『竹野(たかの)神社・斎宮神社』
式内社。
第9代開化天皇に嫁いだ丹波国大県主由碁理(ゆごり)の娘「竹野媛」が晩年郷里に帰って「天照皇大神」を祀ったとされる神社。
摂社・斎宮神社には「竹野媛命」「日子坐王命」「建豊波豆羅和気命」が祀られています。
一つの説として、
いわゆる「元伊勢」伝承は、この竹野神社が丹後にあったがゆえに起こったのではないか、ともいわれます。
そして、この神社に代々仕えていた姫神たちこそが、「かぐや姫」のモデルである、とも・・・。
物語には、概ねタイプ、類型があります。
「かぐや姫」でいえば、誕生の特異性であったり、無理難題を提示して結婚の条件にしたり、といったことですね。
誕生の特異性に関しては、有名なところでは「桃太郎」などはすぐに浮かびます。
無理難題をふっかける、困難を克服して目標を達成するモデルは、現代の「成功」ストーリーとも通じますし、日本の、神社にまつわる物語でいえば、やはり「大国主命」のストーリーではないでしょうか?
スサノオがスセリビメとの結婚の条件として無理難題を次々と大国主命に出し、それをスセリビメのアドバイスによって克服していく…まさに、現代のハリウッドムービーにも通じるストーリーですよね。
『浦嶋神社』
式内社。
『延喜式神名帳』には「宇良(うら)神社」と記されている。
御祭神 浦島子(浦島太郎) 相殿 月讀命 祓戸大神
「この神社に伝わる浦島伝説は起源が最も古く、すでに八世紀にできた丹後国風土記・日本書紀・万葉集などに記載されている」(「浦島神社の栞」より)
浦島子は、開化天皇の後裔氏族、日下部首(くさかべのおひと)の祖先。
浦島の物語では、やはり常世(とこよ)の国、彼方にある理想郷、不老不死、ここではないどこか…ですね。
この地域は、「丹波」あるいは「丹後」。
この「丹」という文字のつく地名は日本各所にあります。
その共通項として、いずれも丹砂(タンシャ=硫化水銀)の産地であることを示しています。
つまり、「丹」という文字のつくこの地域は、それらの産地、それもかなり重要な鉱脈であったことが、格式の高い神社がこのように祀られていることからも伺えます。
そして、「出雲」。
「雲(クモ)」=「蜘蛛」、つまり「朝廷の意に沿わぬ人々」のことを指します。
つまり「出雲」とは、それらの人々が出るところ、発生する場所という意味とも解釈できます。
そして「出雲」、また丹生神社を一ノ宮とする「紀伊国」、丹生三社のある「吉野」などは、かつてのタタラ(日本古来の製鉄技術)場であった場所です。
鉄は、かつてはその国の命運を握る大きな利権。
そう考えると「大国主命」という名称の意味も、なんとなくわかるのではないでしょうか?
『出雲大社』とは、その「大国主命」を祀る社。
有名な「国譲り」により、出雲を治める王は、そこに祀られることになりました。
『天橋立』
遠くに見える「天橋立」。
日本海の宮津湾にあり、陸奥の『松島』・安芸の『宮島』とともに、日本三景とされます。
その形が、天に架かる橋のように見えることから『天橋立』の名が付いたそうです。
さて、今回の『裏出雲見参!』。
一般に京都で神社というと、洛中をイメージされることが多いかもしれませんが、実際にその外に目を向けると、さすがに都、日本の歴史がそのまま感じられるようでもありました。
もちろん、今回でその全てを看破したわけではありませんので、次なる機会があることでしょう。
ご参加いただいた皆様、忙しい中本当にありがとうございました
このすべてのご縁に、感謝いたします
…最後に、「うさぎ」
「うさぎ」は、「宇佐妓」、です。
因幡の白兎は、女性のこと。
このように解釈すると、また違った見方ができますね
旅のあとの、井戸端会議では、
うさぎのスタンプが飛びかっています。
「うさぎ」=「宇佐妓」。
です
ありがとうございます。