平成30年10月15日(月)
富士市消防団による操法大会が小雨の中、富士市役所を会場に開催され、500名を上回る市内消防団員が集まり、日頃の訓練の成果を披露しました。
(競技前の選手宣誓)
(俊敏な走り)
(息の合ったポンプ操法)
消防団は私たち住民にとって一番身近な防災の専門家であり、火災時はもちろんのこと、風水害、地震・津波など、大きな災害時に備えて地域毎に設置されているもので、私たちの安心と安全を担保する重要な役割を果たしています。これまで発生した大災害時には、自らの危険を顧みず多くの犠牲を出すなど、存在感に注目が集まっています。
しかし、組織を維持し運営するためには様々な課題を抱えており、その支援策を充実していくことが求められています。なかでも消防団員の人員確保と処遇改善は喫緊の課題であり、静岡県では県議会議員発議による「消防団の活動に協力する事業所等を応援する県税の特例に関する条例」が制定され、消防団活動に協力する事業所などに対する事業税軽減措置が図られています。
消防団からは先日も県東部地区消防団を統括する組織から、支援や改善に関する要望をいただいたばかりで、消防団の現場の声は大変重要であると受け止めています。
操法大会では、開会のセレモニーの後、消防操法(ポンプ車操法・小型ポンプ操法)が競われ、隊列を組んで行進する訓練例式が披露されました。機敏な動作と一糸乱れず隊列が行進する様は、日頃の訓練がいかに重要かを実感させます。
私の地元の消防団も、訓練のための時間確保はもちろんこと、訓練場所の確保についても広い場所を確保しなければならないなどで相談を受けたことがあり、公共施設や大手企業などに要望するなどでお手伝いをしたことがありました。
また、処遇改善では、今回のような競技会に備えて日頃の訓練を行うための資材購入などを支援するため、消防団活動を住民に広く広報することを条件に、地域住民から補助金のような経済支援を求めるための橋渡しをしたこともありました。
人員確保については、従来の男性団員の募集のほか、女性団員や学生を対象とした機能別団員が導入され、女性団員は少しずつ増加して各分団に配属されているということでした。特に、学生たちによる機能別団員は今年4月から導入され、この大会では私たち来賓の案内などで初めて接しました。
機能別団員は、年齢18歳以上で、かつ富士市の区域に居住する学生または通学する学生を対象として、活動内容は応急手当の普及活動、火災予防の啓発活動などを行います。受付でお会いした二人の機能別団員に加入したきっかけを聞いたところ、将来は消防士を目指したいという希望があるそうで、目的意識をしっかり持っているだけに、頼もしく見えました。
小雨が降り肌寒い中、一生懸命取り組む消防団の皆様には頭が下がる思いです。ただ、このような機会に消防団に対する理解が進めばと期待していましたが、天候が悪く、一般市民の観覧が少なかったことは残念でした。
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