AKB48 チームBのファンより

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NMB48『オーマイガー!』が南野陽子『話しかけたかった』の誤解を解いた。(ときめき研究家)

2011-11-09 08:00:00 | ときめき研究家
劇場版を購入し、それに収録されていない2曲は配信で購入。1タイトルのCDでついに合計6曲、歌っているのが赤組、白組、SEVENだとか、何がどうなっているのか訳がわからない。でも曲が聴けさえすればOKだ。

『オーマイガー!』。
この曲は最高。ジャージ姿でコロッケを頬張っている状況で、片思いの彼に出くわして大失敗という歌だ。「よそ行きの顔で会いたかった」と歌うが、これは、髪がハネていたので話しかけられなかったという1987年の南野陽子の逡巡と同じだ。世の中の女子は大きな誤解をしていると思うのだが、多くの男子は普段着の飾らない女子が好きなのだ。
しかし『オーマイガー!』は、爽やか路線の彼が、最後に「君らしくて好きさ」と代弁してくれる。長年の女子たちの誤解は、ようやく解けることになった。
曲はどこかで聞いたことのあるようなメロディーだが、スピード感あふれていてグッド。サビも乗りやすくていい。

『結晶』。
フォーク調の曲で、しっとりとした佳曲。長い時間をかけて二人で「愛の結晶」を作り上げていこうという歌詞だが、「愛の結晶」とは慣用的に子どものことを意味するだろう。
例の「私と赤ちゃん作らない?」という悪評高いプロバイダのサービスを想起させ、純粋に評価できない。多分わざとこの言葉を使っているのだろうが、もったいない。

『捕食者たち』。
曲調は『109』に似ている。女子高生が夜の繁華街をさまよう歌詞も同じだ。
この歌の女の子は自分を熱帯魚の稚魚に例えていて、岩崎宏美『熱帯魚』、WINK『淋しい熱帯魚』を想起させる。
「稚魚を食べなさい」と身を差し出す動機がいまひとつわからないが、徘徊ものの中では印象に残る。

『なんでやねん、アイドル』。
『なんてったてアイドル』のパロディ。アイドルをパロディにした小泉今日子を更にパロディ化している。「清く正しく美しく」というキーワードを引用しつつ、「アイドルだって普通の人間」「楽な仕事と思ったら、めちゃくちゃしんどい」「でもアイドル大好き」と、過激な歌詞を大阪弁の笑いにくるんで展開している。
「アイドルでも屁をこく」は大阪弁だからこそ歌える歌詞。他にも「アイドルだって(ピー)もすれば(ピー)もしますわ」とは、酒井法子『今夜もニュースホリック』あるいは山口百恵『美・サイレント』を踏襲。「輝く日本の星になる」は、うしろ髪ひかれ隊『ご期待下さい』から引用。
「難波の奇跡を起こすんや」という叫びには、どういう訳だか思わず感動する。

『僕は待ってる』。
最初は『僕は持ってる』かと思った。北海道ファイターズの斉藤佑樹の名言、「自分が何を持っているか分かった、それは仲間です。」を踏まえた歌詞だと思ったが、「待ってる」だった。
「荷物が重いなら半分持ってあげる」「脱落者は出したくない」「僕は見捨てない」とは、耳を疑うほど生ぬるい。AKB48グループの競争至上主義(「置いていくぞ」)とバランスを取った歌詞なのだろうか。謹慎中のメンバーを除く全員で歌っているようで、つまりは楽屋落ちなのだ。

『嘘の天秤』。
街で楽しそうな彼と恋人を見かけてショックを受けるという状況は、斉藤由貴『白い炎』と同じ。
『雨のピアニスト』に似たハードな曲調で、痛々しい心情を歌いあげる。「去年プレゼントしたシャツ」は『抱きしめちゃいけない』の「空色のワンピース」を想起させる。
「嘘の天秤 どちらが辛い」というのは、嘘をつく方、つかれる方のどちらかとの意味。新しい彼女のことを思いやりひそやかに身を引く健気さが痛々しい。

『オーマイガー!』、『なんでやねん、アイドル』は秀逸。ファーストシングルと比べ、全体に元気があっていい。
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