浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

古風な旋律に幻惑される現代人の妄想 チャーターハウス組曲

2010年08月23日 | 忘れられた作品作曲家
ヴォーン・ウィリアムズといふ英國の作家が居て、古謡をもとに現代人に癒しの空間を与えてくれる。今日取り上げる「チャーターハウス組曲」は、前奏曲に始まり、遅い舞曲、速い舞曲、遅いアリアと続くが、中でもロンドは忘れかけた記憶を妄想とともに甦らせてくれる。

初盆で神戸に帰った僕は、精霊流しなど、生まれて初めての不思議な体験をした。その後、元町に出掛け、カウンターに居た髭面の老作家と飲んでゐるうちに正気を失った。

元町から北に向かって坂道をフラフラと上っていると、突然印度象が襲ってきたので、持っていた瓶ビールで殴りつけたらパーンと響いて金色の泡と茶色い宝石が飛び散った。振り向くと大男が立っていて「何をした?」と聞くので何も言わずにぶん殴ったら、ピュンと道路の反対側まで飛ばされた。飛んだ拍子に僕は外国人になってしまって、片言の日本語で謝った。顔を上げると大勢の人が覗き込んでゐた。

親父に連れられて何処かへ外出したときのこと、尾がブルーに光るニホントカゲを親父が見つけた。僕は直ぐに拳銃で撃ち殺したら、親父は怒って僕をピュンと放り投げた。気がつくと僕は自分の部屋でグランドピアノと一緒に押入れに放り込まれてゐた。

此のやうな懐かしい想い出が次々と甦ってくる、実に蒼ざめた美しさを持った作品だ。

盤は、EC製NAXOSのCD 8.555068。


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