江沢民の右腕といわれた周永康の取り調べの経過報告はまだ、ない、
*最近、ある中国の雑誌が周永康氏の出身地を特定し、同氏の生い立ちに関する記事を載せた。全国誌で通常ではあり得ないほど多くの個人情報が暴露されたことで、それを目にした多くの中国人は当局が同氏の汚職疑惑を暗に認めたと捉えた。これをきっかけに、人口385人の小さな村には訪問者が増え始めた。そうした人々は周一家の邸宅の門を写真に収め、周家の先祖の墓と刻印された石板にある生存者や故人の名前を吟味している。
【北京=山田周平】中国の国有石油大手、中国石油天然気(ペトロチャイナ)は17日までに、薄啓亮副総裁が4月26日付で離職したと発表した。複数の中国メディアは薄氏が当局に連行され、取り調べを受けていると伝えた。「石油閥」を取り仕切っていた周永康・前政治局常務委員を巡る調査の一環の可能性がある。一方、有力経済紙の21世紀経済報道は国家エネルギー局の許永盛副局長が局内の汚職に関連し、当局に連行されたと報じた。
WSJ、周永康氏の家族の物語、息,周濱の妻の母について、
周氏の家族とパートナーたちは事業にも乗り出した。2004年4月、北京で北京中旭阳光能源科技股份有限公司として知られる会社を設立。北京市に提出された会社の記録には、過去10年間の大株主や取締役として周濱氏とその義理の家族の名前が記載されている。
中旭阳光はやがて全国の中国石油のガソリンスタンドにITシステムを供給する契約を結んだ。ミンリさんは、そうしたシステムの一部はクレジットカード決済向けに設計されたのだと述べた。中旭阳光のウェブサイトによると、同社のシステムは中国石油のガソリンスタンド約8000店舗で導入されている。中国石油の調達情報が公開されているサイトでは、少なくとも2011年の1年間、中旭阳光が工業電子装置の最大の納入業者になっている。
政府当局によると、中国石油の上級幹部数人が汚職捜査に関連して拘留されているもようだが、それ以上の詳細は明かにされていない。中国石油からもコメントは得られなかった。 周濱氏が石油関連事業に投資していた一方で、妻のフィオナさんはテレビ番組制作に進出した。彼女はプロデューサーとして、義理の父親が携わっている法の執行にぴたりと合う題材を選んだ。
2008年5月の四川大地震の翌晩、国営の中国中央テレビはゴールデンタイムを使ってフィオナさんが制作した最大の番組「ポリスストーリー」の第1話を放送した。クレジットタイトルからは、全24話の法と秩序に関するシリーズの撮影が重慶市の公安部の資金提供で行われたことがわかる。汚職スキャンダルで投獄される以前、重慶市の党委員会書記だった薄熙来氏は、犯罪に対する厳しい取り締まりで周永康氏から個人的に称賛されていた。
周濱氏の義理の母親、ミンリさんは徐々にではあるが、より多くの企業の単独、あるいは筆頭株主になっていった。北京市と中部陝西省の公記録によると、彼女は12もの企業で、現在、あるいはかつての大株主や取締役になっていた。
ミンリさんは2003年に設立され、2009年に解散した北京海天永丰石油销售有限公司の筆頭株主として記載されていた。その会社の登記簿からは、同社が2007年に設立された別の会社、陝西淦石油科技有限公司の元々の株主だったことがわかる。
記録によると、その翌年、北京海天永丰の株式はまた別の会社に譲渡されていたが、その価格は開示されていない。 西安にある陝西淦の代表者はコメントを拒否した。
ミンリさんによると、周一族の事業パートナーには周濱氏の中国でのクラスメイト、米曉東氏や仕事仲間の吳兵氏が含まれていたという。
企業文書によると、吳氏は周永康氏が権力を握っていた四川で不動産・水力発電開発を行うある会社の投資家になっていた。吳氏はその後、この会社の株式を売却している。
周永康氏が自分の息子やその事業パートナーが携わった企業のことを知っているかどうかは定かではない。 周濱氏や反腐敗捜査で捕まった人々と同じように昨年のある時期から姿を消しているため、吳氏や米氏も今や当局に拘留された数人の実業家に含まれているとミンリさんや共産党関係者は考えている。WSJも2人に接触することはできなかった。
ミンリさんは昨年、数カ月間にわたって中国に滞在していたと話す。自分の義理の息子とその父親につながりがある人々が取り調べを受けていることには気づいていたが、自分に近い家族が心配している様子はなかったという。北京石油学院のウェブサイトには、昨年10月に母校である同学院を訪れ、石油業界での自分のキャリアを振り返ったという周永康氏の写真が掲載されている。
ミンリさんはその翌月にカリフォルニアに戻った。彼女はスカイプを利用して家族と頻繁に会話していたが、帰国した数日後から連絡が取れなくなってしまった。向こうからの連絡はなく、こちらから電話をかけてもつながらない状態だという。
ミンリさんは自分の娘と義理の息子が当局に「協力している」と言うが、それをどのようにして知ったのかについては話してくれなかった。吳氏やその他の事業パートナーたちも同じ状況にあると彼女は述べた。
中国石油のガソリンスタンドにITサービスを提供する中旭阳光の本社は北京の現代的な高層ビルに入っている。ある記者が最近そこを訪ねると、若い女性が幹部社員に会うのは無理だと言った。政府の記録によると、昨年の10月の時点で、ミンリさん、彼女の夫、そして娘のフィオナさんはもはや同社の取締役ではなくなっていた。