人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

川口成彦 ✕ 原田陽 ✕ 新倉瞳でフォーレ「ピアノ三重奏曲ニ短調」、サン=サーンス「ピアノ三重奏曲第1番」他を聴く ~ サントリーホールCMG「フォルテピアノ・カレイドスコープ」

2021年06月26日 07時19分00秒 | 日記

26日(土)。わが家に来てから今日で2359日目を迎え、米ニューヨークの裁判所は24日、ジュリアーニ元ニューヨーク市長がトランプ前大統領の顧問弁護士として、昨年の大統領選について「死者が投票した」などと明らかに虚偽で誤った発言を繰り返し公益を脅かしたと判断し、同氏の州内での法曹資格を一時停止する決定をした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプ ”フェイク” 政権を支えた 取り巻き連中の一人ひとりが 糾弾されていく!

 

         

 

昨日、夕食に「チキンステーキ」を作りました 鶏に塩とブラックペッパーを振って弱火で焼き、時間を置いて タレ(砂糖、醤油、オイスターソース、酒、トマトケチャップ)をからめて焼きます

 

          

 

         

 

昨日、サントリーホール「ブルーローズ」で開かれた「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」参加公演「フォルテピアノ・カレイドスコープ  Ⅳ  〜 19世紀のフランス:サン・サーンスを中心に」公演を聴きました プログラムは①グリーグ「アンダンテ・コン・モート  ハ短調」、②ラヴェル「ヴァイオリン・ソナタ(遺作)」、③フォーレ「ピアノ三重奏曲 ニ短調 作品120」、④J.S.バッハ(サン=サーンス編)「無伴奏ヴァイオリン ソナタ 第3番ハ長調 BWV1005」より第3曲『ラルゴ』、⑤同「無伴奏ヴァイオリン パルティータ第1番 ロ短調BWV1002」より第4曲『テンポ・ディ・ブーレー』(ソロ・ピアノ用編曲)、⑥サン=サーンス:組曲「動物の謝肉祭」より第13曲「白鳥」、⑥同「ピアノ三重奏曲第1番 ヘ長調 作品18」です    演奏はフォルテピアノ=川口成彦、ヴァイオリン=原田陽、チェロ=新倉瞳です

 

     

 

川口成彦は1989年生まれの32歳。第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位入賞を果たしています    原田陽は1994年ジュリアード音楽院プレ・カレッジに入学、ドロシー・ディレイに師事し、同音楽院から奨学金を授与されています    現在、バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーとして活躍中です    新倉瞳は桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業、スイスのバーゼル音楽院ソリストコース・教職課程の両博士過程を最高点で修了    現在はカメラータ・チューリヒのソロ首席チェリストとして活躍しています

なお、川口成彦の弾くフォルテピアノは、サントリーホールが所蔵する1867年製エラールで、かつて福澤諭吉の孫・進太郎がパリの由緒あるサロンから購入した楽器で、フランツ・リストも弾いたと伝えられています

 

     

 

自席はC8列3番、センターブロック左から3つ目です。会場は9割以上入っているでしょうか

1曲目はグリーグ「アンダンテ・コン・モート  ハ短調」です この曲はエドワルド・グル―グ(1843‐1907)が、ピアノ三重奏曲の「緩徐楽章」として作曲したと思われる作品で、1878年6月17日に完成しました 3人の演奏はハ短調特有の悲しみの心情を表したものでした

演奏後、原田陽がマイクを握り 「本公演は1年前に開かれる予定でしたが、コロナ禍の影響でライブ演奏が叶わず、無観客による配信のみでした 1年ぶりに多くの聴衆を前に演奏できることが嬉しい 本日の3人の出演者は初めて会ってからまだあまり時間が経っていませんが、仲良くやっています どれだけ仲が良いかというと、実は昨日、川口君が財布を無くしてしまい帰りの電車賃がなくなってしまったので、私が貸してあげました それほど仲が良いのです。まだ返してもらっていないので、今日は朝からそのことばかり気になっていました 川口君は忘れているようですね」と語り、笑いを取っていました ジョークを言いながら自分では笑わないところは、お笑い芸人になれる素質があります 原田君、失業したら吉本興業に行きますか

2曲目はラヴェル「ヴァイオリン・ソナタ(遺作)」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875‐1937)がパリ音楽院の学生時代に書いたソナタの第1楽章です 言わば若き日の「習作」ですが、原田 ✕ 川口コンビによる演奏で聴く限り、すでにラヴェル特有の色彩感溢れる世界が描かれていてビックリしました    とくに川口のフォルテピアノが、時にハープのような音を出していて表現力の幅広さに感心しました

3曲目はフォーレ「ピアノ三重奏曲 ニ短調 作品120」です この曲はガブリエル・フォーレ(1845‐1924)が出版人デュランの勧めにより1922年から翌23年にかけて作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンティーノ」、第3楽章「アレグロ・ヴィーヴォ」の3楽章から成ります

3人の演奏で第1楽章に入りますが、フォーレ特有の浮遊感が魅力的です チェロの音が控えめなので、ひょっとしてスチール弦ではなくガット弦(羊の腸を縒り合わせた弦)を使っているのかな、と思ったら、プログラム後半で川口氏が「新倉さんはガット弦に張り替えて、エンドピンも外して演奏している」と説明していました 新倉はチェロにエンドピンがついていないので、楽器を両脚で挟んで演奏します 女性には相当の努力が必要とされます。”努”の字を分解してみれば解ります 第2楽章はメロディーが美しく、第3楽章は3人のアンサンブルが見事でした

 

     

 

プログラム後半の1曲目はJ.S.バッハ(サン=サーンス編曲)「無伴奏ヴァイオリン ソナタ 第3番ハ長調BWV1005」より第3曲『ラルゴ』と同「無伴奏ヴァイオリン パルティータ第1番 ロ短調BWV1002」より第4曲『テンポ・ディ・ブーレー』(ソロ・ピアノ用編曲)です 川口成彦のフォルテピアノ独奏で演奏されます 前者での穏やかな曲想と、後者での溌剌とした曲想が対比され、フォルテピアノの表現領域の広さを感じました

次の曲はサン=サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」です この曲は今年没後100年を迎えたカミーユ・サン=サーンス(1835‐1921)が1886年に作曲した「動物の謝肉祭」の13番目に演奏される作品です チェロ独奏用の代表曲みたいな作品で、バレエでも踊られます 川口の伴奏で新倉がガット弦特有の柔らかい音でしみじみ感慨深く演奏しました

最後の曲はサン=サーンス「ピアノ三重奏曲第1番 ヘ長調 作品18」です この曲は1864年に完成され、翌65年1月に初演された作品です 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「スケルツォ:プレスト」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります この曲は初めて聴きましたが、サン=サーンスらしい色彩感にあふれる変化に富んだ曲で、楽しく聴くことが出来ました

満場の拍手に、3人はサン=サーンスと同じ頃に活躍したヴィドールの「ピアノ三重奏のための4つの小品」から第4曲「セレナード」を優雅に演奏し、コンサートを締めくくりました

川口君は原田君にできるだけ早くお金を返した方がいいと思います その前に財布が見つかるといいですね

 

     

コメント
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