まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

サクラの記憶

2017年03月25日 | 日記

サクラが咲き出しました。
マンションのソメイヨシノも三つ、四つ、七つ・・・
ざっと数えただけでも三十個数以上の花びらが確認できました。
いよいよ春の到来です♪

桜の木の下にたたずむと・・・
何やら胸がザワザワと波立って来るような気持ちになります。
同時にサクラにまつわるさまざな記憶が
走馬灯のように浮かんでは消えていくようです。

以前、水上勉さんの「櫻守」をラジオドラマに脚色する機会があって
取材も兼ねて全国各地に点在する
有名な桜の古木を見て回ったことがあります。
福島県三春町のベニシダレ「三春滝桜」、山梨県北杜市のエドヒガン「山高神代桜」
どの桜も長い風雪を耐えて来た気高さのようなものがあって
その奥深い美しさにただただ魅了されたものです。
中でも私がとくに惹かれたのは・・・
「根尾の薄墨桜」でした。

<根尾の薄墨桜>

岐阜県本巣町の根尾谷にある伝説の桜の古木です。
作家・宮尾登美子さんが小説にしたことからすっかり全国区に。
散り際に淡い墨を引いたような色になることからその名がついたと言われます。
古くから桜の木には「精が宿る」と言われますが
この巨木の下に立つと「桜に酔ったような」気分になった記憶があります。
その夜、恥ずかしながらホテルのベッドで
夢うつつのまま「夢精」をしてしまいました。(笑)



<祇園の枝垂れ桜>

最も思い出深いのが京都・円山公園の枝垂れ桜ですねえ。
学生時代は嬉しいにつけ、悲しいにつけ、よくこの桜を見上げたものです。
仲間と花見酒を飲んだことも、彼女とデートをしたことも・・・
「現代の櫻守」佐野藤右衛門氏が精魂込めて守り抜いて来た孤高の桜。
別名「祇園の夜桜」と呼ばれるだけに
薄闇に浮かびあがる姿はこの上もなく美しいのです。

  清水へ 祇園をよぎる 桜月夜 こよひ逢ふ人 みな美しき哉  (与謝野晶子)

そう言えばこのサクラもずいぶん見ていません。
ああ、京都行きたいなあ・・・