梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之博多日記27・『芝居以外で疲れました』

2006年02月24日 | 芝居
昨晩は先輩のお誘いで、紺屋町通りのもつ鍋屋『越後屋』へお邪魔しました。具材はモツの他にキャベツ、モヤシ、ゴボウ、ニラ、そして揚げ豆腐(中に柚子胡椒を詰めてあるのです)。白味噌のお出汁で頂きましたが、ダシの旨味を吸って、くたくたになったキャベツの美味しさはたまりません。これだけでも酒が進みます。皆で芋焼酎<黒丸>を頂きながら、シメのチャンポン、雑炊まで、すっかり満腹大満足のひと時でした。二軒目には春吉のバー『SISTA FARI』へ。アジアンテイストの落ち着いた雰囲気の店内で、久しぶりにカクテルを頂きました。

さて本日は、楽しいというかくだらない出来事がございました。福岡地区で午後四時から六時まで放映中の『めんたいワイド』という情報番組があるのですが、いつも天神のイムザというショッピングモールから生中継なんです。いつもなら通行中の人たちが大勢画面に映っているので、今日は博多座の楽屋で、『この番組に<さりげなく>映ってみよう』という話になりまして、私がトライすることになったんです。
『女伊達』の出番を終えてから、喜び勇んで天神へ向かったのですが、はてさてどこにもカメラがない。どうしたものだと、楽屋で番組を見守っている後輩に電話してみましたら、『今日はキャナルシティ(天神とは違う地区にあるショッピングモール)で中継している!』というのです。これは大変と急いで移動、十五分ほどでキャナルシティにつきましたが、さあこれからが大変でした。録画したVTRも流す番組ですから、生中継の部分は実はごくわずか。二、三十分待って二、三分の中継というパターンばかり。しかも中継場所を、あえてギャラリーが映り込まないような所(後ろが池とか壁になっている)に設定されていたものですから、とても<さりげなく>なんて無理という有様で、全くの徒労に終わってしまいました。
番組を見守ってくれた後輩たちには申し訳なかったのですが、これも因果。初めてテレビ収録の現場を見ることができただけでも、収穫といたしましょう。それにしても、スタッフさんや司会のタレントさんが、決して短くはない出番までの空き時間を、ごくごく普通に、というより、冗談やおふざけも交えながら、楽しく過ごされるその姿勢に感服いたしました。決められた時間に舞台に出て、毎日必ず同じ時間に仕事が終わる我々舞台俳優とは全く違う仕事ぶり。ご苦労も多いことかと思われました。

そして今晩は、西鉄福岡駅そばにある、『新鮮魚肉菜炉端焼 七海』へ、先輩や衣裳さんとお邪魔しました。凝った料理はございませんが、うたい文句の通り新鮮な具材をつかったおいしい食事が楽しめます。カウンターにゴロゴロ並べられた食材が、食欲をそそるんです! <黒桜島><黒瀬><炎>」といった焼酎と共に味わいながら、先輩方から大切なお話を聞き、今日は本当に勉強になりました。まだまだ私もアマチャンです。

さて博多座のお芝居もあと二回。もう荷造りの心配をしなくてはなりません。楽しい思い出いっぱいのひと月も、もうそろそろ終わろうとしておりますが、責任と自覚は忘れずに、気をつけて舞台を勤めてまいります。

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1 コメント

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生中継 (ぐらっせ)
2006-02-25 02:09:14
何方が言い出されたのでしょうか。

色々と頑張っていたのに映らなかったのは残念でしたね、お疲れ様です。

梅之さんの描写のお蔭でその様子をずっと見ていたような気がして、楽しくて笑ってしまいました。



梅の小物を見たり梅に関する事を聞くと梅之さんを思い出してしまいます。

…あまり関係ないけれど、梅ヶ枝餅はもう召し上がりましたか。

空港の第二ターミナルの売店にもありますので、お時間ありましたら食べてみて下さい。
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