『地水火風空』

【TamuraTech Japan】のブログ

セッションはライブ

2018-04-25 | 2018年
『TAMURATIC.』では、いわゆる「施術」のことを“セッション”と呼んでいる。

ここでいう“セッション”は、音楽などのJAM SESSIONの意味に近く、予め何かやることを決めて準備するのでなく、即興的に全てが進んでいく、というようなライブな雰囲気を表現した言葉として使っている。

どういうことかというと…
たとえば、ある人に腰痛が起きている場合に、その方は右側が痛み、立ち上がる時よりしゃがむ時に痛いという。
こうした場合、一般的な医療ならその細かな状況よりも「痛み」というところに着目し、その痛みが発生する場所はどこか(腰椎の◯番がズレて、とか)をレントゲンなどで調べて特定し、物理療法や湿布などの処方をすることだろう。
この流れ、その方の状況に関わらずほぼ決まっている。

単純にいえば、『TAMURATIC.』の“セッション”というのは、「痛み」には着目しない。
そうではなく、その「痛み」なら「痛み」が、どういう状況で起きていて、いまその方(の体)がどういう状況を示しているのか、に着目する。
その状況を認識すると、その瞬間から何をどうするかが決まっていく。
形式にハメていくのではなく、多くの場合何かの形式にハマっていることで「痛み」などが起きるのだから、その形式を壊していく。



先日、数日前に右足首をひねり、歩くのには支障はないけれど、ひざ立ち姿勢をとると足首の裏側が痛む、という女性が来られた。
どうも足首ではないなと思い、一応いくつかの検査をして、胃に大きく反応があることがわかった。

「胃が機能低下してますね」「あ、そういえば今朝起きる時に胃が猛烈に痛んで…」

という話をしながら、数秒の『TAMURATIC.』オリジナルアプローチで足首は痛みを収めた。
そうすると、それまで自覚のなかった左膝に痛みが出現した。

「あ、これ(左膝の痛み)がそもそもあっての足首ひねって、だね」「え・・」

左右でいうと、女性は左膝を故障する率が高い。
左と右では、同じ膝の痛みでも性質が全く異なるのだが、左の場合は、多かれ少なかれハートの領域が絡んでいる場合が多い。

…圧倒的に楽になったことを確認して“セッション”は終了した。
仕事、家庭…それらの起きている状況を、自分自身がどう捉え、解釈しているのか。
その結果として起きている「痛み」であることを、多くの場合その本人は自覚し得ない。
その自覚なき真なる訴えを聞き分け、表出するだけでも、状況は勝手に動いていく。

そして、その“真なる訴え”いうのは、千差万別。
だからこそ、“セッション”はライブなのだ。

…まあ、普通に整体技術を使う場合もあるけれど。
要は観察、どういう風に、どうやって、どのようにその方を観るのか。。。