浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

フェレンツ・フリッチャイによる師匠コダーイの詩篇作品13の演奏

2007年08月20日 | 指揮者
コダーイの作品は20世紀の音楽としては大変聴きやすい作品が多く、血の通った人間の声として最後までフェイドアウトすることなく聴くことができる。この詩篇作品13は管絃樂に合唱とテナー独唱が加わる。

テナー独唱は若き日のエルンスト・ヘフリガーで、指揮はコダーイの弟子、フェレンツ・フリッチャイである。頭脳明晰なフリッチャイの楽曲分析のおかげで、この難解そうな宗教作品が脳不全の僕にもよく理解できる。複雑な和声も情感を伝える歌が加わると心温まる音楽となる。フリッチャイの指揮にはこれらの双方が備わってゐるやうに感じる。

今日は夕暮れからゆったりとLP鑑賞を愉しんでゐる。テーブルには「鶴の荷車」といふ麦焼酎の瓶とロックグラス。この酒は久々のヒットで、熟成された香りを愉しんでゐると酔いがまわってきた。それに加えて、このLP盤は50年代のものだが、世界のDECCAなのにレーベルを中心にぴったりと貼り付ける技術も持ち合わさなかったやうで、中心軸のずれたレーベルを見てゐると本当に目が回ってきた。

盤は、米國DECCAのLP盤 DL9773。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。