*チョット旧い記事だが、今回の、クーデタにも尾を引いている?現在の状況検索中
【シンガポール】シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングスは、手元にあるタイの通信大手シン・コーポレーションの株式約42%(評価額30億ドル強=約3050億円)をすべて売却する方向で検討している。事情に詳しい関係者が18日明らかにした。この株式はテマセク率いる企業連合がタイのタクシン元首相から19億ドルで取得した。関係者の1人によると、テマセクはこの件についてシンガポールの通信大手シンガポール・テレコム(シングテル)と話し合ったが、タイの政情不安が障害になる可能性があるという。シングテルは東南アジア最大の通信会社で、テマセクが52%出資している。
【シンガポール、タイ】シンガポール政府系の投資会社テマセク・ホールディングスは18日、タイ通信大手シン・コーポレーションの持ち株一部放出意向を示したが、現時点で売却した場合、株価下落で200億バーツ(8億4500万シンガポールドル)の売却損を計上するだけに、テマセク側は対応に苦慮している。
テマセクは今年初め、タイのタクシン前首相一族からシン株の約50%を733億バーツで取得し、実質的に同社株96.1%を保有している。しかし、クーデターでタクシン政権が崩壊し、外資出資上限規定(49%)への抵触が改めて問題視されるのは必至の情勢で、テマセクは株式放出に応じざるを得ない状況だ。
テマセクが出資上限規定を満たすには、シンの発行済み株式の47%(約15億株)を売却する必要がある。また、シンの流動株比率は3.85%にすぎず、同比率を15%以上と定めたタイ証券取引所の上場規則にも違反している。流動株不足が2007年5月までに解消されなければ、シンの上場廃止もありうる状況となっている。
[シンガポール 10日 ロイター] IFRによると、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングス[TEM.UL]傘下のシーダー・ホールディングスは、保有するタイの通信大手シン・コーポレーションINTUCH.BKの株式10.3%の売却を通じ208億7000万バーツ(6億8700万米ドル)を調達する。
シーダー・ホールディングスはシン・コーポーレーション株3億3000万株を1株63.25バーツで売却する。 売却により、シーダーのシン・コーポレーション株保有比率は23.6%から13.3%に低下する。 IFRによると、クレディ・スイス(CSGN.VX: 株価, 企業情報, レポート)とモルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)が共同主幹事となった。
テマセクの株式売却計画についてはロイター通信が先に報じた。
【シンガポール】テマセク、タイで含み損14億ドルに
ロイター通信によると、政府系投資会社のテマセク・ホールディングスは、「タイの状況を注意して見守っている。コメントするには時期尚早だ」との声明を出した。買収したタイの通信最大手シン・コーポレーション(SHIN)の株価は買収時から37%値下がりしており、含み損は4月時点の8億5,000万米ドルから14億米ドルまで拡大。軍事クーデターの余波で、さらに膨らむ可能性もある。
リー・シェンロン首相夫人がトップを務めるテマセクは今年1月、タクシン前首相が創業者であるシンを38億米ドルで買収した。これがタイ政局混乱の引き金となり、今回のクーデターを招いた。可能性は低いものの、新政権が発足すれば、国有化することで、シンをテマセクから取り戻す可能性もあるとの見方も出ている。
■証券大手は営業
タイに進出している主なシンガポール企業は、中長期滞在型賃貸住宅(サービスアパート)のアスコット・グループ、不動産開発のキャピタランド、高級ホテル運営のバンヤンツリー・ホールディングス、「タイガービール」で有名なアジア・パシフィック・ブルワリーズ(APB)など。
銀行2位のUOB銀行は、「当行は、タイでの長期投資にコミットしている。タイには多大な経済潜在力がある」と述べた。
21日付ビジネス・タイムズによると、アスコットはバンコクにあるアパート5棟で警備を強化した。滞在者の解約などは出ていないという。
証券大手キムエン(Kim Eng)ホールディングスは、外国の機関投資家に対応するため、タイ子会社が20日も営業したと説明。バンヤンツリーは、バンコクで10件以下、プーケットでは1件の解約が出たという。
外務省によると、在タイ・シンガポール大使館に登録しているタイ在住のシンガポール人は275人。チャンネル・ニュースアジア(電子版)によると、登録していない在住者も含めれば、2,000人以上になるという。