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本のこと、音楽のこと、楽器のこと・・・

思考の補助線 / 茂木 健一郎

2008-06-26 | Books
いままでならこの手の本は買っていましたが
文化センターでたまたま見つけて
少しでも面白そうだったら買ってみましょう
という気持ちで借りてきました。

読み始めると、「まえがき」の冒頭から強烈な言葉が。
少し長いのですが、引用させていただきます。

昨今の人々は、わかりやすものばかりを求めるようになった。
難解な本を読んだり、真剣に粘り強く本質的なことを考えたりしなくなった。
「インテリ」という言葉が、死語になった。
日本におけるそんな「知のデフレ」現象について私は怒りを覚え、
不特定多数の人々が集う公の場所ではともかく、
親しい知人や仲間たちの間では
「ふざけるんじゃねえ」と噴火をくり返してきたが、
ここに来て、少し風景が変わって見えてきている。

大事なのは、「何が正しいか」ということではなく、
「何がしたいか」という情熱のほうなのではないかと思うようになった。
難しいことに取り組む「インテリ」になること自体が重要なのではない。
問題は、それがどのような情熱によって支えられているかということである。

あれ? テレビのイメージと違うな? 硬派です。
本文もけっこう硬派でした。

そう、最近は堅い本を読まなくなったよな。
それに難しいことを長い時間をかけて考える、なんてこともしなくなったよな。
などなど、反省しながら読みました。

しかし、こういう本を読んでいるわたしたち一般の人間は
どのような態度で、学問なり新しい知識を吸収し
またフィードバックしていくのか。
むずかし問題ではあります。

前に朝日新聞で「知識人」の復権についての記事を見ましたが
その記事はこの本についても言及していました。

タイトルの「補助線」という言葉の使い方が数学的ですね。

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