太田進研究室

太田進研究室の日々の出来事やその時に感じたことを記録していきます。また家庭での生活もつれづれに書いていきます.

動作分析セミナーと豊橋市運動機能向上に関する検討会

2011-02-26 | 研究室
 2/17-19の3日間、缶詰になって動作分析の解析を行った。半日は講義であったが、残りの2.5日はグループワークと発表会であった。もう少し講義で教えて欲しい気持ちもあったが、有意義な時間であった。

 私のグループは5名でジョッギングについての解析を行った。1例の解析であったが、関節角度、モーメントのみでなくパワーも算出して、加速と減速を床反力の前後方向成分で分類し、関節運動をつかさどる筋の求心性・遠心性収縮とその大きさを求め、そこからスポーツによる障害と関連付ける取り組みをした。私以外の4名の方とも大変良く意思疎通ができ、最終発表は質の高いものになった。

 その他の動作としては、立ち上がり、歩き出し、歩行、階段昇降があり、どの班の発表も自分が理解している内容よりも深い解析・考察があった。これらの資料やデータはすべて頂いているので、大学の講義に使用したい。ただ、現在自分が担当している講義や実習のどこにそれを入れられるか要検討である。

 24日は、午後から豊橋市役所で運動機能向上に関する検討会が行われ委員として出席した。現在、豊橋市内の5病院(第3次救急病院と回復期病院)と地域の介護施設との連携を介護予防手帳を用い、病院でのリハビリテーション終了時にPT,OTが豊橋市内共通の運動機能評価表を記載し手帳にはさみ情報連携をするモデル事業を実施している。その中間報告であり、その問題点を検討した。病院間の連携は進んでおり、特に脳卒中や大腿骨近位部骨折については、連携パスとして一連の治療がシームレスで行われる取り組みが全国でなされている。豊橋市でも進んでいる。しかしこのモデル事業はそれらの連携パスともリンクもしながら、その先の介護事業所、ケアマネ、行政の連携までを目的にしている全国でも類をみない取り組みである。特に、市内のPT,OTのいる施設の協力が得られることが大きく、そこが情報の発信源となっている。以前の市内のリハビリテーション終了者の運動機能に関する調査においても市内にPT,OTの在籍する施設は、19施設ありその内17施設が協力をして約1200名の調査を実施できた。豊橋市のような中核都市で、このような漏れの少ない調査ができたことは、非常にまれなことであり、豊橋市内のリハビリテーションに関わるスタッフの連携の意識の高さが伺われる。しかしながら、実際の実施の問題点も多い。検討会では意見も多く出て、来年度への参考となったと思う。自分としては、このような行政の政策に関わることができ大変光栄である。

動作分析セミナー

2011-02-17 | 研究室
 今日から、東京の国際医療福祉大学の乃木坂キャンパスで行われている動作分析セミナーに参加している。午前は、バイオメカの基礎の講義で午後から今後解析していくデータを与えられグループディスカッションをした。我がグループはジョギングの解析をしていく。グループの皆さんとも親しくなった。このようなセミナーに出てグループディスカッションをしてその後、発表というセミナーに参加するといつも発表者に推薦される。また本日もそうなった。

 明日からは朝から晩までデータ解析をして、中間発表を行いあさってが最終発表だ。ゆっくりと専念して勉強できることはありがたい。

 昨日は、19時から名大理学療法研究会の臨時理事会があり、今後の会について熱く議論した。有意義であった。夜は終電新幹線で帰宅となった。

 明日、1日データ処理をするのは楽しみだ。



博士課程発表会

2011-02-11 | 大学
 昨日は、博士課程前期、後期の発表会があった。皆さん、この3月でそれぞれの課程を修了する。現課程における最後の発表会である。

 例年のごとく、最初から最後まですべて聴講した。自分には院生がいませんが、それぞれに2年間もしくは5年間の課程の最後であり、日頃の彼らの努力にこれといってサポート出来ていないため、自分のできることとして参加している。またそれぞれの研究室のUpdateを知ることは大変興味深い。最近は、よくわからない基礎の研究も質問をしている。私から基礎研究への質問は臨床やヒトに結びつけた場合の質問が中心で、もっと質の高い質問をしたいのだがとあとから自分の質問を悔いることも多い。

 先程の発表学生に敬意を表してもう一つしていることがある。最後に必ず拍手をすることである。私が赴任して来た当時は、発表の最後に握手がないことがあった。ただ、拍手というのは不思議なもので一人がすると皆さんつられてしてくれる。単純なことだが、昨日もすべての発表で必ず最後に拍手はあったと思う。

 昨日は、前期課程で1題、後期課程で1題、英語での発表があった。一応、質問も考えていたが、その前に研究内容を確認したく、質疑応答がややこしくなりそうで躊躇しているうちに終わってしまった。特に日本人で英語で発表をしてくれたOTの博士後期の学生さんには英語で質問して、その努力に答えたかったが、日本語での質問が続き(質問は英語でも日本語でもOKであった)それで質問時間が無くなってしまった。昨日の発表会で私自身が後悔した点である。

 さて、先日大学近くの老健にお邪魔して研究の説明と実際の予備の予備ぐらいの計測を実施した。その解析を学生が行い少し興味深い結果がでた。ただ、2例なので今後、方法論をしっかり組んでいく必要がある。

 本日は朝6時半から10kmほど走ってきた。走り始めたときは曇り空であったが途中から雪が降り出し今はかなり降っている。豊川の河川敷を走り、犬の散歩の人もすぐに居なくなってしまった。帽子もかぶらず(かぶり忘れ)走っているような人はだれもいあなかった。つまり50分ほどは雪の中を走ったことになる。

 来週は、3年生が臨床実習Iということで、2週間の評価実習にでる。有意義な時間を過ごして欲しい。実習施設に迷惑をかけずに。また月曜日は工学部の大日方研究室の同じく大学院の発表会に参加する。そして、火・水は夜ともに打ち合わせなどがあり、木曜日から2泊3日で東京でバイオメカの研修会に参加してくる。残念なことは19日の娘の音楽会に参加できないことである。

一段落

2011-02-06 | 研究室
 2月上旬でテストもほぼ終了して一段落となった。(まだ未実施のものもあり学生は一段落でないと思う)

 1月を予定表を見ながら振り返る。苦い思いをしたことが一つあった。以前から温めていた研究内容を実際に協力してもらえる施設へ行き、打ち合わせをした。内容は高齢者の運動機能のみでなく認知機能の改善も期待する介入研究であった。少し機材が必要でその施設にはあり、パイロットスタディとして始める予定であった。私の準備がいけないのであるが、実際に自分自身で私の考える介入運動をしたところ、全く予期しない車酔いのような感覚があった。一人で勝手に「これは独創的な試みとなるだろう」と思っていたが、苦い経験となった。ただ、これで諦めたわけではなく、次のアイデアに繋げたい。

 1月末は、ポールウォーキングの研究にコントロールとして協力して頂いたデイサービスに実際のポールウォーキングの指導に行ってきた。8-9割程度の方は、すぐに要領を掴み、歩容が改善した。2施設で20名ほどを指導したが、確かに即時的に歩幅が増え、円背(背中が曲がる)が改善した歩行となった。通常の片方の杖を使用している人は、両手にポールを持つことにより体の左右が対象となった歩行となり、対象者の方もそれを実感していた。更に自分でもポールウォーキングは高齢者の運動機能向上に適していると実感した。しかし我々としては、即時的でなく適切な研究デザインで介入効果を検証する必要がある。現在、昨年の8-12に実施した研究の解析途中である。

 1/22(土)。名大理学療法研究会で10月から新任の李先生による大脳皮質損傷後の機能回復に関する基礎研究の話と林先生のボストン大学への研究留学の話を聴講した。李先生の基礎研究は理学療法の臨床的視点から発展したもので、大変興味深く、林先生の留学体験記は臨床研究留学の大変さが伝わった。自分も体験した内容で、当時を思い出すとともに留学して良かったとつくづく思い直した。

 2月に入り、某専門学校の3次元解析を見学に行った。以前からそこの先生より研究に関して声をかけて頂いていた。専門学校には多くの他専攻があり、共同で使用していると思っていた。しかしながら、理学療法学科単独の解析装置であり、使用に関して自由度は高いようであった。またその他にも研究機材が揃っていた。声をかけて頂いた先生を始め、他の先生方や事務の方とも挨拶ができ、今後、スムースに共同で研究実施ができそうであった。

 来年度の学部学生の卒業研究は老人保健施設の利用者の方を対象とする予定である。明日は、そちらの施設に伺い、挨拶を始め予備の研究としてスタートをさせる予定である。

 一段落と書いたが、これから英語論文の作成と新しい研究の立ち上げで、まさに一段落だけとなりそうである。

 さて、最近は、なかなかブログを書けなかった。その最も大きな理由は娘の寝かせ付けをほぼ毎晩私がやったからだ。