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TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」126

2022年08月09日 | 物語「続・夢幻章伝」

暑い季節にはやってくると云う

雨、風、雷

人々にとって、それは脅威であるが
恵みの雨ともなる。

自然は、危険と恵の表裏一体。

ザザ

ザアアアアアアアアアアアア

アヅチのバックからウェットティッシュを取り出し
牢に向かっていたふたり。

「何よこれ!」
「雨だ! ものすごい雨!!」

南一族の村でもごくまれに降る、大雨の大雨
てか、台風。

「何かわかないけれど、へび呼ロイドの謎の力で!?」
「もはや自然を操るレベルなのか」

「ちょっとへび呼ロイド!」
「ウェットティッシュ持ってきたぞ!!」

わーっしょい!
わーっしょい!!

わーっしょい!
わーっしょい!!

「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「え。何よ、これ」
「わっしょいへび呼ロイド?」

「あっ、ふたりともぉキコキコ!」

わーっしょい

ザアアアアアアアアアアアア

わーっしょい!!

ザアアアアアアアアアアアア

そしてなんかわからないけれど、胴上げされているへび呼ロイド。

「何わっしょいされてるのよ! 持ってきたわよ!」

体拭くやつ。

「あぁあありがとううううぅうキコキコ~」

わーっしょい

「説明いたしましょう」

なんか出てきたなんか偉そうなオッサン。

「おま、オッサン!」
「ええ、少年よ。もはやウェットチッシュはいりますまい」
「チッシュ・・・」

「さあ、ヨシ。説明せよ」
「お前が説明せんのかい」

「まあ見てのとおりよ」

とりあえずいるヨシが話し出す。

「このへび&風船の祈りが通じて、雨が降った」

うんなるほど。
そう云うことになっている。

「雨の降らないこの砂一族の地で、そんなん神(に決まってる)じゃない!」

わーっしょい!
わーっしょいい!!

わーっしょいいいい!!

「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「これ長くなるやつ?」
「どーするんだよ、へび呼ロイド」

偉そうなオッサンが云う。

「さあさ、スタンプキャードを出しなされ」

「キャード・・・」

「これで君たちは次へと進むことが出来る」

さあ、行きなさい。
次のステーヂへと向かって。

そう、偉そうなオッサンの顔が云っている。

ダイジョブ。
このへび&風船は、わが一族でたたえまつるゆえ
安心して次のステーヂへと向かうのだ。
君たちは冒険を続けなさい。
へび&風船は任されよ。

こうして、砂一族のスタンプはゲット!

へび呼ロイドは

赤い豪華な椅子に座らされて
めっちゃ目の前に豪華な料理、果物、酒!

「ぅううまい、これぇ!」

ただね、めっちゃ雨が降っとるんよ。

「ねえ、どうする?」
「行くのか、これ?」





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「続・夢幻章伝」125

2022年08月02日 | 物語「続・夢幻章伝」

ぐるるるる。
 
ハラヘリのアヅチ&マツバ。
 
お腹が空いたけれど、
砂一族の村で出てくる料理
色々入っていて危険。
 
「前回牢に入れられたときの方が
 安全な食べ物貰ったぞ!!」
 
パンとか牛乳とか。
 
「いっそ、牢に入った方が良いんじゃないか!?」
 
脱獄ならぬ、入獄作戦。
 
「いやいやいや、
 今牢に入るともれなくへび呼ロイドと同室じゃない!!
 ーーーーそれに」
「…………それに、なんだよ」
「前回あんたが食べたって言うパンと牛乳、
 本当に安全だったのかしら?」
「いや、でもめちゃくちゃ美味かったぞ」
「ただのパンと牛乳が?」
「ああ、俺が今まで食べた中で最高に美味いし
 どことなく溢れてくる多幸感に、やみつきになる………」
 
「…………」
「…………」
「心なしかお腹痛くなってきた」
「完全に気のせいでしょ、何日前の話よ」

アヅチは懐から胃薬を取り出す。
気持ち大事!!プラシーボ!!
 
「まぁ、なんだな
 牢に入る作戦は止めておこう」
「そうね」
 
ぎゅるるるる。
 
「ご飯もだけど、飲み物も危険って
 この調子じゃあ、お宿も不安だわ」
「そもそも宿、あるのか?」
 
もしやこれは、
早めにスタンプラリークリアして
先に進んだ方が良いのでは。
 
「よし、何はともあれスタンプ探すぞ!!」
「早く片付けて次よ次!!」
 
はぁ、とため息を付きつつ
アヅチはポッケから干し梅を取り出し口に運ぶ
熱中症予防対策です。
 
「でもなぁ、飲み物要るよな。
 砂漠での水分ってサボテンとか聞くけど
 あれってどうなんだろうな?」
 
そしてリュックから
ひんやり冷感タオルを取り出し首に巻く。
 
「草っぽい味するのかな?
 となると最終手段だな…………ってなんだよマツバ
 凄い目だぞ!!」
 
マツバ凄い目でアヅチを見てる。
 
「あんた、リュックの中身
 一回全部ぶちまけなさいよ!!!」

「なんだ!!?どうした!?」

「さっきから、ちょこちょこ出てくる小物。
 中身詰めたのあんたの兄貴でしょ、
 絶対ポカリとか入ってるわよ出せコラァああ!!!!」

カッ!!!!

マツバの目の見開きと共に
轟音が辺りに鳴り響く。

ゴロゴロ、ゴロゴロ。

「雷神マツバ!!!?」
「違うわよ!!
 これは…………雷雨の前触れ??」

マツバの怒り?が雷雲を呼んだと言うのか。

「それか、へび呼ロイドの大惨事、第二弾!?」
「あ、あぁ〜」

お腹壊した時って
波が来るよね、何回か。

 
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「続・夢幻章伝」124

2022年07月26日 | 物語「続・夢幻章伝」
「集まりし、光ょおおおおおお!!」

かれこれ30分経過。

「光、よぉおおおお!!」

なんかもう、飽きた。

「おなかすいたわ、私」
「俺も」
「そろそろ仕事に行かなきゃ」
「私は当番ですわ」
「眠い」

「じゃあ」

解散っ!

マツバとアヅチは、店の集まるところへと行く。
砂一族は観光地でもなく
そもそも村外の者を迎えるような作りにはなっていない。

それでもほんの少しある、食堂など。

「へいらっしゃい! 砂一族以外の方!!」
「「毒の入っていない普通の料理、く・だ・さ・い!!」」
「てやんでい!」

江戸っ子?的な板長(砂一族)は、手際よく料理を準備する。

「毒の入っていない料理って、何が出てくるのかしら?」
「なんでもいいよ、腹減った」

「へいお待ちぃ!!」

どどん。

「こ、これは!?」

「とってもおいしい〇の丸煮込み。〇〇を添えて!」

「え!?」
「なんだってぇ!?」

「だから〇〇の煮込み、成分〇〇だこんちくしょう!!」

「「伏字過ぎる!!」

「ちょっと危な過ぎるわ!」
「このさいパンだけでもいい!」

「へいお待ちぃい!!」

「こ、今度は!?」

「特製ハーブ〇〇をふんだんに使った〇〇パン! 今日のおすすめぇ!」

「飲み物だけにして!!」

「〇〇ちょっと入れちゃう、香る〇〇ジュース!」

「水をくれ!」

「それにも〇〇入れちゃう、〇〇風味ウォーター!!」

あかん。

「くっ、何も食べられないとは」

外に出た、アヅチ&マツバ。

「この暑さで何も食べないんじゃ、体調悪くなっちまうぜ!」
「ぅう、東一族の村に戻って、お風呂に入りたい!!」

アヅチはデオドラントシートを取り出し、流れる汗を拭きとるのであった。



一方そのころ

「光ょおおおおおお!!」

「ガンバ! コロイド!!」

「ひかりぃいいいいいいいひょおおおお!!」

「ガンバぁああああ雨降れー!!」

早く外に出たい。
というか
結構臭いこれを、なんとかしたい。

「光っ、ひかりぃいいいいいい!!」
「雨ぇええええええええ!!」

へび呼ロイドの頑張りは、まだ続く!





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「続・夢幻章伝」123

2022年07月19日 | 物語「続・夢幻章伝」
牢の扉を挟んで向かい合う三人(?)

「うぅう、アヅチ、マツバぁ」

「へび……呼ロイドぉ」

ごくり、と息を呑むアヅチとマツバ。

前回までのあらすじ。
~へび呼ロイドが決壊でえらいこっちゃ~

「「「…………」」」

「いや、もう、なんか、ね」

ぽつり、ぽつり、と
言葉を紡ぐへび呼ロイド。

「今のオイラは
 皆の記憶を消すためなら
 悪の力にも手を染める勢いキコ」

闇のへび呼ロイド。

「止めい!!!」

「どこか近くのコンビニで
 ウェットティッシュとかおしりふきとか買ってきて欲しいキコォ」

まだ時代がコンビニとか追いついて無いから。

「でもどうするの?
 いつまでもこの状態でへび呼ロイドを閉じ込めておくつもり?」

問題解決になってないわよ、とマツバ。

「そうねぇ、
 砂漠では数少ない恵みの雨を待つか、
 貴重なお水を使っても良いと思える何かをして頂くか、」

もしくは、と砂一族の毒研究者シマは呟く。

「蠱毒って興味あるのよねぇ」

「こどく!!」
「人々が漫画とかで取得する謎知識のうちのひとつ蠱毒!!」
「なんか、毒のある色々なものを戦わせて、最強の毒作る呪術的なあれ!!」
「良い子は真似しちゃいけないよ!!」
「マネできんだろ、ふつう」

漫画で取得する謎知識、他には青龍白虎玄武朱雀とか。

「オイラ、毒ヘビじゃ無いキコ」
「でもこの状況で砂一族が喜ぶ(?)のって
 やっぱり採れたてホヤホヤの毒だよな」
「無理無理無理無理キコォ!!」
「でも無毒種だと思われてたヤマカガシにも実は毒とかあったろ!!」
「そんなちょい前の世間の話題とか出されても
 無理なもんは無理キコォオオオ」

「落ち着きなさい!!」
「ぐふっ!!」

なぜかアヅチが
落ち着けのビンタを食う。

「諦めちゃダメよ!!
 へびがダメなら上の部分があるでしょ!!」

「うえ?」
「つまり、キコ」

皆の視線がへび呼ロイドの風船部分に集まる。
へび呼+コロイドのコロイド部分である。

「がんば!!コロイドがんば!!」
「うぇええええ、そんな、
 オイラ、チンダル現象はできても毒とかそんな」
「いや、何で俺ぶたれたんだよ!!?」
「実に興味深い」(砂一族エアーメガネをクイっとする動作)

そもそも、コロイドとは一体。

「奇跡を起こすのよ!!」

「ぅおおおお、奇跡ぃいいいい!!!」

とりあえず叫んでみるコロイド。

「ぅおおおお。光ぃいいいい!!!」

全てのことに意味はある。
光あれ、善のコロイド。

「いやでもやっぱり
 ぅおおおお、闇ぃいいいい!!!」

この世の全てを消し去り、
何もかも無かった事にしなくては、闇のコロイド。

「………キコ」

する事が特に無いので
若干暇なへび呼。

これで毒が生まれるのであろうか。

そして、コロイドの心に巣食った闇が
遙か湖の底で眠る、
あのラスボスを蘇らせてしまう!!!


ぎゃずーん(遠くでエフェクトがかかっている感じで)


ついでに誰も気がつかないが
アヅチの荷物の中には
兄のモモヤが持たせたハンカチ、ティッシュ、
そしてこのご時世なのでウェットティッシュとアルコール、マスクが
入っているのであった。


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「続・夢幻章伝」122

2022年07月12日 | 物語「続・夢幻章伝」
りようし祭り
今回は、想像にお任せするとして

「はぁい!」

そこにやってきた、シマ(前回の夢幻章伝でも登場した砂一族の女の子)

「フワにヨシお帰りぃ! それからお久しぶり、南一族さん!」

「あー知ってる」
「見慣れた顔が増えたな」

「どうした、シマ?」

フワが云うと

「先に到着してるあのヘビの件について」

頷く、シマ。

「いろいろ崩壊した件について」
「ヘビと風船、どっちが崩壊したのか気になる件について」
「こうなったら違う何かに転生したいヘビと風船の件について」
「私はおなかが減っている件について」

みんなでいろいろ云ってみる。

「とにかく、こちらでぇす♪」

はいっと手を挙げたシマに、4人は続く。

「はあ、あのヘビさんからは何が抽出出来るのかしら」

ウフフと笑うヨシ。

「へび呼ロイドなら、前回もう搾り取られているわよ」

確かにそんなことあった。

「まあまあみなさん。では、こちらをご覧くださーい」

たどり着いたのは

「こ、これは!」
「知っている、ここ!!」

「ああそうね。南一族さんたちには懐かしいわよねぇ」
「何があったんですの?」

そう、ここは

「「前回、いきなり閉じ込められたところー!!」

~あらすじ~

へび呼ロイドの同僚たちが砂一族の水や食料を荒らしたおかげで
アヅチ、マツバは共犯者とみなされ、砂一族の特製牢に閉じ込められたのだ!

「まさか、また何か問題が!?」
「落ち着くのよアヅチ! 私たちは通りすがり!!」

「いや、そうじゃなくて」

シマは改めて、牢を指さす。

小窓から除くのは

「「へび呼ロイドー!!?」」

「あっ! アヅチぃ!マツバぁあああ!!」

「何やってるんだよ!」
「そうよ! 何をしでかし、」

と、

ここで気付く。

「・・・・・・」
「・・・くさい」
「くさいな」
「ええ、くさい」

なんか、臭ってる。

「そうでぇす!!」

シマはクラッカーを鳴らす。

「よくぞ気付いていただけました!」
「えぇえ!?」
「いったい何よ!!」
「考えたらわかるじゃな~い」

シマは云う。

「だって、崩壊したのよ」

ちょっと成分が入った水を飲んだために、砂漠でおなかが緩くなっちゃったへび呼ロイド。

「でも、ゴメンナサイ」

うるっと、シマは涙を流す。

「私たち砂一族は水がとても貴重!」

「はっ!!」
「つまり!!」

「お身体を流していただくほどのお水がないんですぅううう!!」

くさいから閉じ込められているのであった。





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