太田進研究室

太田進研究室の日々の出来事やその時に感じたことを記録していきます。また家庭での生活もつれづれに書いていきます.

5月中旬から下旬 in 2015

2015-05-31 | 研究室
 研究実施に関して,整理してみると網目状にいろいろな機関と連携しながら,博士課程の院生なしで綱渡り的に実施できていることがわかる.幸いなことに臨床機関や大学内の協力者により新しいこともそんなにはブレーキをかけずにできている感じである.英語論文作成のみに関しては,2つはsubmit中.関節音の論文の作成を始めた.3論文の支援中(co-author)で投稿間近.3論文は投稿に向け準備開始.この中に修士学生のA君は,入っていないが,方法論と背景は書き始めてよいかもしれない.

 萌芽研究の関連で,姿勢フィードバックの研究を日福の工学部の先生と学生と進める.先日,内容の説明と再度の確認事項,研究デザインについても話し合いをしてきた.これから,また新たな連携として進めていく.連携としては,現在も進めている首都大学と埼玉大学があるが,愛教大の修士学生とも進めていく.こちらも地方行政からの研究支援を活用させて頂きながら進めていく.

 4年生が総合実習の1期目を終えて戻ってきた.早速,ゼミで研究打ち合わせを実施した.次の実習までの2週間の期間はデザインの再確認と文献検索とした.2つのテーマで進めていくが,またちょうどタイミングよく新しい機器の紹介を受け,今後実施する研究で活用できそうな印象であった.4年生は,教えてもらうことが当たり前であった大学生から,実習現場で教えて頂くために努力をしてきたため,学ぶ姿勢を感じとても成長したと実感した.

 6月は,PT学会,JOSKASと大きな学会が二つある.JOSKASは,発表のため発表準備をそろそろしないといけない.ただ,すでにその内容は英語論文でまとめているので,逆に日本語に変えてスライドを作る感じである.また,この夏から始める介入研究の準備を開始する.いよいよ介入研究のスタートである.

4月下旬から5月上旬 in 2015 (つれづれ)

2015-05-10 | つれづれ
 いよいよ子供会のフットベースボールが始まった.今年はコーチで特に低学年を担当する.1年から3年生11名をまとめている.ウォーミングアップまで全体で行っているが,その後はキャッチボールから高学年と分けている.練習の内容を変えるたびに,「低学年集合」というと皆走って飛びついてくる.その後,横に慣れんでもらい,何に気を付けるかを説明した後に行うようにした.キャッチボールも投げる時とボールを転がして取る時は,内容が変わるのでその都度,集合をかける.今のところ,一回,一回の集合と要点のまとめは良いようである.

 今日は,低学年に大人が入り高学年と試合形式の練習を行った.あれほど,皆,ピッチャーをやりたいと言っていたが,いざとなると弱気であった.練習を始めて1か月であるが,ルールを覚えてきたようである.私も電車の中で,練習内容を考えたり,ポジションを考えたりしている.家でポジションを考えていると娘がすぐに入ってくる.

 娘もフットはやる気満々である.小柄で細いので力がないが,すばしっこく動いているので,それが生かせればと思う.3年生になったが相変わらず忘れ物が多いようで,1週間の時間割表が無いと言ってはすべての教科書を持って学校に出かけている.今は,新しく自転車を祖母に買ってもらったので,自転車に乗りたくてしょうがない.小さいにもかかわらず,どうしても26インチが欲しいと言うので,26インチを買ったが,足がぎりぎりで停まる時は,必死に爪先立ちで停まっている.

4月下旬から5月上旬 in 2015

2015-05-10 | 研究室
 4月下旬の大きなイベントとしては,昨年同様,OARSIに参加,発表したことである.本年は,シアトルが会場であった事もあり,その前に,留学していたUSCにも行き,膝の専門であり留学中のBossであるDr.Powersと同僚であったSusanと研究の話し合いをしてきた.関節音の研究にも多くの意見をもらった.また,その他の私が実施している研究の話にも大変興味を持って頂いた.私のモノづくりには,驚いていた.Susanには,エンジニアのようだと言われた.

 さて,シアトルで行われたOARSIは,昨年同様に大変有意義なものであった.4日間の学会であるがすべてに参加した.私はポスター発表で昨年学部学生と行ったものをまとめた.他の関心のあるポスターで少しディスカッションをしたら,UCSF(UCサンフランシスコ)の研究者であったが途中から私を知っているという話になった.私は見たことがないのでわからなかったがUSCのバイオメカラボでPhDを取ったということで,間接的に私のことを知っていたようである.たまにではあるが年賀状なども送っていたので,掲示板に貼られていたようである.

 今回の膝OAの研究で,今後の研究の大きな方向性を確認することができた.既に運動をしたら膝の痛みが取れたというような介入研究は山ほどあり,今後はそれだけでは意味がないとのこと.今後は,構造の変化を捉えること,テイラーメイドの効果を検証することとサマリーされていた.また私も今後の研究にBiomarkerを取り入れていきたいと思っている.

 さて,私なりのトピックとして,ホメオスタシスと膝OAと関連があること,つまり規則正しい生活と軟骨の状態が関連すると言う話があった.グルコサミンなどの経口の効果に関しては,抗炎症という観点から議論をされていた.膝伸展時のクリック音が5年後の膝OA(PF)と関連すると言うポスター発表があり,これはかなり関心を集めていた.先のUCSFの発表で症状がないが中年期にPFのOAがあり,それらの人は歩行時の屈曲モーメントが増大しているとのことであった.この内容は,昨年私が発表した内容である40歳と20歳の比較で40歳代で屈曲モーメントが増大していることと類似していると感じた.日本の医師の発表で,丁寧なHipOAを対象とした運動療法の効果をまとめたものがあった.その先生曰く,以前は,手術ばかりに関心があったそうですがこのような保存療法の効果や可能性に大変興味を持っているとのことでした.その効果もレントゲン所見を経時的に計測し,しっかりとまとめられており,感服した.私もその内容を今後の臨床で試してみようと思う.

 今回,2名の本学助手といっしょに参加した.1名は名大OG,1名は星城大1期生で二人はとても刺激を受けたようである.こちらも今回の学会参加の大きな意義と思う.

 帰国は,5/5(火)の夜であった.家族には,連休中何もしなかったので,5/6(水)は,一日家族サービスをして,翌日は,少しゆっくりしたかったが,午前は研究の予備検討,午後からは急遽,関節音の研究で使用できる新しい加速度計選別のため企業と話し合いを持った.帰国後全く休む間がなく5/8(金)は,疲労困憊のため,熱発してしまった.

 なお,振り返りになるが,LAでBossと話をして,教育と臨床と研究とすべて行っており,説明した研究も博士課程の学生なしですべて大学院生1名と自分と協力者でやっていると話をしたらかなり驚いていた.博士課程も星城大学にはないので英語論文も自分がfirst authorで書いていることも驚いていた.