「えっ、「それ」って・・・?」
ミィチカとキーリはきょとん。
「魔物との」
「戦い・・・!!」
アヅチとマツバは頷く。
「きっと、ギャーズンドコズンドコのことだわ」
「へび呼ロイドの同僚を助ける手がかりだな!」
「とにかく、私たちも行くしかなさそうね」
「だな!!」
「おふたりとも・・・!」
ミィチカは手を合わせる。
「トウノを救ってくださるのですね!」
「もちろん!」
アヅチとマツバは、ミィチカを見る。
「「そうと決まったら、まずは朝食を!!」」
「はいっ」
本日の腹ごしらえは忘れずに(笑)
一方そのころ
谷一族の坑道にて。
「スネークバルーンよ、これを見てくれ」
トウノの声が響く。
早朝と云うこともあり、まだ、人気はない。
「・・・これはっ」
きゅぴーん☆
スネークバルーンの目が光る。
「間違いないよ、ギャーズンドコズンドコだよ!!」
「そうじゃないかと思ってた」
トウノが語る。
「一族のみんなは、これってらくがきでしょ~と云う程度だったが」
「うん」
「俺は気付いていたよ、・・・冒険のはじまりだと!!」
「・・・うん」
なんか、一瞬、微妙な間をあけて、スネークバルーンが云う。
「ギャーズンドコズンドコがいくつか描かれているけれど、」
はっ
スネークバルーンは、壁画のある部分に気付く。
「見れおくれよ、これ!」
その部分には、ギャーズン(略)が小さく描かれている。
「ほかは、大きく描かれているのに、ここだけ小さいよ」
「つまり?」
「ギャーズンの倒し方がここに!?」
「それより、こっちも見てくれ」
「!!?」
「この人間(おそらく勇者)は、俺じゃないだろうか!?」
「えーーーーっ!?」
「背格好と云い、俺に似ている!」
「えーーーーっ!!?」
ギャーズン(略)の倒し方は、スルーされた。
(本篇としては、かなり重要なことです)
「そして、ここに描かれているのは」
トウノは、指をさす。
「スネークバルーン。君だ」
「おっ、オイラたち!?」
ちょっと、うれしくなって、スネークバルーンはキコキコする。
「伝説が、現実となる」
「うん!」
「そして、伝説へ・・・」
「それ、何かのフレーズだよね!?」
スネークバルーンは、キコキコしながら、云う。
「ところで、君、名まえは!?」
「俺は、トウノ」
「トウノ!」
「飛ぶ、と書く、ト!」
「!?」
「どこまでも、飛んでいけたらいいな!」
「!!?」
「そして、雨、と書く、ウ!!」
「!!!?」
「雨さえも、俺の味方!!」
「!!!!?」
「最後に、乃、と書く、ノ!!!」
「!!!!!?」
「なんかかっこよいから!!」
「!!!!!!?」
スネークバルーンは、これまで気になっていたことを含め、
訊きたいことを、訊く。
「・・・それって、嘘だよね!!?」
全部、全部、妄想だよね!!
「スネークバルーン!」
飛雨乃は、スネークバルーンを静止する。
「嘘じゃない。現実だ!」
飛雨乃は、声のトーンを少し上げる。
「飛雨乃。・・・選ばれし、俺!!」
「!!!」
ピカァ
(謎の光)
「・・・君は、発光魔法か何か使えるのかい?」
さすがに、
スネークバルーンも、こいつやぜかぞ、と思った。
(やぜい:TOBA地元の方言で、うざい、の意)
「そうと決まったら」
「決まったって、何が!?」
「行こう、スネークバルーンよ!」
飛雨乃の、動きが尋常じゃなくすばやい。
「あっ、ちょ、待ってぇえ!」
スネークバルーン、もう一言。
「オイラたち、スネークバルーンって名まえじゃないから!!」
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