太田進研究室

太田進研究室の日々の出来事やその時に感じたことを記録していきます。また家庭での生活もつれづれに書いていきます.

2月中旬から下旬 in 2012 part2

2012-02-25 | 研究室
 工学系研究科の博士課程後期の学位論文について,ディスカッションをさせて頂く機会を作日(2/24)に得た.2名の院生さんと教授で私に研究のプレゼンをしてくれた.大変贅沢な時間であり,あっと言う間の2時間半であった.学生は2名ともアジアからの院生であった.筋骨格モデルのシミュレーションから目的に合った運動を導くもので,私にとってはさっぱりわからない方程式が並んでいた.机上の計算で運動を導くものであるが内容は良く理解でき,今後の可能性はかなりあると思われた.私なりの臨床応用の方向も浮かんだ.もう1題は,片麻痺などに対する両側性の運動の基礎的研究であり,臨床家が思いつき難い力学的な視点が研究に反映されていた.こちらも最初難解であったが,丁寧に説明を頂いたことで,大変興味深い内容であることが分かった.

 どちらの論文も事前に頂いたが,両方とも120-140ページで,一つは英語であり,なじみのない分野であったので大変苦労した.先のスキーの期間中は両方の論文を持って出かけ,空いた時間で読もうと思っていたが,想像に難くなくスキーで疲れ,アルコールも入り,夜は万事休すであった.最終日のみ朝5時に起きることができ,2時間ほど読むことができた.持って行っても行かなくてもすごくは変わらなかったような気はしている.

 さて,自分の留学経験を振り返っても母国語でない言語で,学位を取るのは,本当に大変なことと思う.昨日の2人には,敬意を表したい.

 さて,いよいよ明日は理学療法士国家試験である.本校の学生には平常心で臨み,実力を十分に出してもらいたい.切に願う.毎週末,朝ランニングをして神社巡りをしているので,明日は,全員合格を祈願してくる.

2月中旬から下旬 in 2012 part1

2012-02-25 | つれづれ
 今週の初めに休みを頂き,家族でスキーに出かけた.毎年,滞在している白樺湖の少し奥にある女神湖のホテルに滞在した.娘(5歳)は,初めてのスキーに挑戦.一緒に出かけた友人家族の娘さん(5歳)とスクールに入った.うちの娘は一人だけであったら,スクールに入ったか微妙であったが友達と一緒であったので,その交渉はスムースであった.

 結局,2日間スクールに入り,すっかりボーゲンはできるようになった.中級ぐらいのゲレンデはなかなかのスピードボーゲンで降りられるようになり,スキースクールの先生に感謝.ゲレンデは車山に出かけた.私は初めてであったが,ゲレンデも良く,子どものスクールの質も良く,お昼のカレーの質も良く,生ビールもあった.すっかりお気に入りのゲレンデとなった.
 
 何よりもスクールでは娘が転んでも自分で起きて一生懸命スキーをしている姿に感動してしまった.また,子供の成長も実感した.スキー教室後,一緒に滑ったところ娘が転倒し,スクールの時のように立つかと思いきや,冷たいと泣きべそをかき,私に起こしてもらい,最後には手が濡れたのでハンカチを要求された.スクールとの違いに驚かされた.



スクールの先生と一緒に。

2月初旬 in 2012

2012-02-12 | 研究室
 2月に入り、学部学生のテストもほぼ終了した。10月から続いた後期もこれで一息。さて、肩の夜間痛サポータの改良版が完成した。ベスト(チョッキ)型となり、大変実用的な感じがする。つけて背中を壁にあてると安定感を感じる。私も実際に夜間使用してみたが、まず一番大切な睡眠を邪魔しない。家内にも使用してもらったところ、朝起きた時の肩や首周辺の違和感がなくなったといってプロトタイプを返してもられなくなった。

 さて、2/8(水)に医学科の大学院ベーシックの1つであるMRI画像の海馬の体積を測るセミナーに参加した。方法は、海馬と思われるところを3方向の平面画像を見ながらデジタイズしていくものであった。しかし、問題はどこまでが海馬と判断するかということであった。

 2/9(木)は、大変忙しい1日であった。AMは、大学で大学院の発表会、12時に大学を出てすぐに新幹線で豊橋に向かい豊橋市運動機能向上に関わる検討会に委員として参加した。平成19年から続く本会は今回で一端終了となる。私は平成18年にこの準備から市の職員として関わった。我々の作成した運動機能評価表が医療と介護の連携の具体的方法として今後の政策となった。大変うれしいことである。もちろん、これが今後どのように活用されていくかが一番大切であり、スタートを切ったというところである。治療なども評価が確立すると治療が発展するといわれている。まさに、その評価をそろえた段階である。会の最後に4年間の活動の感想を求められた。私は、特に感慨深い気持ちであった。当初、本当にうまくいくか不安であったことが思い出された。

 その後、とんぼ返りで名古屋に戻り、医学科の図書館で少し仕事をして、整形外科膝肩スポーツ班のカンファレンスに参加した。手術の方法などのディスカッションが中心ではあるか、リハビリテーションの方法に関する議論などもあり、医師以外は私だけの参加のため、自分なりの意見や疑問を述べたりした。

 昨日(2/11)は、リハ工学の専門家の方に研究の相談をさせてもらった。ポイントクラスター法をはじめ、現研究アイデアに関して意見を頂いた。

 今日は、向山クリニックの鳥居先生が現在、Revision中の論文の相談で自宅に来た。直接、話をして査読者からのすべてのコメントには、どのように返答をするか、確認ができた。彼とは既に旧友といった感じで、留学先にも遊びに来てくれたりしていたので、昔話にも花が咲いた。



 




 

ワークショップと陸前高田 

2012-02-02 | 大学
 1/31(火)は、朝10時半から本学のESホールで行われた名古屋大学予防早期医療創成センターのワークショップに参加した。既に膨大にある医療情報、例えば大企業の毎年行われるドックの結果など、その処理とそこから得られた結果が話された。ファジーニューラルネットワークという解析手法が取られていたが私には意味不明であった。γ-GTP(肝機能)とWBC(炎症反応)が長期に観察するとメタボリックに関連するという内容の発表があった。また、ICを利用した地域ネットワークの話では、大病院と診療所の連携が中心であった。私は意地の悪いことに、介護施設との連携についてのビジョンを質問してみた。まだその前の段階との答えであった。豊橋ではICではなく、手帳でつなぐアナログな方法であるが、運動機能評価を統一して、医療機関から介護施設へ連携していく。ここで重要なのが連携方法のみでなく、だれが情報を出すかつまり誰が再現性良く計測するかということである。その議論は、本日の中にはなかった。

 さて、私が話をしたセクションは、ICTを利用した身体機能の維持・向上である。センサとスマートフォンを活用したリハビリの話は、私の研究の構想の一つにもあり既に他大学と話をしている。本日の話はスポーツ分野からの話でまだ具体性はないようであった。次は巧緻性をどのように解析するかという話であった。躍度最小モデル(加速度の微分)が使われていた。大きな躍度(加速度、力の急激な変化)は、生物に不快感を与えるとされているため、それを最小にしようとするものである。それを人に教えるにはすべての動きの軌跡ではなく通過する点を指示することが大切であるとの話であった。次は、運動のシミュレーションの話であった。その後に私のアナログな話をした。ICを用いウエアラブル(装着できる、着ることの出来る)な装置なども装着率が重要になる。膝装具の装着率の話、肩の夜間痛サポータの寝返りへの考慮により装着率が上がった話、ゴムによるアシストの効果と可能性、姿勢のモニタリングの話をした。まだ研究途中のものあり、他の演題に比べ支離滅裂感は否めないが、面白いとのお言葉は何人かの方々から頂いた。その後、学内の重要ポストの方々と大企業の方々と食事会に出かけた。その席でも、私のアイデア一発に興味を持って頂いたようであった。怯えていたワークショップであったが、実り多いものであった。

 さて、昨日ボランティアで行った陸前高田のPTより連絡があり、冊子を作成するためのアンケートと写真を送った。メールのお返事を頂き、近況を知らせて頂いた。仮設住宅での寒さや大変さが述べられていた。

 今日の午後から名大理学療法研究会のホームページを作成していたが、何かが間違っていたらしく、ものすごい時間をかけたが少ししか出来なかった。