太田進研究室

太田進研究室の日々の出来事やその時に感じたことを記録していきます。また家庭での生活もつれづれに書いていきます.

3月中旬から下旬 in 2016

2016-03-31 | 研究室
 卒業式,謝恩会.この時期の感慨深いイベントである.当たり前であるが学生はそれぞれ異なるので,毎年違った感覚となる.

 修士修了の相本君は,名大の太田ゼミ1期生で,修士も1期生となってくれた.私の思い付きに近い発想から研究を企画し,彼の数学力に助けられて進めた研究であった.以前にも書いたかもしれないが,自分(私)のできないことは,他の協力を得ながら進めれば良い,(ここから少しニュアンスは変わるが)自分が点を取らなくても他の人が点を取ってくれれば良い,という感覚.相本君を連れて,共同研究者のもとや計測機器の企業の振動計測のセミナー,解析がわからなければ,詳しい先生にアポを取ってと,あちこちに連れまわした.前日に話を伺いたい先生にアポを取って学会会場で合流して,目的の先生に質問に行くなど,かなり共同で動いた.私以外の先生から学んだことが多かったことと思う.

 4人のゼミ生も卒業.多くの大学が卒研の負担を減らして,国家試験対策に力を入れるようになってきているが,卒研で養われた探求心が国試の勉強に生かされることを証明してくれたような4名であった.明日からの仕事に不安を抱いていると思うが,その不安を原動力に,努力してもらいたい.

 私の方の研究(論文作成)の進捗状況は,1)膝蓋骨可動性の英語論文は2回目の催促しても返事なし,2)膝蓋骨可動性とPF関節の軟骨変性の論文は,考察にもう一工夫必要で検討中,3)初期の関節音の論文は,修正して4月になったら英語校正に出して,再投稿予定,4)膝内反モーメントを減少させる歩行変容の論文は,結果まで完成という,ところである.また,6月にロンドンで行われるEular2016の採択結果も4月上旬であるので,それを待っている.

 プライベートでは,子供会のフットベースボールの顔合わせ会があり,いよいよ毎週末の練習が始まる.今年もコーチで,練習指導に加わる.子供たち(女子)に,厳しいことを言われるが,だいぶ慣れてきた.

2月下旬から3月上旬 in 2016

2016-03-09 | 研究室
 2/20(土)には,名大理学療法同窓会の定期研究会を開催した.名古屋大学医学部整形外科膝肩スポーツ班チーフの酒井先生にご講演を頂いた.タイトルは,「軟骨,腱そして筋肉の話」として,軟骨の基礎から再生の話,腱や筋肉の修復でわかっていることを臨床面と基礎のデータを基にご講演頂いた.基礎から臨床までご活躍されている酒井先生の話を以前から伺いたかったため,実現して本当によかったと思える講演会であった.内容は,すごく濃いもので基礎研究も我々理学療法に非常に近い所でされている感覚であった.

 3/24(木)は,星城大学大学院FDとして名大先端医療・臨床研究支援センター臨床試験企画室長の安藤先生に,星城大学にお越し頂き,臨床研究,特に介入研究の進め方についてお話して頂いた.一つ一つの質問に丁寧に答えて頂いた.先の酒井先生も,安藤先生も私がお呼びしたのだが,講師の紹介の時に気が付いたことがあった.お二人の先生は,名大医学部の同級生であった.

 研究では,関節音の解析,特に判別に関する解析について,名大大学院医療技術学専攻医用量子科学講座の池田先生に指導して頂いた.共同研究者である埼玉大学の坂井先生,院生と私の所の院生の相本君が参加して,指導を頂いた.現在は非線形の判別機が多くあるようであるが,その解釈が難しいようで,我々の研究では線形の古典的な方法が良いと伺った.その後の研究打ち合わせで,更に本研究を進めるにはMRIの計測が必要との話となった.可能な範囲で進めたい.軟骨変性と関節音特性の比較となる.

 さて,関節音の英語論文が戻ってきた.臨床系の雑誌に出していたが,査読者がいないということで戻ってきた.臨床系であるがバイオメカ系に出さないと難しいかもしれない.