温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

Steveのイノベーションで変わった世の中の先--前刀禎明~前刀さん曰く、今のappleおかしくない?~

2012-10-09 20:06:11 | コンピュータ、ハイテク
元アップルの前刀さんとは一度名刺交換したときがある。もっと、何回かお会いして、もっと話をしたいと思っていたのにアップルを辞められたので、その後は機会を失った。
下に引用した前刀さんの記事。
「そうだ、そうだ」というところが多い。
今回のiphone5の謝罪はスティーブが生きていたら確かにあり得ないだろう。
そういう意味では、ビジネスとしての直近の対応はいいかもしれないけど、違っちゃってるなという印象だ。
地図は、どうせやるなら、3Dとかパノラマとかでなく、基本的なところでGoogleを凌駕して欲しかった。3Dとかパノラマは、アップルフォロワーのやるやり方だ。
アップルの今後がちょっと心配。
Steveのイノベーションで変わった世の中の先--前刀禎明 - (page 2) - CNET Japan
今回「iOS 6」になって地図の問題が騒がれていて、Tim Cookが謝罪したけれども、あれはあり得ない。まず、この完成度で出すことがあり得ない。かつ、絶対に謝らない。そして、担当した人は速攻クビだろうな。


コストの面でも3年は他の追従を許さないようにしないと、他者とのコスト競走であくせくしなくてはならなくなるのは、プロダクトを作る側の鉄則だと思う。私もここは現役時代そういうつもりだった。
一方で今回の「iPhone 5」を見ると、ハードウェアのほうはSteveが追求したであろう究極のiPhone、究極のスマートフォンだと思う。ハードだけの観点でいえば、日本のスマホの生産を考えて原価をはじくと、おそらく10万円を超えるようなレベルではないか。プラスチックではなくアルミやガラスを使った高級感。日本製のスマホがこれにかなうわけない。


これは、確かにスティーブほどではないのは明白。
もう1つ正直に言うと、プレゼンテーションもみんなうまくないと思った。


ジョナサンアイブが、なぜビデオなんかで登場しなくてはいけないのだろう。しかし、スティーブ時代も彼は登場しなかったから、なんか特別な理由があるのだろう。彼として究極のプロダクトだと思えるもののときリアルタイムで出てくるとか。。。でも、いつも究極のものを作っているはずなんだけど。
Jonathan Ive(Appleのインダストリアルデザイングループ担当シニアバイスプレジデント)のビデオを流すだけじゃなくて、あそこまで作り込んだiPhone 5なんだから、自らもっと手にとって聴衆に見せて、iPod miniのときのようなあのアルミのひんやりとした感覚や質感を伝えるべきだと思う。


いろいろな機能が盛りだくさんということが求めるものではないことは明白だ。アンドロイドより、iphoneが機能的に劣っているのは明白、それでも、これだけの数使われるというのはブランド力だけの力ではないはず、余計な機能がないから使いやすいのだろう。体の一部になりやすいのだ。
出荷台数やインストールベースのマーケットシェアではAndroidの方が勝っているのかもしれないが、僕が思うiPhoneのすごさとは、アクティブシェアのことだ。アクティブに使っている人がどのくらい居るのか。1日あたりの利用時間はまったく違うと思う。iPhoneは、生活の一部を通り越して、体の一部になっていると表現してもいいかもしれない。


このあたりのところは下の記事も参考になりそう。
「iPhone 6」には複数モデルが必要か--アップルのモバイル製品戦略の今後 - CNET Japan
Apple製品のけた外れの人気と利益性は、1つには、製品の品質や一貫性、そしてシンプルさに基づいている。Appleは選択のパラドックスという落とし穴を回避している。これは心理学者のBarry Schwartz氏による、選択の自由がありすぎると選択自体が難しくなるという説だ。


機能満載のガジェットは、結局なくなる。CEATECで電気自動車が展示されスマートハウスとか言っているが、それらの機能は消えていく運命なのでは。所詮、なくても命に別状のない趣味嗜好品は、マニアが機能豊富だと一時期話題になったり、少しだけ他機種より売れたりするけど、それだけのこと。
ただし、スマホで車を移動できますとか、スマホで家電が操作できるなどといった、いまの状況を見ると、何でもスマホでやろうとするのは間違っているし、Steveも望んでいないと思う。「あなたがインパクトを与えたことでここまで来ましたが、迷走してますよ」と彼に伝えたい。


下の記事が、今回の記事の好対照として、これを象徴しているように思う。タブレットとして使うとき体や机に接する部分がキーボードなんて顧客をバカにしている。レッツノートは以前愛用していたものなのに、これで、自滅かも。
Let's noteのウルトラブックは超絶のつくり - デジタル - 日経トレンディネット
簡単に言ってしまうと、液晶がぐるりと360度回転するわけだ。


そう、ツールはツール。これがよくわかっているデザイナーがジョナサンアイブだと思う。だから、彼にクルマを再定義してもらえる日が来ることを期待して残りの人生を過ごそう!。自分がやるべきかな?。
僕はデジタルツールに使われるのが嫌なので、しょせんツールはツールとして使いたいと思っている。しかし、メーカーなどはどうしても「物」のほうに目が行ってしまう。AppleもiPhoneありきで来たわけではない。やりたいことがあって、それを実現する最高の手段がiPhoneだったり、iPadだったりするだけの話で、はたして日本の企業はどうであろうか。