富田パソコンサークル (Tomita PC Circle)

京都の京丹波町富田の「公民館」をホームに活動するパソコンサークルのブログ。

エクセル:同じ項目に連番・・・COUNTIF(カウントイフ)の応用

2014年03月13日 | エクセル

この手の話を、なかなか具体的に説明するのは、難しいといえば難しいのですが・・・

エクセルのことで、ちょっと尋ねられたので、ここで書き込んでおくことにします。
「ある表に、順番はばらばらで、何種類かの項目が、順不同で何度も繰り返してある場合に
出てきた順番に、項目毎の連番を振って、項目毎に整理したい・・・」とのことでした。
電話だったので、理解するのに骨が折れましたが、何とはなく言いたいことが伝わってきました。

この問いに対しての答えになるのには、2つの仕組みを考える必要があると思います。
一つは、今ある表に項目毎の連番をふる工夫を加えて、ちょとしたデータベースの意味を付け加えることと、
もう一つは、その工夫を元に新たな「シート」に、項目別の集計表みたいなモンをこしらえることです。


たとえばそれは、下図のような例で説明できると思います。
ここに「現金出納」の表があります。ここには日々記録されたお金の出し入れがあり
使われた費目がそのたびに違っています。

sono1

これをたとえば、「事務費」という費目について、さらに下図のように
出てきた順番に「事務費1,2,3・・・・」と振ることで

sono2
事務費だけの「集計表」を作成するために、 日ごとのデータが費目毎の、何番目かのデータであるかの意味を持たすことができます。
このように「事務費*」とある費目の番号順に抽出する仕組みをこしらえておけば
あとは項目の表を別途こしらえて、日付順の集計表は、比較的簡単に、整理がつきます。
この仕組みは「現金出納」から各費目毎の集計を可能にするほかにも、何かの「売上表」とか「家計簿」にも応用できそうです。

その最も、核になる部分は、連番にしたい「項目」をカウントすることによって実現できます。
さっきの帳票を抜き出すと、下図のようになっています。この場合は、B列の「項目」がカウントする対象になります。

2014-03-12 13-44-32


C列に実際に、項目毎に出てきた順番の「連番」をふる仕組みを
探し出す「条件」を指定して、その個数を数える「COUNTIF(カウントイフ)」という関数を使って、作ってみましょう。

COUNTIFは、COUNTIF(範囲条件で表します。
まずC2にその式を組み込みます。答えは「=COUNTIF($B$2:B2,B2)」となります。

ではその数式の中身を見てみましょう。
範囲を示す
$B$2:B2という部分が、「ミソ」です。
範囲の始まりを固定するときは、以前にも述べたように「絶対参照」を指示しておくと
あとのセルにこの式をコピーしても、範囲の始まりの位置は固定されて動きません。
従って、項目毎にカウントしたい場合は、項目の始まり位置である B2という絶対的な位置から、
今あるセル位置・・・この場合はたまたま最初の行ですのでB2になります。
ここを相対位置のままにしておきますから、この式を次の行にコピーすれば、C3のセルには
この部分は、「$B$2:B3」と範囲が一つ広がっていくはずです。
範囲が始まりを固定されて、セルが進むにつれて、広がっていく感じを
この数式のありようから、想像できれば・・・シメタものデス。

次にカウントの対象となる条件の方ですが、先ほどのC2に入力する値は、C2の位置では、B2の「項目」が対象ですので
何をカウントするのかという条件に「B2」を指定しておきます。ここも同じようにこの式を次のC3にコピーすると
自動的に今度はB3と変化するでしょう。
では実際に、下図のようにC2にさっきの式「=COUNTIF($B$2:B2,B2)を入力し
そのあと、C16までC2の式をコピーしてみましょう。


2014-03-12 14-13-00

2014-03-12 14-16-08

とまぁ、何となくうまくいきました。
ただこれでは、味気ないというかもう少し工夫が必要な気がしてきますので
D列には、B列とカウントした連番のC列の数字を「&(アンド)」を使って合成すると
D2に「=B2&C2」の式を組み込みます。


2014-03-12 14-20-21
これをさっきの要領でコピーすると・・・・
2014-03-12 14-21-55
このようにわかりやすくなり
項目毎の連番が実現できると思います。 あとは、別に作る集計表で
項目毎に・・・・データを抽出する仕組みを作り上げれば、完成は間近です。


数式は、数学ではありません。・・・・どちらかというと仕組みを作るための
「文」のようなものなので、エクセルとあわせて、数学も苦手と言い切るのは間違いです。
ちょっとだけ頭をひねるだけで、便利な仕組みを手に入れることができます。

 

 

 


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