太田進研究室

太田進研究室の日々の出来事やその時に感じたことを記録していきます。また家庭での生活もつれづれに書いていきます.

PT学会

2010-05-29 | 研究室
 今週は、PT学会が岐阜県であり、木金と参加してきました。私が共同演者である発表は2題あり、発表前までスライドの変更など2名には修正指示を出したりしていましたが、最終的には二題とも、良くまとまりました。

 木曜日は、豊橋から向山クリニックの鳥居先生と一緒に会場に向かい、話に夢中になり、岐阜駅で降りないといけない所を大垣まで行ってしまうと言うハプニングから幕が開きました。そのため、2名の内の1名の発表を聞き逃しました。発表の25分ほど前に、会場をわざわざその彼が知らせてくれたのですが、大垣で乗り換えるところでした。近くに入るので頑張ってと声をかけました。

 「運動器の10年」に関する講演では、2000年からはじまったこの世界的な運動が今年で終わるのですが、今後もこの活動は続いていくと言うことです。今後は世界的に「腰痛」予防が一つの大きなテーマになって行くそうです。先週より、腰痛に悩まされている私としては、自分が悪い所はすべて研究テーマにしようといつも考えているのでタイムリーでした。

 金曜日は、午後から座長がありました。個人的な印象ですが、発表のレベルは上がっていると思います。大学の卒研発表や大学院の研究の発表があり、それらが少しずつPTの研究の底上げをしているように感じます。私のセッションも運動器の基礎系で内容は多岐にわたり、興味深いものでした。私としては、もう少し良い質問ができればと反省しています。また、先ほども書きましたが研究のレベル上がってきているため、少しお尻をたたかれた感があります。6、7月は、財団などの今年度の研究費申請の締め切りが多くあります。出せそうな研究助成の情報と期限をまとめたので、来週から申請書書きをはじめます。本当は、7月に発表するJOSKASでの内容を中心にした英語論文を書きたいと思っているのですが。本年度は8月から1月は、まずデイサービスでの研究と後期の講義で全く時間がないため、7月末までには少しまとめたいものです。

 良い事か良くない事が分かりませんが、発表を聞いていて大変興味のあるPTらしいものがたくさんあり、自分もそのような研究をと思うのですが、いかんせん、研究費を取ることを考えると、理学療法らしいテーマ(私個人の興味も含め)と現在の社会の中のニーズからのテーマは全く一緒に考えることは難しいと感じます。

 さて、私の担当したセッションで、股関節の屈曲筋力と片足ジャンプ能力の相関を報告された貴重な発表がありました。大変興味深いのですが、どうもジャンプと言うと大殿筋のイメージがあり、その結果をどのように考えるかということになります。座長が終わったあとに、企業ブースのNacさんのところに寄りSIMM(筋骨格シュミレーションソフト)では、どのようになっているか確認をしてみました。両足ジャンプですが、上体が上がっていくところでは大殿筋が働いていますが、足が床から離れる直前では股関節の屈筋群が働いていました。実に興味深いことです。

 また、最近は3次元動作解析の発表が随分増えています。新設の学校は、解析装置が施設基準になっているため、多くの学校に高価な高性能のものが入っているようです。私も留学時代と大学の教員になり本年の3月までの3年間は労災リハ工学センターでそのような設備を利用していました。この分野でやっていくためには、今はとにかく大型の研究費を取るしか、そのような設備を得る手段はなく、研究費の申請に関してモチベーションが上がりました。ただ、少し複雑な心境でもあります。うらやましいという。