梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

銀座逍遥

2007年04月05日 | 芝居
またぞろ芝居とは関係ない話で恐縮ですが、ちょっと感激したこと…。
『男女道成寺』のあとの空き時間、花四天に出ていた後輩と遅まきの昼食を一緒に食べようと言うことになり、プラプラと歩くうち、銀座「山野楽器」の裏の通り沿いに、「グリル スイス」という洋食屋さんがあったので入ってみたらこれが大当たり! 本日のランチだったメンチカツは、サックリ軽い衣、ジューシーで雑味のない肉、コクがあって飽きのこないデミグラスソース、どれをとっても申し分ない出来映え。付け合わせのスパゲティサラダ、クラムチャウダーも手作りの美味しさにあふれ、幸せなひとときを過ごすことができました。後輩が食べた「千葉さんのカツレツカレー」(元巨人軍選手 千葉茂さんが愛した一皿で、これが本邦カツカレーの端緒という説もあるそうです)もたいそう旨かったとのこと。豊富なメニューはどれもお手頃な値段でしたので、これからちょくちょくお邪魔しようと思います。

そのあと立ち寄った銀座和光6階ホールの『岩井香楠子染色展』も素敵な企画。型染め、絞り染めで描き出された草花や幾何学文様の繊細さに驚くと同時に、中間色を主にした地色の配色の妙にうならされました。本当に<品のよい>、清楚な趣きの着物ばかりでございましたが、舞台衣裳としても十分通用するのではないかしら、と思う作品も多々ございましたよ。
…ホールへ向かうエレベーターの中で、本当に「オホホ」と笑うマダムに遭遇、驚きました。こういう人が、銀座を支えているのでしょう(たぶん)。