北海道でノンビリと

タブタブの何処かへ行こう を改題しました。
何処かへ行く機会も減ってきたので 北海道を楽しもうと思ったからです

思い出・・・・・ハイエナの住む寮

2017-01-14 20:54:22 | 日記
先日の続き・・・・・「思いで日記」は昨日で終了予定だったのに、続きを期待する声が多いようなので、もう一日続けます。


一体誰が音頭をとったのだろう。多分Yだ。

新入生が大体揃い空き部屋がほぼ埋まったところで、寮全体の大掃除が始まった。

掃除機なんて洒落た物は無いので、とにかくホウキと雑巾で屋外より汚かった廊下を掃除し きちんと靴を脱いで生活できるようにした。

1Fにあった洗面・台所スペースも置きっぱなしの汚れた鍋を洗って整理した。

藁の寝床は、一応安アパート並に変貌した。

どうやら この画期的な出来事は学校にも伝わったようで、「今年の寮生は違う」と思われたらしい。

入学式を終え食券も受けとり、これで寮の一角にある社員食堂を我々学生も使えるようになった。

間借りしている大会社の社員が仕事を終え、疲れて帰ってくる前に我々学生は授業を終え一番風呂を浴び、横の食堂で食券を使い早めの夕食。
この食事が豪華ではないけれど、そこそこ旨いのだ。

住んでいる建物はボロイが待遇はA級だ。


新入生の団結力は凄くてと云うより狡さは なかなかのもので、午後8時過ぎに食堂の賄いエリアが消灯しオバチャンが帰宅したのを確認すると、食券を持たずに 堂々ともう一度食堂へ行き二度目の夕食。これも多分Yの策略だ。

時間外労働をして遅い時間 食事にくる社員のために並べられていた食事は 既に我々ハイエナの腹の中だ。

こうなってくると 物置みたいな学生寮が 少しずつ快適になった。

朝、いつまでも惰眠を貪りたいと思っても、誰かが「学校へ行くぞぉ」と怒鳴りながら各室のドアをゴンゴン叩きまわるので、寮から歩いて15分程の所にある学校までは一日も休むことなく小学生のように集団登校することになった。

1学年50人程で一クラス。3学年150人程の生徒が学ぶ小さな学校は、その分野では知られた存在で授業の難易度は高いのだが 当時国家試験合格率100%を誇っていたので 一部を除き生徒の真剣な授業態度は なかなかのものだった。

そして迎えた第一回目の試験で、なんと寮生が上位を独占した。

「凄いぞ寮生」 この評価に同級生も先生も事務の方々も そして私自身もビックラこいたのだった。