14日(月).わが家に来てから今日で1048日目を迎え,安倍晋三首相が12日,地元の山口県長門市で安倍家の墓参りをし,「(内閣改造で)新たなスタートを切り,そして国民のために国政に全力を尽くしていきます,と報告した.初心にかえって,謙虚に誠実に丁寧に,全力を尽くすと誓った」と記者団に話したというニュースを見て感想を述べるモコタロです
亡父・晋太郎氏に誓ったことは 国民にも誓って欲しいものです そして実行が大事!
昨日,東銀座の東劇で「METライブビューイング アンコール2017」のビゼー「カルメン」を観ました これは2010年1月16日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です
キャストは,カルメン=エリーナ・ガランチャ,ドン・ホセ=ロベルト・アラーニャ,ミカエラ=バルバラ・フリットリ,エスカミーリョ=テディ―・タフ・ローズほか,管弦楽・合唱=メトロポリタン歌劇場管弦楽団・合唱団,指揮=ヤニック・ネゼ=セガン,演出=クリストファー・ウィールドンです
私はこの映像が最初に公開された2009-10年シーズンの時は見逃してしまい,2012年のアンコール上演のときに一度観ました したがって今回は2回目です
指揮者 ヤニック・ネゼ=セガンがオーケストラ・ピットでタクトを振り下ろし,勇ましい前奏曲が演奏されます 彼はこの公演がMETデビューでしたが,生き生きとした指揮ぶりがMETの上層部にアピールしたのか,40年の長きにわたり音楽監督を務めて来たジェイムズ・レヴァインの後を襲い,2016年6月にMETの次期音楽監督に任命されています
今回この映像を観て改めて感じたのは,この当時,ガランチャのカルメンとアラーニャのホセは最強のコンビだったのではないか,ということです 二人ともべらぼうに歌が上手いだけでなく演技力が抜群なのです とくにリチャード・エアの演出によるカルメンは歌って踊っての激しい動きが求められるので,踊る能力も必要です そういう意味では,ガランチャは3拍子揃った歌手だと言えます 彼女は2016-17シーズンの「ばらの騎士」でオクタヴィアンを歌いましたが,その時のインタビューで「今回でこの役は卒業したい.体力が続かない」と語っていたので,激しい動きのカルメンは 7年経った今では なおさら歌えないでしょう
ミカエラを歌ったフリットリは,か弱い女性ではなく自分の考えをしっかり持った現代女性としてのヒロインを演じていました
驚くべきはエスカミーリョを歌ったテディ―・タフ・ローズです エスカミーリョ役は当初マリウーシュ・クフィエチェンが歌う予定だったのですが,急病で降板となり,METは急きょ代役を立てることになり,彼に白羽の矢が立ったのです 幕間のインタビューで ルネ・フレミングから,「いつ,代役の依頼を受けたの?」と訊かれ,「歌う当日の午前10時でした.リビングで新聞を読んでいたら電話がきて,午後1時からの本番に出て欲しいということでした」と答えていました.ルネ・フレミングもフリットリも同じような経験があるそうです.それにしても,プロの歌手は凄いと思います いつどんなオファーがあっても,応えなければならないので,普段からあらゆる役柄を歌えるように準備しておかなければならないのですから しかし,とくに名前が知られていない歌手にとっては,大きな飛躍のチャンスにもなるわけです そういうチャンスを生かすも殺すも普段の努力次第ということでしょう
なお,この公演では幕間で男女二人によるバレエが踊られましたが,次幕でのカルメンとホセの行方を占うような動きを表現していました とくに第3幕への幕間でフルートによる美しいメロディーに合わせて踊られたバレエはとても美しく感動的でした
この日は演目がポピュラーな「カルメン」で,日曜日ということもあってか,かなりの人が入っていました 女子トイレに長蛇の列ができるほど,女性客が多かったようです
METライブビューイング「カルメン」は開演後演奏時間3時間24分で,今後は下記の通り8月31日,9月1日,24日にも上映されます