『地水火風空』

【TamuraTech Japan】のブログ

暑い時期の過ごし方

2015-08-04 | 2015年
犬や猫など、動物を観察していると、暑い時期には努めて日陰にいようとし、また、お腹を冷たい地面に当てるなどしています。
そうやって、自分にとって快適な〝涼〟をとり、本能的に自らの快適さを損なわないよう行動しているようですね。

日本の夏は、多くの地域で高温にして多湿の傾向があります。
そこへもってきて、いわゆる猛暑日(真夏日)は、1950年代と現代を比較していくと、年を追うごとに増加。
たとえば、こちらのグラフ
都市化の影響、ヒートアイランド現象など様々いわれますが、生活環境が変化すればそれに応じ何かが変わるのもまた必然でしょう。

まだ世の中がノンビリしていたころは、暑い夏には日陰でスイカでも食べ、その季節に寄り添うようにしておけばよかったかもしれない。
けれど、一年中、同じリズムで暮らすことを強いられる現代的ライフスタイルの最中に生きていては、なかなかそれもムズカシい。

さて、そろそろ「夏バテ」という言葉が当てはまってくる時期。
整体的にいえば、呼吸器機能の停滞、腎臓の疲れのために循環機能に低調が起きる時期、と概ね考えます。
ただ、上のリンクのグラフにも反映されているように、かつての暑さと現代の暑さは、その質が違います。
また、そこに暮らす私たちの体も、まったく同じではありません。

このところ、「今年は暑すぎて…」という言葉を、来訪いただく方々ほとんどが口にされます。
そこで、これからの「暑い時期の過ごし方」、です。

まず、お風呂は上手く活用しましょう。
暑いからといってシャワーだけでは、やはり疲れは抜けません。
たとえばクーラー環境のなかで1日過ごすことの多い事務職などの方は、なおさら1日の終わりにサッと少し熱めのお風呂に入ることで、体内に留まる冷気を放出することができます。
また、熱めのお風呂は、交感神経を活性化し、さっぱりと、心身を「シャンッ」とすることに役立ちます。
肉体的に疲労した、気分的にくたびれた…そういう方には、なるべくぬるめの湯に浸かり、頭をポーッとすることをオススメします。
ただ、よく汗をかいたあとは、塩分と水分を補給しておきましょう。
最近では経口補水液なども出ていますが、これらでもいいし、昔からの知恵でスイカなどに塩をかけて食べてもいいかもしれませんね。

お風呂については、活用のアイデアはいろいろあります。
また折にふれ、ご紹介できればと思います。

そして、汗。
体温調整機能としての汗は、体内の老廃物排出を促進します。
特にこの時期は、汗は積極的に出すことが整体ではいわれていますが、ただ問題とされるのは「汗の内攻」という現象。
「汗の内攻」とは、出るべき汗が急に冷えたことで引っ込んでしまい、それにより皮膚・筋肉が縮み汗腺が開かなくなり、汗が出にくく泌尿器や呼吸器の負担が増すこと。
言い方を変えれば、汗から排泄された毒素を再吸収してしまうということです。

たとえば、うだるような暑さのなかからいきなり駅前のカフェに入る。
そうなると、出た汗はクーラーの冷気で冷えながら皮膚から再吸収されてしまい、「汗の内攻」となってしまう…ということ。

これについては、なるべく首近辺の汗を中心にこまめに拭くことでしょう。
外からの冷気を吸収しやすいのは、足、そして首です。
クーラー環境に長くいるような場合は、サンダルでも靴下は必須ですね。

また、冷たいものはよくないから、といいます。
その気持ちもわかりますし、それが本当に体の声ならばよいのですが、そうではなく冷えることへの「怖れ」だけで、冷たいものを避けるのは考えもの。
温かいものばかり摂取していても、それがたとえ常温であったとしても、多飲すれば内臓は疲労します。
汗が出れば当然水分を欲しますが、温かいものや常温ばかりで、結果的にそれで内臓の機能低下が起きてしまっては…さて、どうなんでしょう。

昔の常識は、現代ではそのままでは通用しません。
もはや、のどかな夏、ではありません。
しかし、ライフスタイルは多様化し、そのぶんアイデアに満ちたモノは溢れています。
冒頭の動物の例でもあるように、人間も、本能的に避暑するために日陰を求め、涼しい場所を求めるものです。
デパート、スーパー、コンビニ、ショッピングモール…そうしたモノや場所も上手に活用しながら、クーラーも、冷たい飲み物もアタマから拒絶することなく、うまく活用する…もちろん、適度に(笑)。

夏バテ&夏の冷え…
という括りだけでなく、どういう場所のどういう季節、どういう状況においても、アイデアや創意工夫は大切。
というよりは、「本来そこでどうあることが自然なのか」は、考えるより先に示されているのだから、そのままいけばよいだけ…なんだけどね。。







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