人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新国立オペラ、ロッシーニ「セビリアの理髪師」初日公演を観る ~ 脇園彩、ルネ・バルベラ、フローリアン・センペイ、パオロ・ボルドーニャ、マルコ・スポッティにブラボー!

2020年02月07日 07時22分00秒 | 日記

7日(金)。わが家に来てから今日で1956日目を迎え、消費者庁の伊藤明子長官は6日までに、新型コロナウイルス感染拡大の影響でマスクの需要が高まり、インターネット上で高額転売されていることについて「転売目的の購入は望ましくない」との見解を示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                  マスクの転売はやめよう  オー!

 

         

 

昨日、夕食に娘の大好物「ビスク鍋」を作りました 簡単で美味しく温まります

 

     

 

         

 

昨夕、新国立劇場「オペラパレス」でロッシーニ「セビリアの理髪師」の初日公演を観ました 出演はアルマヴィーヴァ伯爵=ルネ・バルベラ、ロジーナ=脇園彩、バルトロ=パオロ・ボルドーニャ、フィガロ=フローリアン・センペイ、ドン・バジリオ=マルコ・スポッティ、ベルタ=加納悦子、フィオレッロ=吉川健一、隊長=木幡雅志、アンブロ―ジオ=古川和彦。管弦楽=東京交響楽団、合唱=新国立劇場合唱団、指揮=アントネッロ・アッレマンディ、演出=ヨーゼフ・E・ケップリンガーです

 

     

 

アルマヴィーヴァ伯爵は、町一番の美人と誉れの高いロジーナに一目ぼれする しかし、ロジーナは、財産目当てで彼女にご執心の後見人バルトロの家に監禁状態にされ外出も出来ない そこで、伯爵はお金次第で何でも引き受ける「町の何でも屋」フィガロの智恵と力を借りることにする 幸いフィガロは理髪師兼雑用係としてバルトロ家に出入りできたので、伯爵に知恵を授け、あの手この手で家の中に入り込み、紆余曲折の後にロジーナに想いを伝えることに成功する そしてハシゴを使って2階から脱出しようとした時、彼の怪し気な行動を察知したバルトロに気づかれハシゴを外されてしまう しかし、フィガロの機転でピンチを脱し、ハッピーエンドで幕を閉じる

 

     

 

私が新国立オペラの「セビリアの理髪師」を観るのは2002年10月、2005年10月、2006年12月、2012年11月、2016年11月に次いで今回が6度目です また、ヨーゼフ・E・ケップリンガーの演出で観るのは5度目です

結論を先に書きます。歌手陣は最高級の粒ぞろいでした

真っ先に挙げたいのはロジーナを歌った脇園彩です 東京藝大大学院を修了後、2013年文化庁派遣芸術家在外研究員としてパルマ国立音楽院に留学。ロッシーニ・オペラ・フェスティバルのアカデミーに参加し「ランスへの旅」でイタリアでのオペラデビュー、ミラノ・スカラ座アカデミーを修了。ミラノスカラ座ほかで「セビリアの理髪師」ロジーナ役で出演したほか、イタリアを中心に活躍しています 新国立劇場では2019年5月に「ドン・ジョバンニ」ドンナ・エルヴィーラで出演しています 私は5月17日の初日公演で初めて彼女の歌を聴いたのですが、翌日のブログに「最も強く印象に残った。将来有望なメゾ・ソプラノ」と書いています 第1幕のカヴァティーナ「今の歌声は」、第2幕の技巧的なアリア「愛に燃える心に」をはじめとして、美しくも力強い歌唱で聴衆を圧倒しました 演技力も申し分ありません。2021年には新国立劇場「フィガロの結婚」ケルビーノに出演予定とのことです。ちょっと役不足のように感じますが、楽しみです

そして、第1幕でカヴァティーナ「町の何でも屋に道を開けろ」を迫力のあるバリトンで歌い上げ、聴衆の心を一気に掴んだフィガロ役のフローリアン・センペイは強烈な印象を残しました フランス出身で、フィガロ役を得意としており、フランスを中心に活躍しています 素晴らしい演技力と相まって存在感抜群でした

アルマヴィーヴァ伯爵を歌ったルネ・バルベラはアメリカ出身のテノールですが、世界のオペラ劇場でモーツアルト、ロッシーニを中心に歌っています 第1幕のカンツォーネ「もしも私の名を知りたければ」はもちろんのこと、第2幕フィナーレの技巧的なアリア「もう逆らうのをやめろ」は圧巻でした 歌は良いのですが、あの顎鬚がどうもアルマヴィーヴァ伯爵らしくないと感じます。でもそう簡単に剃る訳にもいかないのでしょうね

バルトロを歌ったパオロ・ボルドーニャはイタリア出身のバリトンですが、第1幕のアリア「私のような医者に向かって」では語り口調で歌い始め、最後には早口言葉で畳みかける「技」が鮮やかでした 時々、日本語を使って会場を沸かせていましたが、演技力は抜群です

ドン・バジリオを歌ったマルコ・スポッティはパルマ生まれのバスですが、第1幕のアリア「中傷はそよ風にのって」は低音の魅力がたっぷりでした

全編を通して出場しているのに歌の出番は第2幕のアリア「年寄りは妻を求め」しかないベルタを歌った加納悦子は、年増の家政婦の嘆きを見事に歌い上げました この歌 大好きです

最後に、ミラノ生まれのアントネッロ・アッレマンディ指揮東京交響楽団は、歌手に寄り添いながら、時にロッシーニ・クレッシェンドでブッファの雰囲気を盛り上げながら、終始 軽快な演奏を展開しました

カーテンコールが繰り返されましたが、拍手とブラボーの嵐はなかなか止みませんでした 初日公演は大成功だったと言えるでしょう

 

     

コメント
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