにかく楽しい
⑦フランクフルト放送交響楽団(6月6日・サントリーホール)=リスト「ピアノ協奏曲第1番」(P:アリス・沙良・オット)、マーラー「交響曲第5番」。指揮:パーヴォ・ヤルヴィ。
⑧フランクフルト放送交響楽団(6月7日・サントリーホール)=メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」(Vn:ヒラリー・ハーン)、ブルックナー「交響曲第8番」。コンチェルトというと何でメンコンなんだろう?ヒラリーにはコルンゴルトとかバーバーを弾いてほしかった パーヴォ・ヤルヴィの指揮・・・これが現代のブルックナーだ
⑨モイツァ・エルトマン、ソプラノ・リサイタル(6月10日・東京オペラシティコンサートホール)=美人で歌がうまい
⑩サントリー・ミュージック・ガーデン・フィナーレ(6月17日・サントリー・ブルーローズ)=メンデルスゾーン「弦楽八重奏曲」ほか。メンデルスゾーンの室内楽は最高だ
⑪アジア・フィル(8月2日・サントリーホール)=シューベルト「交響曲第7番」、ベートーヴェン「交響曲第3番」。チョン・ミュンフンの指揮は健在です
⑫読売日本交響楽団(9月1日・東京芸術劇場)=マーラー「交響曲第2番」。指揮:下野竜也。東劇リニューアル・オープン記念演奏会に相応しい立派な演奏
⑬古典四重奏団(9月30日、10月25日。東京文化会館小ホール)=シューベルト「弦楽四重奏曲」レクチャー・コンサート。すごく勉強になった。来年のモーツアルト・レクチャー・コンサートに期待
⑭アリス・沙良・オット、ピアノ・リサイタル(11月5日。東京オペラシティコンサートホール)=ムソルグスキー「展覧会の絵」ほか。素足のピアニスト健在
⑮フィルハーモニア台湾(11月9日。東京オペラシティコンサートホール)=グリーグ「ピアノ協奏曲」(P:萩原麻未)ほか。もっとレパートリーを広げてほしい
⑯東京交響楽団(11月10日。東京オペラシティコンサートホール)=バッハ「ヴァイオリン協奏曲」、メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」、同「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」(指揮とVn:ラドロヴィチ)。ラドロヴィチはエンターティナ―だ
以上16公演を挙げてみましたが、今年は順番を付けられません。昨年のチョン・ミュンフン指揮アジア・フィル(ベートーヴェン「第7」、ブラームス「第1」)、同ソウル・フィル(チャイコフスキー「第6」、同ヴァイオリン協奏曲)、フォーレ四重奏団のような強烈な印象を残したコンサートは、残念ながらなかったというのが正直な感想です
昨年と共通して各2本挙げているのはピアニストの萩原麻未です 来年も彼女のコンサートはすべて聴きに行きます。さて、来年はどんなアーティストのどんな名演が聴けるのか、今から楽しみです
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