2月 in 2020

　3年生が3週間の臨床実習を終えて大学に戻って来た．6名のゼミ生の症例について説明を受けディスカッションをした．大学の講義，実習で学んだ内容と実際の臨床とのギャップに苦しみながらも，取りあえずはそれぞれに学び多い実習であったようである．問診の練習を大学でしても，こちらの質問にどのように患者さんがお答えになるかは，誰もわかりません．その中で自分が聞きたい目的をしっかりと聞けるようなコミュニケーション能力が必要となる．文献検索など，担当させて頂いた患者さんを通して何をキーワードで調べるかも重要なことである．この辺りもディスカッションした．水曜日が複数名の教員が審査をする症例報告会となる．学生はそれまでに再度，担当させて頂いた患者さんの理解を深め報告会に臨む．

　私の研究では，採択された論文が掲載された．名大時代に学生と一緒に行った研究である．時間は経ってしまったが，内容は足関節背屈制限（足首が硬い）と膝反張（膝の反りかえり：弛緩性）が，膝内反モーメント（O脚になるストレス）に女性において男性よりも関連するというものである．健常成人を対象にしているため，直接的にアキレス腱を柔らかくすると膝OAの予防になるとまでは言い切れないがその可能性が示唆された．特に女性にということになる．

　先週は，共同研究をしている首都大学東京の長谷研究室（工学研究科）と研究打ち合わせを行った．膝関節モーメント推定，膝関節のモデル，関節音と共同で行っており，首都大学の院生さん達とディスカッションをした．この分野の発展と自分の研究のコラボはとても楽しみである．

　今の関心事は，4年生の国試．1週間で何を復習するかも大切であるが，体調を維持して当日に臨んで欲しい．