白い大輪、鳳凰堂に映え 京都・平等院蓮、今年も開花

2017-07-04 08:11:30 | 木 plants
 世界遺産の平等院(京都府宇治市宇治)でこのほど、境内で出土した種を育てた「平等院蓮(びょうどういんばす)」が開花した。透明感のある白い大輪の花が、平安の息吹を伝える鳳凰堂に映え、訪れる人を魅了している。

 平等院蓮は、1999年に鳳凰堂前の阿字(あじ)池の発掘調査で江戸時代後期の地層から見つかった1粒の種を発芽させた。2001年以降、毎年花を咲かせている。

 つぼみの時は先端が少し赤いが、開花すると真っ白なのが特徴。葉脈が透き通るほど花びらが薄い。小雨が降った28日朝は、花をぬらす水滴がさらに清涼さを加えた。

 神居文彰住職は「本当に清楚(せいそ)で心がざわつかされる。歴史と美しさを楽しんでほしい」と話している。

 境内では14鉢の平等院蓮を含めハスを55鉢展示している。花は早朝に咲き、午前には閉じることが多い。見頃は7月上旬という。

【 2017年06月29日 12時21分 】