梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

発表寸前…!

2007年04月09日 | 芝居
今日は午後7時半から、国立劇場にて夏の合同公演へむけての会議。前回の会議で総出演者の中から選出された幹事、および各上演演目ごとの責任者が集まりまして、主なるお役以外の諸役(普段でも私たちが演じるようなお役)、および後見等の割り振りをし、<香盤表>を作製いたしました。これがけっこう大変な作業でして、各々の出番に支障がないようにした上で、なおかつ全員が、ただ自分のお役を勤めるだけではなく、黒衣でも裃後見でも、あるいは笛や仕掛けの操作、衣裳の着付けの手伝いなどでも、なにがしかの仕事が与えられるよう差配してゆくのは、パズルゲームを解いてゆくような趣きでした。難しい後見は、やっぱり経験を積んできた先輩方にやってほしい、といって他のお役で、みんなを引っ張ってくれる人も必要…。この仕事はこの人に任せられるかな、若い後輩にはどんなお役がよき経験になるだろう? と、皆で話し合いながら、ひとつひとつ決めてまいりました。
昨年も申しましたかもしれませんが、勉強会は決してお仕着せの公演ではございません。国立劇場はじめ、関係各位のお力をお借りしているのは申すまでもありませんが、演目選定、配役をはじめとする会の運営、チケットの販売、宣伝、経理に至るまで、同人が協力しあって、自分たちで決めながら運営しているのでございます。
40人以上の同人が、心をひとつにして行動するということが、なかなか難しいのは事実。さりながら、初日が開くまで様々な意見、思惑が飛び交いながらも、舞台が好き、芝居が好きという想いが皆々の胸にあるからこそ、最後の最後で大きな力となって、盛夏の公演が無事乗り切れているのです。
もう少しで公演の詳細が発表できると思いますが、今年の公演は、今まで以上に私たちの<決意>と申しましょうか、総力をあげて取り組むという<気概>をお見せできると思います。どうかお楽しみに!!

3時間半かかった会議後は先輩と食事。やはり日付を越えての帰宅となりました…。