ファンタジアランドのアイデア

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ASEANの低温物流を円滑に行う仕組み スモールアイデア NO213

2018-11-21 17:52:39 | 日記

 ASEAN地域では、着実な経済成長が進んでいます。その成長の中で、中間層が驚くべきスピードで増加しているのです。中間層は、今までより教養や娯楽、そして、品質の高い食品を求めるようになりました。健康管理への意識が高まると同時に、健康に必要な生野菜への人気も高まっているのです。この地域では、葉物をゆでたり、いためたりして食べる習慣が根付いていました。でも、経済成長は家庭への冷蔵庫を普及を促し、先進国並みの食生活になりつつあります。課題は、新鮮な野菜や食品をラストワンマイルまで届ける低温物流網の整備になっていることです。
 そこで、ASEAN諸国における低温物流網について考えてみました。この地域の都市部では健康志向が広まり、野菜から取るビタミンの重要性も認識されるようになりました。
高級スーパーには、その場で育てた野菜を販売するミニ「植物工場」が設置されるほどです。サラダ専門店も広がり、オーガニックをうたう野菜も目に付くようになってきました。この新鮮な野菜をどのように生産地から、モールやスーパーのある都市部まで、流通させるかが課題になっています。
 日本であれば、この流通をスムーズに行う仕組みが整っています。たとえば、関東近辺の野菜の産地であれば、10万個の野菜ケースを100台以上のトラックに載せて、17カ所の出荷場から40の市場に届けることが日常的に行われています。大都市に需要があり、その供給網もしっかりできるわけです。もちろん、需要の増減に備える施設も整備されています。消費地の近くには、大型の冷凍冷蔵倉庫が設置されています。余談ですが、10万個の野菜出荷と配送計画の作成には、時間が掛かっていたそうです。毎日の出荷計画は早くても、前日の夜10時すぎに決まり、その計画の作成は担当者の経験に頼っていたそうです。それをIT企業が経験者の仕事を分析し、自動化するプログラムを作成したのです。自動化するプログラムを試験作動させると、所要時間はわずか1秒未満で毎日できるようになりました。
 地続きのタイ、カンボリア、ベトナム、ミャンマーなどのASEAN諸国は、大動脈の交通インフラを整備してきました。国境を越えた物流が、各国を結ぶ道路や鉄道などの交通インフラを通して活況を呈しているのです。交通ンフラを生かしながら、低温物流網も広がりを見せています。幹線インフラと巨大冷蔵倉庫を経由しながら、大都市の需要に応じるサービスが構築されてきています。もし、日系企業が植物工場を作り、日常的に大都市部へ新鮮な野菜を供給出来る仕組みができれば、ビジネスチャンスを獲得できます。でも、問題があるようです。べトナムは物流の品質がまだ低く、「運転手に持ち逃げされる」ので高いものは送らないというレベルです。アジアの消費者は、高度なサービスを求めていません。そこそこに、届けば良いというレベルです。川上から川下までの流れができるまで、待つことも一つの選択肢です。もう一つは、川上から川下まで早急に整備して、先行利益を獲得するという選択肢もあります。