タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

ナクトンガン河口エコセンター

2007年11月02日 | 韓国情報
 前回紹介した韓国釜山市にある「ナクトンガン・エコセンター」です。





 ご覧のように大きな建物です。私の知る限り、この種の箱物でこのように大きなものは日本では見たことがありません。



 1階から2階への通路にある大きな展示です。ナクトンガンの水面を泳いでいる水鳥の下には魚が泳ぎ、空にはカモメなどが飛んでいることを現しています。右上の茶色に見えているのは葦原の根の部分です。葦原が多くの生き物をはぐくみ、水の浄化にも役立っていることを現しています。



 2階の観察室です。羨ましいくらい広いスペースがあります。



 目の前には広い遊水池が広がり、そこにはこの時期(10月中旬)にもカモなど多くの水鳥が羽を休めていました。水鳥が多くなると言われる冬(12月、1月)はどのくらいの鳥を見ることが出来るのでしょうか。

 手前のプレートはここから見ることの出来る鳥を解説したものです。厚いプレートですから多くの人が見ても傷つくことはないでしょう。



 このハクチョウの目の部分に双眼鏡がセットされています。小さな子どもたちにも興味を持たせるよう配慮されています。



 観察室の窓から離れたところにゆったりとした休憩スペースがあります。これだけゆっくりとしたスペースがあると観察に疲れたときは気軽に休むことが出来ます。

 今韓国ではこの種の施設が次々と造られているようです。2008年にチャンウォン(昌原)でラムサール条約関係の会議があるからでしょうか?環境オリンピック、として大々的なPR活動をしていました。



 小さな配慮は建物の中だけではありません。これは駐車場の路面。アスファルトなどで全面を覆ってしまうと言ったことはしないで、ブロック縦に並べて隙間を作り、地中の生き物が出入りできるよう配慮されています。

 これほど立派なものですが、このエコセンターは「ウルクスド渡り鳥公園」のほんの一角を占めているに過ぎません。このウルクスドは東アジアでも有数の渡り鳥飛来地として有名ですが、あまりにも広くて、おまけに地形がフラットなので案外鳥を見ることが出来なかったのです。

 この種の施設が出来て誰でも簡単にナクトンガンの野鳥を観察できるようになることを期待しています。

半日の清遊

2007年11月02日 | 山歩きから
 タカの渡りの数が少ないから、と言うわけではないのですが、今日はタカのことは忘れて半日の裏山歩きです。



 紅葉の始まった林道を歩き、小さなとげを越えると小さながあります。観察地から徒歩1時間半の、市街地に近い過疎の村です。



 まさに桃源郷とも言える村落ですが、実際にここで生活するのは大変なのでしょう。ほとんどの人は町に出てしまいました。



 この家の住人は老婆は一人。寂しくないのでしょうか?ここに老婆を置いて町に出ている人の心境はどんなものでしょうか?



 人の世の営みとは関係なく今年も柿が実をつけました。

 観察地からゆっくり歩いてこので休憩して観察地に帰る、今朝の4時間の清遊です。この間空に注目していましたが、タカの姿は見えませんでした。タカのかわりに猿の群れに遭遇、足を痛めているボス猿に2回も3回も威嚇されました。群れには小猿がいたからでしょうか、その威嚇にはかなりの迫力がありました。私一人だったらひるんでいたかもしれません。

 明日はまたタカの渡りの観察に出かけます。ノスリの渡りを期待しているのですが、果たして結果はどうなるのでしょうか?