浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

シャルル・ミュンシュの幻想交響曲 

2007年08月20日 | 指揮者
シャルル・ミュンシュと言へば幻想交響曲。スタジオ録音だけでも5回も行っており、自身でも相当思い入れの強い作品であったのだらう。今日は4回目のレコーディングを聴いてゐる。

とは言ってもミュンシュのディスコグラフィーを持ってゐるわけでもなく、いったい何種類の録音が残されてゐるのかは知らない。だからと言って調べようとも思わず、単なる思い付きで書いてゐるので信憑性は全く無い。ただ、多くの幻想交響曲が出回ってゐることはなんとなく分かってゐる。1948、1954、1962に次いで1966年に洪牙利放送響とフンガロトンに録音したのが今回の幻想である。最も有名な巴里管絃團とのステレオ盤は1967年の録音だ。

他にライブ録音ではORTF、日本フィル、シカゴ響、加奈陀CBC響が市販されてゐる。今回の幻想で最も心打たれたのは意外にも第3楽章だった。木管はボストン響顔負けの美しい音色を堪能させてくれる。最後の数小節をカットして演奏してゐるのも珍しい。第4、第5楽章では、練習嫌いのミュンシュと洪牙利放送響とのスリリングなコラボレーションが聴けるが、ビシッときまらないところに格別の味わいを感じてしまふのは一種のひいきかもしれない。

録音も素晴らしくて、音楽にどっぷりと浸ることのできる満足度の高いレコヲドである。

盤は、キングレコードのLP盤 SLA6222。


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