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本のこと、音楽のこと、楽器のこと・・・

2023年7月に読んだ本

2023-08-01 | Books
7月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1879
ナイス数:33

言葉の展望台言葉の展望台感想
★★★★☆書名から言語学に関するエッセイかと思っていたら、著者は言葉とコミュニケーションに関する哲学的な研究をしているという。会話をするという行為が相手に自分の意図する内容を伝えているのか、相手は自分の意図を理解したのか。相手は意図して誤解をしているのか、意図して誤解させるような発言をしているのか。普段は気にしないような会話から、突然話していることがわからなくなる瞬間というのは確かにある。
読了日:07月31日 著者:三木 那由他
音楽家の世界: クラシックへの招待 (河出文庫 よ 11-12)音楽家の世界: クラシックへの招待 (河出文庫 よ 11-12)感想
★★★★☆元は1950年に出版されたもので、1953年に文庫化、1975年に全集に掲載されている。いま読んでも古びていないのは、クラシックを取り上げていることもあるのだが、著者の音楽家や曲に対する評価の基準が読者にわかりやすく伝えられているからなのだろう。
読了日:07月29日 著者:吉田 秀和
そして夜は甦る (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)そして夜は甦る (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
★★★★☆今更ながらデビュー作を読む。さすがに時代を感じさせる内容もあったが、いっきに読み終えた。

読了日:07月26日 著者:原 〓
本屋で待つ本屋で待つ感想
★★★★☆いまの時代に書店を続けている、続けられている、それも人口の少ない地域で。というとその秘訣を、となりがちだが、ここには違った時間が流れていた。本屋で「待つ」ということの意味。
読了日:07月18日 著者:佐藤友則
更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち感想
★★★★☆氏が持つクラシック・レコードを紹介してくれるエッセイだが、聴いたことがある曲は20%あるだろうか。CDで持っているアルバムは3枚だけあった。前作から引き続き何とたくさんのクラシックをレコードで聴いてきたのかを思うと圧倒されるが、肩の力を抜いて、これいいよと教えてくれる先輩が隣にいるようだ。
読了日:07月16日 著者:村上 春樹
火蛾 (講談社ノベルス)火蛾 (講談社ノベルス)感想
★★★★☆新聞で再評価されているとの記事を読み、図書館で借りて読んでみた。12世紀イスラム教を舞台としたミステリ。語り手である修行者の結末に至るまでの行動の追体験が、イスラムの神秘主義というものを知るきっかけになるだろう。
読了日:07月12日 著者:古泉 迦十
『おくのほそ道』謎解きの旅 ――身体感覚で「芭蕉」を読みなおす (ちくま文庫 や-40-3)『おくのほそ道』謎解きの旅 ――身体感覚で「芭蕉」を読みなおす (ちくま文庫 や-40-3)感想
★★★★☆奥の細道はいくつかの俳句は学校で習ったことがある、という程度の知識だったが、そこには古典に裏打ちされた教養があるとさらに理解が深まるという。言われてみればそのとおりだと分かるが、有名な俳句だけつまみ食い的に覚えているだけで、クイズ番組的な知識を増やしがちな考え方には気をつけなければいけないな。
読了日:07月06日 著者:安田 登

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