モーセが十戒を授かったとされるシナイ山山頂の日の出。
真夜中に出発し、登山へと向かう。
現存する最古の修道院とされる世界遺産・聖カタリナ修道院は、その道中にある。
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今も、この壁の向こうでは修道が行われているという。
その厳かながらも澄んだ気配は、ここで流れてきた時間と積み重ねられた意識の重なりを如実に語っていたように思う。
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こちらは、下山後の写真。
柔和さとともになんともいえない厳かさが一面に響き渡っていた。
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標高2285メートルとされるシナイ山。
登山の道中は、真夜中のため、そして寒さで撮影どころではなかったが、日の出からの下山の頃、少しずつ暖かくなっていった。
(この30分後には、かなり暑くなった)
登山中、もっとも印象深かったのは、夜空一面に映し出されるその星空。
オリオン座(オシリス)とシリウス(イシス)が、鮮明に眼に飛び込んでくるその光景。
何か、大切なことを思い出したような…記憶の奥底を刺激する、その光。
生涯、その瞬間を忘れることはないだろう。
イシス。
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全面をナイル川に囲まれた孤島。
お祀りの形態は古代も現代も変わらないなと思いつつ、この島(フィラエ島)に身を運んだ。
この形態だけで、イシスという存在がどれほど畏れ、敬われているかがわかる。
アスワンハイダム建設の影響から、元々の島から隣の島に移転したという。
この神殿においても、エジプトの他の神殿同様に、観光客で混雑が起きていた。
しかし、この現実の中においてこの眼に映る風景はそうであっても、実際は〝そこ〟には誰もいない。
『エジプトの宇宙論は、創世神話に一致する。
イシスとエヴァは、原初の母をあらわしており、
ヘブライ語の「メム」の起源であるハゲワシのムウトで象徴される。』
『女神イシスのヒエログリフは「Eset(エセト)」と読まれ、エヴァをさす「Echet(エシエト)」に近い。』
『エヴァ(エシエトかイシャー)は、全ての命あるものの母であり(創世記3・20)、イシスはエジプトの父としてのファラオたちの原初の妻だった』
(「出エジプト記の秘密』)
「初めに、神は天地を創造された」(創世記1・1)
「神はご自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された」(創世記1・27)
そして、
「天地初めて發けし時、高天原に…」で始まるのは日本神話(古事記)。
天地開闢し、造化三神があらわれ、男神と女神があらわれる…
どこを切り取っても、構造は同じ。
世界は、そもそも分かれていない。
人の都合以外のところでは。
今回、ご一緒させていただいた皆様。
皆様の一人一人のおかげさまで、『神社おそうじ隊、見参!』初となる海外巡拝を無事に終えることができました。
本当にありがとうございました。
そして、お疲れ様でした。
また、『神社おそうじ隊、見参!』初のコラボ企画であった今回。
アンバサダーズ・オブ・ライトの宮崎なおみさんには、心よりの感謝をさせていただきます。
本当にありがとうございました。
そして、迎える2020年。
激動、変革、オリンピック…さまざまな見方、予測が流れている来る年。
いつだって変化し続けるのが世の理であり、それは社会も世界も、生命も隔たりなく同じ流れの中にいます。
けれど、それらはだからこそ、全ては変わらない永遠の、ただ一片の現れに過ぎない。
ご縁いただいた全ての皆様。
本年もお世話になりました。
来たる2020年も、なにとぞよろしくお願いいたします。