「大祓(おおはらえ)」とは、
「古代・中世に行われた神事儀礼のひとつ。人が知らず知らずのうちに犯した罪や穢(けがれ)を除去し、それによって災厄を避けることを目的とした…」
…と、『神道事典』には表記される。
ここでいう「罪」とは、規範や秩序を犯す行為、また危険・不浄なものとして忌避すべき自然的凶事を含めた観念をも指すもので、具体的には神社祭祀などで奏上される「大祓詞」や、古事記、日本書紀などに天津罪・国津罪(農耕妨害、障害、殺人、不倫姦淫などの反社会的行為、病患、災禍など)として列記された事項のことをいう。
「穢」は、「汚れて悪しき状態。清浄の反対の観念。神道において忌まれる状態」とあり、「罪」が人為的であるのに対し、「穢」はどちらかといえば自然発生的な観念である。
汚濁が身につくと、社会・共同体に災いがもたらされると考えられている。
神道において特徴的なのは、「罪」は「祓」で、「穢」は「禊」で浄化できると考えられているところ。
そして、キリスト教でいう原罪という観念のように、人間は元来罪ある存在とは考えられていないところ。
「大祓」の「大」は社会、国家といった意味で、個人をというよりはむしろ社会全体の「罪」「穢」を祓うといったニュアンスが本来は強い。
『神祇令』という、律令制国家の公的祭祀の大網を定めた篇があり、そこには毎年六月十二月晦日(みそかび)に朝廷で天皇以下全官人、官人の家族までを対象として行われる二季の恒例大祓と、諸国で臨時に行われる臨時大祓とが載っているらしい。
そのほか、謀反、穢があったとき、大嘗祭など重要な神事の際などに朝廷で臨時に行われていたという。
恒例大祓の創始は、七世紀末とする説が有力…と『神道事典』にはある。
この「大祓」、一度、十五世紀に中途断絶したという。
近世(日本史では,後期封建制の時期の安土桃山・江戸時代をいうらしい)に入り再興されたが、中世以前とはだいぶ異なったものであったという。
明治になって、ある程度旧儀に則したものが再興された…とされている。
…ここまでが、一般的(公的)にいう「大祓」の基礎知識。
現在、日本各所の神社で行われている「晦日(つごもり)の大祓」も、明治以降に再興された規範に則り、行われる。
2015年12月22日。
冬至の日に行われる『清祓ノ儀』
北半球で太陽の高さが最も低くなるこの日は、暦の上でまさに「冬の至り(頂点)」。
季節の転じる境目、陰陽転換の境目ともいえます。
その大いなる転換の中にて行う、「祓」。
ここで行われる「祓」は、国家、社会といった単位のものではありません。
それらもまた、人の行為、ひいては想いのひとつの現れに過ぎないと、捉えます。
「罪」は「つみ」、「穢」は「けがれ」と、漢字ではなくひらがなとします。
文字というよりは、そのひとつひとつの「音」に本質がある、そう捉えます。
地、水、火、風…万物を構成する四元素。
コトバ(言霊)…。
形式以前、カタチ以前にある、「いのち」への感謝。
ここから、『清祓ノ儀』は、始まります。
よろしければ、こちらよりお申し込みください。
「古代・中世に行われた神事儀礼のひとつ。人が知らず知らずのうちに犯した罪や穢(けがれ)を除去し、それによって災厄を避けることを目的とした…」
…と、『神道事典』には表記される。
ここでいう「罪」とは、規範や秩序を犯す行為、また危険・不浄なものとして忌避すべき自然的凶事を含めた観念をも指すもので、具体的には神社祭祀などで奏上される「大祓詞」や、古事記、日本書紀などに天津罪・国津罪(農耕妨害、障害、殺人、不倫姦淫などの反社会的行為、病患、災禍など)として列記された事項のことをいう。
「穢」は、「汚れて悪しき状態。清浄の反対の観念。神道において忌まれる状態」とあり、「罪」が人為的であるのに対し、「穢」はどちらかといえば自然発生的な観念である。
汚濁が身につくと、社会・共同体に災いがもたらされると考えられている。
神道において特徴的なのは、「罪」は「祓」で、「穢」は「禊」で浄化できると考えられているところ。
そして、キリスト教でいう原罪という観念のように、人間は元来罪ある存在とは考えられていないところ。
「大祓」の「大」は社会、国家といった意味で、個人をというよりはむしろ社会全体の「罪」「穢」を祓うといったニュアンスが本来は強い。
『神祇令』という、律令制国家の公的祭祀の大網を定めた篇があり、そこには毎年六月十二月晦日(みそかび)に朝廷で天皇以下全官人、官人の家族までを対象として行われる二季の恒例大祓と、諸国で臨時に行われる臨時大祓とが載っているらしい。
そのほか、謀反、穢があったとき、大嘗祭など重要な神事の際などに朝廷で臨時に行われていたという。
恒例大祓の創始は、七世紀末とする説が有力…と『神道事典』にはある。
この「大祓」、一度、十五世紀に中途断絶したという。
近世(日本史では,後期封建制の時期の安土桃山・江戸時代をいうらしい)に入り再興されたが、中世以前とはだいぶ異なったものであったという。
明治になって、ある程度旧儀に則したものが再興された…とされている。
…ここまでが、一般的(公的)にいう「大祓」の基礎知識。
現在、日本各所の神社で行われている「晦日(つごもり)の大祓」も、明治以降に再興された規範に則り、行われる。
2015年12月22日。
冬至の日に行われる『清祓ノ儀』
北半球で太陽の高さが最も低くなるこの日は、暦の上でまさに「冬の至り(頂点)」。
季節の転じる境目、陰陽転換の境目ともいえます。
その大いなる転換の中にて行う、「祓」。
ここで行われる「祓」は、国家、社会といった単位のものではありません。
それらもまた、人の行為、ひいては想いのひとつの現れに過ぎないと、捉えます。
「罪」は「つみ」、「穢」は「けがれ」と、漢字ではなくひらがなとします。
文字というよりは、そのひとつひとつの「音」に本質がある、そう捉えます。
地、水、火、風…万物を構成する四元素。
コトバ(言霊)…。
形式以前、カタチ以前にある、「いのち」への感謝。
ここから、『清祓ノ儀』は、始まります。
よろしければ、こちらよりお申し込みください。