田舎生活実践屋

釣りと農耕の自給自足生活を実践中。

とめてくれるなおっかさん、背中のいちょうが泣いている(2019/1/31)

2019-01-31 22:06:32 | 先生・友人
昨晩、夕食の後、見るとはなしに、日経新聞を読んでいると、社会面の死亡通知欄に、70歳で小説家?が亡くなったと顔写真。(冒頭)
 桃尻娘、等々、読んだことはないが、聞いたことがあると、読み進むと「東大駒場祭のポスターで注目され・・・」と。
 思い出した。
 50年前の大学2年の秋、一年間に及ぶストライキが終わり、ようやく話に聞いた大学生らしい生活がやってきたころ、仲の良かった福島県出身の八幡博良氏が、氏の暮す大学構内の薄汚れた学生寮の階段の踊り場に貼られた、妙なポスターを指さして「あんなおかしなポスターを選んで、駒場祭の委員会の連中、どんな選考基準か」と情けなさそうにつぶやいたのを今も鮮やかに覚えている。
 四国今治の田舎から、ポーと東京に出てきた私は、「やくざ映画のポスターみたい、しょうもない」と相槌。
 しかし、八幡氏と私の感想は粉みじん、マスコミでは、大々的にこのポスターが取り上げられ、世をあげて絶賛の嵐。
 駒場祭もこのポスターのおかげか、大盛況で、何も知らないなと、日々感じていた私は、やっぱり、世間は広く深い、まだまだ私はひよっこと、思い知ったことでした。

 ポスターを描いたのがどんな学生か、そのころは、インターネットという便利な道具もなく、私も八幡氏も知ることなく、社会人になり、あっという間に、50年。そして昨日の死亡記事で、どんな学生がこの「とめてくれるな おっかさん、背中の銀杏が泣いている、男東大どこへ行く」のやくざ映画のポスター風のポスターの作者か知り、記憶が繫がった。
↓今日の日経の一面コラムにも橋本治氏特集(新聞のコピーをそのまま載せるのは問題かもだが、このブログを読んでくれるのは、北九州の釣りバカおやじが大半なので、ご勘弁を)


 ポスターの作者の橋本治氏は70歳でこの世を去り、仲の良かった八幡氏とは、卒業以来会うことが無く、運輸省に入省、病を得て退職、弁護士になったが、既に亡くなったと風のたより。
 昭和22~24年生まれの団塊の世代も、既に70歳、皆さん山あり谷ありの人生を経験しながら、一人また一人と舞台から多分笑いながら去っていることよと、思い知った昨日今日でした。

(このポスターが出たのは、大学紛争が終わった2年生の時と、思っていたが、間違い。一年生のストライキの真っ最中。構内で石が飛び交い、けが人続出の時期で、今の私の69歳の感覚では、こうした殺伐とした時期に、駒場祭りの突き抜けたお祭り騒ぎの記憶が同時期とは思えなかったため、2年生の時と推測したもの。当時の日記を見ると、ストライキや投石をしながら、学生は、駒場祭もやったもの。私のクラスは、古本屋をやり、皆から集めたいらなくなった古本<単行本・雑誌・漫画>が売り切れたので、学校の近くに住む気のいい級友は、アパートに帰り、まだ必要な本も叩き売った楽しい祭りの記憶も。)
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