人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

三島由紀夫原作、 鈴木英夫監督「燈台」 & 増村保造監督「音楽」を観る ~ モーツアルト「ジュピター交響曲」も流れる:新文芸坐 / toraブログ 600万ページビュー達成!

2020年11月19日 07時19分22秒 | 日記

19日(木)。わが家に来てから今日で2240日目を迎え、トランプ米大統領は17日、国土安全保障省傘下でサイバーセキュリティー専門機関(CISA)のクリス・クレプス局長を即時解任するとツイッターで表明したが、クレプス氏は大統領選を巡り「不正があった証拠は一切ない」との結論を示していた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     これで大統領就任以来 何人の政権幹部を解任したのか? 早く自分を解任してみろ

 

         

 

昨日、夕食に「チキンステーキ」を作りました お酒はやっぱりワインです

 

     

 

         

 

現在、池袋の新文芸坐では「生誕95年・没後50年 三島由紀夫 文学と映画」を上映中です

 

     

 

昨日、三島由紀夫原作による映画「燈台」と「音楽」の2本立てを観ました

「燈台」は鈴木英夫監督による1959年製作映画(モノクロ・64分)です

黒川昇(久保明)は復員してわが家に帰り、父・祐吉(河津清三郎)の後妻いさ子(津島恵子)に出会い、ひと目で彼女の虜になってしまう 昇は愛する人を母と呼ばねばならない運命の皮肉を憎む 2年目の春、昇は父と、妹・正子(柳川慶子)、いさ子と4人で大島に旅行した。いさ子が夜、兄妹の部屋に遊びに来て「眠れないから本を貸してほしい」というので、正子は昇の本を貸した その本には、いさ子の名を連ねた落書きが書き込まれていた その時、昇のいさ子に対する2年間の秘めた思いが明らかになった 2人だけになった部屋で、昇はいさ子にすべての思いを打ち明け、いさ子は激しく動揺した 彼女も5つしか違わない昇の母親になり切れない思いを昇に告白した 昇はすべてを父親に打ち明けようといさ子に迫ったが、彼女は現状維持の静かな生活を願った そこに父・祐吉と妹・正子がやってきた。昇は何も知らない父に、秘密が書かれた本を差し出したが、正子は素早くその本を奪い取った 祐吉は何事も知らないまま いさ子とともに部屋を出た。それから7年後、結婚した正子は夫と再び大島を訪れた。彼女の胸には、今は別の女性と結婚し2児の父親としてアメリカの地にいる昇の姿が浮かんでいた 人の心は時の流れとともに変わっても、宿の部屋から見える燈台は昔と変わらず海を照らしていた

 

     

 

昇が、秘密が書かれた本を父に差し出した時、正子は素早くその本を奪い取ったのは何故か? 実は彼女は兄の昇が好きだったからで、昇を母いさ子に奪われたくなかったからです

この映画のタイトルが何故「燈台」なのか? それは、本を奪い取った後、独りになった時の正子の独白によって語られています

「何で私ばかりが燈台のように 休むことなく周りを明るく照らしていなければならないのよ

つまり、正子に言わせれば、あの時、自分が本を奪い取らなければ、兄・昇と母・いさ子がお互いに愛し合っていることが父親に知れてしまい家庭が崩壊してしまっていた、ということなのです 船の安全な航海を守るため一瞬も休むことなく明りを灯し続ける燈台のように、人々が平穏で安定した暮らしが送れるようにするためには、誰かがしっかりと見守る役割を果たさなければならない、と主張しているかのようです

 

         

 

「音楽」は増村保造監督による1972年製作映画(103分)です

若く才能ある精神分析医・汐見(細川俊之)が開業している医院に、弓川麗子(黒沢のり子)と名乗る女性が現れる 「音楽が聴こえない」という麗子に対し汐見は治療を続けていくが、次第に彼女の過去に問題があることに気づいていく 実は、音楽が聴こえないのではなく、恋人の江上とのセックスで不感症になっていることが判明する 汐見は 思い浮かんだことを語らせる連想法の治療を取り入れることにする 麗子が描く切り紙、鋏、美しい叔母、そして兄(高橋長英)の肉体に対する思慕・・・汐見は遂に、幼い頃に兄から受けた肉体的な官能がその後の麗子の心に大きく影響を及ぼしていることを突き止める

 

     

 

1本目の「燈台」でもそうでしたが、この「音楽」でも、兄と妹の関係が出てきて、どちらかと言えば妹が兄を愛しています これがこの2作品に共通する大きな特徴です

音楽が聴こえないという麗子に、汐見がラジカセでモーツアルト「交響曲第41番ハ長調K.551」の第4楽章「アレグロ・モルト」を聴かせ、「これはジャズですか?それともクラシックですか?」と尋ねるシーンがあります 麗子が「ジャズです」と答えると、汐見は「クラシックです。あなたは今、音楽が聴こえていませんね」と言います。この映画の音楽は作曲家・林光が担当していますが、この選曲も林光によるものだろうか? それとも三島由紀夫の原作に書かれているのだろうか? どちらにしても、何故「ジュピター交響曲」の堂々たるフーガによる第4楽章を選んだのだろうか? 気になるところです

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