6月1日(土)。月日の流れは速いもので、今日から6月です 6月と言えばジューンブライトですね、ってそれじゃ6月の照明だよ
ということで、わが家に来てから今日で3427日目を迎え、トランプ前米大統領が自身の不倫の口止め料を不正に処理したとして罪に問われている裁判で、陪審団は30日、同氏を34件の罪状すべて有罪とする評決を全員一致で下した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
米国に良心が残っていることが証明されたが 恥知らずのトランプは大統領選に出る
昨日、夕食に「鶏の山賊焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「ブナピーの味噌汁」を作りました 前回は豚肉で山賊焼きを作ったので、今回は鶏肉にしました
鶏肉は揚げ焼きにしてありますが、すごく美味しかったです
昨夜、サントリーホールで読売日響「第672回名曲シリーズ」を聴きました プログラムは①シベリウス:交響詩「フィンランディア 作品26」、②エルガー「チェロ協奏曲 ホ短調 作品85」、③ドヴォルザーク「交響曲第9番 ホ短調 ”新世界より” 作品95」です
演奏は②のチェロ独奏は鳥羽咲音、指揮はステファニー・チルドレスです
ステファニー・チルドレスは1999年ロンドン生まれ、25歳の女性指揮者 幼少期からヴァイオリンを始め、セント・ジョンズ・カレッジ(ケンブリッジ大学)で音楽を専攻し、指揮者としての活動を開始、2020年にパリで開催されたコンクール「ラ・マエストラ」で第2位を受賞し脚光を浴びる
それ以降、世界各地のオーケストラに客演している
2024/25シーズンからバルセロナ響の首席客演指揮者に就任する
オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは元神奈川フィル・コンマスの﨑谷直人、その隣は長原幸太というダブルトップ態勢を敷きます
1曲目はシベリウス:交響詩「フィンランディア 作品26」です この曲はジャン・シベリウス(1865-1957)が1899年に作曲、同年11月4日にヘルシンキで初演され、その後1900年に改訂、同年7月2日にヘルシンキで改訂初演されました
なお、この曲は当初、1899年に上演された歴史劇の最後のシーン「フィンランドは目覚める」の付随音楽として発表されましたが、翌1900年にパリ万国博覧会に招かれたヘルシンキ・フィルのために、単独の交響詩に改訂されました
拍手の中、ステファニー・チルドレスが登場し指揮台に上がりますが、ショートヘアでスマートな体型の彼女は、見るからにクイーンズ・イングリッシュを話すクレバーなイギリス人女性というイメージがぴったりです
チルドレスの指揮で演奏に入りますが、ゆったりしたテンポで金管楽器を重量感たっぷりに歌わせます。そうかと思うと速いテンポに移ると一気にアクセルを踏んで、オケを煽り立てます ダイナミクスが明確で、見通しの良い演奏が繰り広げられます
読響のゴージャスなサウンドが生かされた爽快な演奏でした
2曲目はエルガー「チェロ協奏曲 ホ短調 作品85」です この曲はエドワード・エルガー(1857ー1934)が1919年に作曲、同年ロンドンで初演されました
第1楽章「アダージョ ~ モデラート」、第2楽章「レント ~ アレグロ・モルト」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ ~ モデラート ~ アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります
チェロ独奏の鳥羽咲音(とば さくら)は2005年ウィーン生まれの19歳。6歳から毛利伯郎に師事。国内外のコンクールで優勝・入賞を重ね脚光を浴びる 23年8月には読響サマーフェスティバル「三大協奏曲」に出演し絶賛される
22年からベルリン芸術大学でJ・P・マインツに師事
ソリストの鳥羽が 白を基調とした小さな花柄模様の華やかな衣装で登場、チルドレスの指揮で第1楽章の演奏に入ります 鳥羽の演奏を聴いて思うのは、研ぎ澄まされた弱音による抒情的な演奏が並外れて素晴らしいということです
第1楽章冒頭や第3楽章「アダージョ」においてその特徴がよく表れていました
一方、速いパッセージでは技巧を凝らして鮮やかに弾き、どこまでも気品のある演奏を展開しました
満場の拍手に鳥羽は、富岡廉太郎率いるチェロ・アンサンブルをバックに、まるでエリック・サティがタイトルを付けそうな、ドヴォルザーク「私にかまわないで」をチャーミングに演奏、再び大きな拍手に包まれました
昨年の「読響三大協奏曲」でドヴォルザーク「チェロ協奏曲」を弾いた時にも思いましたが、鳥羽は若手屈指の逸材で、将来が楽しみです
なお、音楽ライターの飯尾洋一氏が「プログラム・ノート」に次のように書いています
「この曲の初演はオーケストラの練習不足により失敗に終わったが、その時チェロ奏者として参加していたジョン・バルビローリはその後指揮者に転向し、1965年にジャクリーヌ・デュ・プレの独奏でロンドン交響楽団を指揮して同曲を録音した この録音がセンセーショナルな成功を収めたことで作品の真価が広く知れ渡ることになった
」
その録音が下の写真のCDに収録されています 1965年8月19日の録音です
プログラム後半はドヴォルザーク「交響曲第9番 ホ短調 ”新世界より” 作品95」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)がニューヨークの私立ナショナル音楽院の院長としてアメリカ滞在中の1893年に作曲、同年ニューヨークで初演されました
第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・モルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の4楽章から成ります
この曲においても、チルドレスの指揮はダイナミクスが明快で、緩急強弱自在の指揮ぶりを発揮します 第2楽章「ラルゴ」では、予想通りイングリッシュホルンで「家路」のテーマを吹いた北村貴子が、”いいところ”を全部かっさらっていきました
この楽章最後の弦楽トップによる八重奏はしみじみと素晴らしい演奏でした
第3楽章も第4楽章もかなり速いテンポですっ飛ばし爽快な演奏を展開しますが、第4楽章冒頭は、どうしても”鉄道オタク”ドヴォルザークの”ドヤ顔”を思い浮かべます
どう聴いたって あの冒頭の音楽は、機関車が発車する時の推進力を表しています
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました この日も事前にレセプショニストに、カーテンコール時のスマホによる写真撮影がOKであることを確かめておいたので 写メしました
写メしながら、チルドレスも鳥羽咲音と同じようにまだ若いし、将来が楽しみだと思いました
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