温故知新~温新知故?

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VW排ガス不正で大騒ぎですね。~間違った記述が多い中この記事はまともかな~

2015-09-26 17:34:20 | ニュース
VW排ガス不正の話題はけっこうな騒ぎになっていますね。これはVWだけの問題ではないですね。この事件を初めて聞いた時から、これは大スキャンダルになるし、今後色々な形で経済にも影響を与える結果になると直感したけど、どんどんそのような方向に進んでいるようだ。
排ガス規制の基本を知らない方には、カタログ記載の燃費なんで誰も信じていないので、こんなの大した問題では無いのではなんて発言も見かけた。
そんな中、以下の記事が私の指摘したいことを間欠に述べているようなので紹介したい。
VW排ガス不正 ディーゼルは終わりなのか? 日本は大丈夫なのか? (THE PAGE) - Yahoo!ニュース
フォルクスワーゲンがやったことを一言で言えば「身代わり受験」だ。現在世界各国の排ガステストでは、予め運転パターンが決められている。フォルクスワーゲンは米環境保護庁(EPA)が行う排ガス試験の際、その運転パターンを検出すると、即座に試験対策用の専用プログラムに制御を切り替え、動力性能を犠牲にして優良な試験結果を示すようにセットされている。つまり、普通の運転モードでは使わない特殊なテスト専用プログラムに身代わり受験させて不正な結果を出していたのである。明らかな反社会行為で許されるべきものではない。

以下にあるように、排ガス試験というのは、ある一定の条件で走った結果であり、それ以外では排ガスも燃費も違う値になる。一定の条件でないと比較ができないので、そのような条件が設定されており、アメリカではLA4という運転モードが、日本では10モードなど、欧州ではユーロ6などのその国を代表するとされているモードが設定され、その結果でクリーンか燃費がいいかなどを競うというか、これなら国がOKという一定基準以下であると判断しているのだ。しかし、おわかりのように多くの人の走行パターンはそれとは違う場合が多く、実際の走行では個々の車はそのような排ガス値や燃費にもならないのだ。実走行で計測するというのは、排ガス測定の関係で難しいし、また燃費など走行パターンを規定しないと同じ条件の公正な比較は難しいので、このようなモードを設定している。
一方で「テストモード以外では毒ガスを出し放題だったのがけしからん」という論調を多数見かけるが、これは的外れだ。例えるなら「受験科目以外の勉強をちゃんとしないとはけしからん」という話である。普通の大学を受験するのに、受験を控えてわざわざ受験科目以外の美術や音楽を勉強をする受験生がいないように、各国が定めた試験モード以外の運転モードにまで完璧を期している自動車メーカーは世界中に一社もない。

下にあるように、このモードが適切であるかどうかにはもちろん議論があるがそれは別の問題である。
こうした「非受験科目」の運転で有害ガスの排出数値が悪化するのは、30年以上前から当たり前に行われてきたことだ。もちろんモラルとしてどうかと言われれば正しいとは言えないが、そのために価格や動力性能で他社に負けるクルマを作っても、誰も買ってくれないのだから構造的に仕方がない。
だからこそ各国政府は、排気ガスの基準を徐々に引き上げ、試験問題を難しくしてきたのだ。現在の規制値が十分かどうかについては議論の余地があるだろうが、それは今回の件とまた別の話である。

そして、下にあるように各国で事情は違う。
翻って、欧州ではこうした毒性ガスの問題より、環境課税がかけられるCO2排出量とPMが主題となっていた。毒性ガスについては日米と比較すれば相当に緩く、欧州のそれが日米と同等レベルの規制になったのは2014年のユーロ6規制が始まってからだ。

下のように過去には排ガスを綺麗にするため出力を出すために使った燃料以外に排ガスを綺麗にするために後で燃料を追加してあるいは過剰に使ってでも後で燃やしたりするのは激しかった。最近は燃費のために、それは難しくなっているが、まだ一部それに頼る必要がある。
触媒を十分に働かせるためには、生の燃料をわざと排気管に流して燃焼させ、触媒を加温しなくてはならない。ところが、触媒の加熱は加速の瞬間に一気に行うのは難しい。フォルクスワーゲンの場合この2種の後処理装置を車種によって単独で、あるいは両方備えていた。

この問題は下にあるように、私は具体的には名前は出せなかったけど、そう、サプライヤーも当然知っているというか具体的にそのようなソフトを製品に組み込んで生産したのはサプライヤーである。そのサプライヤーを使う他のメーカーもこの事実は知らないではすませないだろうし、モラルに従って自社はやらないといえるだろうかは私は疑問だと思う。だから、これはVW。だけの問題ではない、自動車業界全体に関わる大問題となる可能性がある。
さて、この問題は果たしてフォルクスワーゲン固有の問題なのだろうか? フォルクスワーゲンの制御プログラムを作っているのはドイツのメガサプライヤー、ボッシュだ。もちろんボッシュが単独でできることではない。フォルクスワーゲンのオーダーか、協議があってこうした不正プログラムを作成したはずで、その共犯責任がどうなのかは司法の範疇で、誰の何の証言も聞いていない筆者が書くと完全な予断になってしまう。これについては推移を見守りたい。
フォルクスワーゲンとボッシュがそういう“抜け穴”を使っていたことは、ボッシュをサプライヤーとして使う他メーカーも知っていた可能性は高い。

下の部分は私はすこし異論がある。本当に遅れているかな?。ディーゼルでは舶用の大型のエンジンでは、試作品をいくつも作ってトライアンドエラーで開発を進めるのは難しいので、シミュレーションなどエンジンを回さないで理詰めで開発するやりかたが、ガソリンより進んでいると理解している。その中である意味で技術的には進んでいると思う。しかし、たしかに自動車用とか、トライアンドエラーでしか得られない技術という点では遅れているかもしれない。
そもそも論で言うと、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比べて排ガスのクリーンさにおいて10年は遅れている。

色々書いたが、まあ、今後動向を注目しておく必要がありそうだ。

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