浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

ショパンの師、ヨーゼフ・エルスナーの提琴奏鳴曲

2009年09月14日 | 忘れられた作品作曲家
ショパンの作曲の師、ワルシャワ音楽学校の校長先生だったヨーゼフ・エルスナーの作品は現代では全く顧みられることもなく、其の名を知る人も殆ど居ない。今宵はベートーヴェンの同世代人、エルスナーの知られざる名作を愉しんでゐる。

聴いてゐる作品は、エルスナーの提琴奏鳴曲ヘ長調、作品10-1である。モーツァルトとベートーヴェンを足して3で割ったやうなイメージの作風であり、素直な曲想と展開を、リクライニングシートに座ってゆったりと寛いで聴くと心が洗われる。静かで清らかなメロディがよほど気に入ったのか、足元には亡き愛犬のあとに我が家にやって来た2匹の子犬たち(写真)が心地良さそうに眠ってゐる。この子たちは大きな音は苦手で、びっくりして飛び起きるとおびえたやうに部屋を出て行くこともある。人間の歌声や木管楽器もどうも苦手のやうだが、この提琴奏鳴曲は気に入ったやうだ。

このCDには世界初録音と記されてゐるので、ひょっとするとこの作品を名曲と認め、好んで繰り返し聴く人は、僕を含めて世界中で15人と2匹くらいしか居ないのかも知れない。写真はエルスナーに耳を傾けるイワン・パブロフ博士(左)と薀蓄犀の2匹。

盤は、波蘭PZU SAによるデジタル録音 DUX0451。


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