人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第4番、第10番、第15番」を聴く~エルサレム弦楽四重奏団「ベートーヴェン・サイクルⅢ」:サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン

2021年06月09日 07時10分57秒 | 日記

9日(水)。わが家に来てから今日で2342日目を迎え、中国の国会に相当する全国人民代表大会常務委員会は7日、外国が中国を制裁した場合に反撃する反外国制裁法案を審議したが、米欧などの対中制裁に直ちに対抗する体制を整えて、抑止する狙いがあるとみられる  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     外国が制裁する原因を作っているのは中国なんだから それを取り除くのが先決だろ

 

         

 

昨日、夕食に「舌平目のムニエル」「トマトとアボカドとキュウリのサラダ」「もやしの味噌汁」を作り、「カツオのタタキ」とともにいただきました サラダはmiminga33さんのレシピを参考にさせていただきました 食べ終わったあとでよく考えたら、肝心のレモン汁を入れるのを忘れていました 塩だけの味付けでも美味しかったのですが、やはりレモンを入れる方が美味しそうです 料理をする時は、あらかじめ必要な調味料は目の前に出しておかなくてはならないとつくづく思いました 次回の反省材料にします

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」参加公演、エルサレム弦楽四重奏団「ベートーヴェン・サイクルⅢ」を聴きました プログラムはベートーヴェン①「弦楽四重奏曲 第4番 ハ短調 作品18-4」,②「同 第10番 変ホ長調 作品74『ハープ』」、③「同 第15番 イ短調 作品132」です

1日目が「第1番」「第7番」「第12番」、2日目が「第2番」「第8番」「第13番」の組み合わせだったので、番号順でいけば3日目は「第3番」「第9番」「第14番」となるはずですが、なぜか「第4番」「第10番」「第15番」と1番ずつ飛ばしています 「第15番」は1824~25年の作曲で5楽章制、「第14番」は1826年の作曲で7楽章制という点に着目し、実際の作曲年と楽章数を勘案したのかもしれません ちなみに4回目公演(10日)は「第3番」「第9番」「第14番」というカップリングになっています

 

     

 

初期の作品で一番人気の「第4番」、中期の魅力的な「第10番」、後期の充実した「第15番」のカップリングとあって、これまでで一番多くの聴衆が集まりました

1曲目は「弦楽四重奏曲 第4番 ハ短調 作品18-4」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1798年から1800年にかけて作曲、後援者フランツ・ヨーゼフ・フォン・ロブコヴィッツ侯爵に献呈された6曲から成る弦楽四重奏曲(作品18ー1~6)のうちの1曲ですが、6曲のうち唯一の短調作品で 実質的に最後に作曲されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「アンダンテ・スケルツォ・クアジ・アレグレット」、第3楽章「メヌエット:アレグロ」、第4楽章「アレグレット〜プレスティッシモ」の4楽章から成ります

4人の演奏で第1楽章に入りますが、冒頭から集中力に満ちたデモーニッシュな演奏が展開し、ハ短調の魅力を発揮します ハ短調と言えば「交響曲第5番”運命”」やピアノ・ソナタ”悲愴”と同じ調性です フーガ風に主題が提示される第2楽章も楽しめましたが、推進力に満ちた第4楽章で、前向きなベートーヴェンを感じました

2曲目は「弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 作品74『ハープ』」です この曲は1809年に作曲、フランツ・ヨーゼフ・フォン・ロブコヴィッツ侯爵に献呈されました 第1楽章「ポコ・アダージョ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「プレスト」、第4楽章「アレグレット・コン・ヴァリアツィオ―二」の4楽章から成ります 第1楽章で、ピッツィカートによりアルペッジョが奏でられますが、ハープの響きに似ていることから「ハープ」という愛称で呼ばれています また、これまでの作品は、第1番~第6番が作品18として、第7番~第9番が作品59としてまとめて出版されたのに対し、この作品は単独で出版された最初の弦楽四重奏曲です

4人の演奏で第1楽章に入りますが、冒頭の緊張感に満ちた静謐な演奏が素晴らしい この楽章では、何より各楽器のピッツィカート奏法が冴えています 第2楽章では冒頭のヴァイオリン・ソロが聴かせます 第3楽章は、第5交響曲の「運命の動機」と同じメロディーが執拗に繰り返されます 第4楽章は変奏曲ですが、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全16曲の中で「変奏曲」と称する唯一の楽章です ベートーヴェンは変奏曲を得意としているだけあって十分楽しめました

 

     

     

最後の曲は「弦楽四重奏曲 第15番 イ短調 作品132」です この曲は1824年から翌25年8月までウィーンで作曲され、1825年11月6日、ウィーンでシュパンツィヒ四重奏団によって初演されました 番号は「第15番」ですが、作曲年から言えば「第12番」の後に書かれた作品です 第1楽章「アッサイ・ソステヌート ~ アレグロ」、第2楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第3楽章「モルト・アダージョ ~ アンダンテ」、第4楽章「アラ・マルチャ、アッサイ・ヴィヴァーチェ ~ ピゥ・アレグロ」、第5楽章「アレグロ・アパッショナート」の5楽章から成ります

この曲で面白いのは、第2楽章の中盤でバグパイプのような音色の音楽が聴けることです 4人の演奏は色彩感溢れる素晴らしいものでした

この作品の中心は全5楽章の真ん中に位置する第3楽章「モルト・アダージョ ~ アンダンテ」です この楽章は「病癒えた者の神への聖なる感謝の歌、リディア奏法で」と題されています ベートーヴェンはこの曲を作曲中、腸の疾病のため約1か月ほど作曲を中断していますが、この楽章にはその時の心境が反映していると言われています 古風なリディア旋法によりコラール旋律が繰り返されますが、「新しい力を感じて」と題されたパッセージが挟み込まれます 祈りのような旋律と高揚感溢れる旋律との対比が感動を醸し出します この後、第4楽章、第5楽章が演奏されますが、第1ヴァイオリンがリードして、というよりも、4人が対等の立場でベートーヴェンの後期の充実した作品を歌い上げます

満場の拍手に包まれた公演は午後9時13分に終了しました 次回 第4回目の公演は10日(木)です これまでのところ、エルサレム弦楽四重奏団に対する個人的な評価は、かなり高いです

 

     

コメント (2)
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