「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ファミ劇太陽放送9/24=山さんの影法師的な「用心棒」の末路/ニセゴリさんの目に余る「善行」に危険な魔手が・・・

2019-09-24 06:30:37 | ファミ劇日誌
さて、9/24のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


9/24(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#90
ファミリー劇場HD(CS)


9/24(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#91
ファミリー劇場HD(CS)



第90話 49.04.05 非情の一発 (山さん)

セミレギュラー:平田昭彦(ノンクレジット、出演シーンカット、OPダイジェストのみ登場)

SPゲスト:内田良平

ゲスト:神田隆 船戸順
 片山由美子 青沼三朗
 塚田末人 相馬優子 今井英次

脚本:長野洋
監督:児玉進

プロの「用心棒」坂田が出所した。
出所すれば必ず何かやらかす男・・・
山さんは出所した日から、坂田の尾行を続ける。
モデルの絵島マリのマンションに落ち着いた坂田のもとに小包が届いた。中身は拳銃と分厚い札束と一人の男の写真だった。
山さんとジーパンはマンションの張り込みを続けていたが、坂田はなかなか動き出さなかった。
ある日、坂田とマリを乗せた車がマンションを出たが、山さんたちの覆面車をまいた坂田たちはあるレストランへ。
テーブル越しの客はあの写真の男・高利貸しの大町竜造だった。
店内の音楽がひときわ高まった瞬間、テーブルクロスの下で消音器付きの拳銃が火をふいた。
山さんたちが駆けつけた時は既に坂田は凶器を始末した後だった。
山さんの追及に坂田は平然とうそぶいた。
「俺がやったという証拠でもあるのか」・・・・


このあたりの作品は番組改変期の豪華さを背負った形の作品が多く、その4月期首はじめにこんなシブイ作品を持ってくることに、当時の太陽の順調さが垣間見られます。
火葬場での雨が象徴するように、この作品のイメージは「春雨(無論食べる方ではなく・・・)」だったりします。
名優・内田良平氏が演じる用心棒・坂田は、その筋の職人であるから故に愛する婚約者を巻き込んでしまい、死なせてしまいます。
そのストイックさの背景には、自らの不惑的年齢になったという、切実な部分が絡んできます。
つぶしが効かない年齢になってしまった自分が、女を抱えて、自分の職分である用心棒という所から逸脱して一発勝負に出てしまうという不幸。
山さんはそういうアウトローな坂田に自分と似ている部分を感じとり、更に犯罪は憎いものの、坂田の「殺さず屋」というポリシーには感銘を少なからず受けているようで、坂田には決して一発勝負をさせないようにけん制しますが、結果坂田は「踏み込んでしまいます。」

良かれと思ってやったことが、全て裏目に出て、何もかも失ってしまう坂田。
それを別な言葉で犯罪では得る者は無いという事を諭す山さん。

坂田にはやることが一つ、ここまで追い込んだ「依頼主」への復讐になっていきます。

単純ではない深みのある犯罪者像を内田氏が好演します。
更に、’70年代の心地よい香り、太陽でも屈指のハードボイルドさを愉しめる傑作だと思います。



第91話 49.04.12 おれは刑事だ! (ゴリさん)

SPゲスト:伊東四朗

ゲスト:渥美国泰 江幡高志
 黒沢のり子 本山可久子 飯沼慧
 畠山麦 仙波和之 本間文子
 市川ひろし 渡部市松 田沢祐子 野村光絵 安田隆 星野富士雄

脚本:小川英 中野顕彰
監督:児玉進

ある日、ゴリさんは雑踏の中でひったくりの現行犯を逮捕した。現場を取り巻いていた野次馬の中に、その颯爽たるゴリさんの刑事ぶりに見惚れていた男がいた。
その男、失業保険をアテにしている矢部はその帰り道、チンピラ風の男数人が若い女性をいじめているところに出くわし、「俺は七曲署の石塚だ!」と名乗って女性を救う。
それからというもの、七曲署にはゴリさんを名乗る男の善行に対して礼状が殺到、当のゴリさんは身に覚えがないので大いにくさる。
今日も矢部はバスの中でスリの犯行現場を目撃、バスを降りて逃げる犯人を追跡し、黒い革財布を取り戻した。ところが、スリの源蔵が矢部に返したのは別の財布で、スリが取った方の財布には時価8千万円のダイヤが入っていた。
そうとも白の矢部は、二人組の男に命を狙われた・・・・

ジーパン編はこの作品のように緩いコミカルな作品をたまに放り投げてきます。
このあたりは番組自体の余裕と見ていいと思いますし、それを空回りさせないで展開させる部分もこの作品自体の魅力だと思います


近年すっかりドラマでは存在的に重鎮になった伊東さんですが、この頃はまだ「てんぷくトリオ」のイメージが濃厚だった時代、我々世代は知っていますが、現在のメガネの伊東さんしか知らない世代にはちょっとカルチャーショックかもしれません(^_^;)
その伊東さんが演じるのは元スリの矢部。
刑務所から出所したものの職に恵まれず職安通い、ハナから悪人ではなく純朴さを持っていたため、偶然目撃したゴリさんの逮捕劇に感銘を受け、ニセ刑事として善行を重ねるという、憎めない役どころになっています。
というか、ゴリさんより良い思いをするという、ニセモノによくある展開もあり、そりゃゴリさんも怒ります(^_^;)
その矢部が昔の生業を生かして事件解決に協力していきます。

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