*裁判によってはじめて、福島原発の事故の経過が総合的に、関係機関毎に時系列で公開されれば、おのずとその場毎の責任がハッキリと示される、それは、現在進行している再稼働の責任を明らかにすることになる、
2月9日正午、東京地裁前にて、東京第一検察審査会激励アクションを行いました。
参加者は市民約150人。15年告訴事件について、経産省原子力安全・保安院や東京電力の津波担当の起訴を訴えました。福島県内から参加した告訴人の富岡町、郡山市、いわき市、川俣町、田村市、福島市の住民からは、5年を迎える原発事故被害の実態が切々語られました。最後に、参加した市民全員で「検察審査会は起訴してください」とシュプレヒコール。地裁の中の方々にも、きっと届いたものと思います。
地裁前アクションの後、参院議員会館に移動し、13時半から「原発事故の責任を考える学習会」を開催しました。講師は、岩波の月刊誌「科学」で『漂流する責任:原子力発電をめぐる力学を追う』を連載中の鎮目宰司(しずめ さいじ)さん(共同通信科学部)。
鎮目さんからは、「見送られた津波評価」として、原子力安全・保安院が「事業者の言いなり」となりプルサーマル実施を優先したこと、プルサーマルの推進過程で「津波対策をやらない」という決定に当時の内堀雅雄副知事(現福島県知事)が関与していたのではないか、などの指摘が紹介されました。事実関係を時系列に並べ、関係者の証言を集め、何があったのかを紐解いていくなかで出てきた「印象」ではありますが、なんらかの「うそ」や「思惑」があり、津波評価を軽視したために、取り返しのつかない事態を招いた可能性が非常に高いと思われます。
「裁判で事実を!!」と改めて思う学習会でした。