ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

西欧流教育の弊害・BOP・人材の見極め アイデア三題噺 237

2019-05-24 23:20:56 | 日記

 今世界の市場では、BOP ( Base of theEconomic Pyramid)ビジネスが、注目を集めています。BOPは、一人当たり年間所得3000ドル以下の人びとで、全世界の人口の40億人を占めています。数が多ければ、ビッグデータとして利用できるのかもしれません。これらの人びとの大部分は、途上国に住んでおり経済成長の渦中の中にいます。40億人という人びとは、確実な購買層として途上国の経済を支えているわけです。経済を成長する中で、いつまでも3000ドル以下の生活に甘んじるわけにもいかないのでしょう。持続可能な経済の成長は、教育と連動しているものなのです。正規の教育ではなくとも、読み書きそろばんを教えることが出来れば、BOP層の所得はより向上します。
 そこで、BOP層の所得を向上させる教育について考えてみました。アフリカ全体の就学率は、70%程度まで向上しています。アフリカでは、西欧流の高等教育を受けた人がエリートとして活躍しています。植民地として独立した国は、西欧流の教育を下地に行われてきました。この教育を使って成果を上げるためには、時間と労力がかかります。英語やポルトガルの教育システムは、外国語を介して行うので、スムーズに浸透しなかったのです。でも、母国語による教育になれば、この壁は容易に乗り越えられるようです。蛇足ですが、日本の自動車企業が南アメリカに進出したとき、工員の識字率が低いために、絵文字を使いながら教育したことは有名な話です。絵文字で学習した工員は、立派に成長していったのです。
 アフリカ系のアメリカ人で巧みに言葉を操り弁の立つ男子は、集団のリーダーになることが知られています。このリーダーの目安は、100以上の昔話を話せる人物だそうです。彼は、仲間をまとめる力を持っているというのです。アフリカでは、絵本を何度か読んですぐに覚えてしまう子どもがいます。すぐに覚えてしまう子どもの中には、貧しく学校になかなかいけない子どももいます。学校にいけない子どもの中にも、能力は十分にあり、リーダーの素質を持っている子もいると言うことなのです。
 アフリカの場合、都会における貧困層の教育に遅れが見られます。この貧困層の中に、磨けば立派なダイヤになる原石も多いということです。アフリカのBOPの中から、原石が清水のように湧き出てくるかもしれません。現地の習慣や文化の中で優秀と認められた人材を、見つけて育てる仕組みが出来れば、継続的に原石を見いだし、磨くことが出来ることになります。リーダーの素質は十分にある子ども達を集め、リーダーを養成する仕組みをつくることは、これからの課題になるでしょう。余談ですが、日本の人手不足は深刻です。フィリピンやインドネシアから、技能実習生として入国を認めてきました。でも、東南アジアの市場では、日本や韓国、そして台湾などから人材の争奪戦が始まってます。過去の条件では、日本に来てくれる外国人労働者がいなくなっている状況になりつつあります。アフリカなどにも、労働者確保のルートを構築する時期かもしれません。