Blog.たかたか

本のこと、音楽のこと、楽器のこと・・・

2023年11月に読んだ本

2023-12-01 | Books
11月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2106
ナイス数:49

宙わたる教室宙わたる教室感想
★★★★☆定時制高校を舞台に研究者でもある教員とさまざまな経歴の生徒たちが立ち上げた科学部で実験に熱中していく。誰もがこの定時制高校に至る事情を受け止めることができずにいたが、その壁を壊したのは皆の科学をすることで生まれてきたわくわくする気持ちだろう。
読了日:11月26日 著者:伊与原 新
世にも奇妙なマラソン大会 (集英社文庫)世にも奇妙なマラソン大会 (集英社文庫)感想
★★★★☆フルマラソン未経験の探検家がサハラ砂漠のマラソンに挑む。何が奇妙かというと「西サハラ人を支援するためのマラソン大会は、西サハラ人のボランティアに支援されて開催されている――。」という逆転現象があるからだ。しかしこの無謀さ、突進力は早稲田大学探検部の伝統なのだろうか?併載された話もどれも普通ではできない経験を話してくれている。
読了日:11月20日 著者:高野 秀行
天然日和 (幻冬舎文庫)天然日和 (幻冬舎文庫)感想
★★★★☆このエッセイは2001年の春から2002年の冬までの日記の体裁をとっている。20年以上前の出来事だが、石田さんは30代? のびのびと書かれていて好感が持てる。
読了日:11月16日 著者:石田 ゆり子
乳と卵 (文春文庫)乳と卵 (文春文庫)感想
★★★★☆主人公とその姉とその娘。女性3人だけで男性は出てこない。豊胸手術を考える姉に対して、娘は初潮に怯える。娘は母親と会話ができずノートに言葉をつぐむ。交われなかった2人が大阪から妹の住む東京で3人で過ごす3日で何かが変わった。しかし何が? 女性の身体性の変化を受け入れるというか直視することができたのだろうか?
読了日:11月13日 著者:川上 未映子
訂正する力 (朝日新書)訂正する力 (朝日新書)感想
★★★★☆SNSでの一方的な攻撃、ディベートのような論破の論理、マウンティングによる優位性の強調、主義主張を曲げない対立のまま実効性を持てない政治、うんざりするような状況を数えあげるとキリがない。ちゃぶ台返しのリセットとぶれないまま硬直し身動きが取れないまま停滞している日本を立て直すために必要なものは、まちがいを認めて改めることができる力、つまり「訂正する力」だという。
読了日:11月10日 著者:東 浩紀
口訳 古事記口訳 古事記感想
★★★★☆町田康訳の関西弁を読んでいると、神話の荒唐無稽さが増幅される。しかし神々の名前が覚えられない。
読了日:11月08日 著者:町田 康
オラクル・ナイト (新潮文庫)オラクル・ナイト (新潮文庫)感想
★★★★☆重層的に話が進んでいくのだが、それぞれのエピソードは暴力的な結末を迎える。しかしその結末は何故か静謐さが感じられる。
読了日:11月03日 著者:ポール オースター

読書メーター
コメント    この記事についてブログを書く
« 2023年10月に読んだ本 | トップ | 2023年12月に読んだ本 »

コメントを投稿

Books」カテゴリの最新記事