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鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

函南太陽光発電事業計画における林地開発許可について

2023年02月27日 | 議会活動
令和5年2月27日(月)

 各地で大規模太陽光発電(メガソーラー)設置における様々な課題が提起され、私が所属する静岡県議会産業委員会でも、函南町に設置が計画されている大型施設事業計画について、開発における不備等により大きな災害発生を招く恐れがあるとして、地元住民からの請願を受け、集中審査を行ってきました。
 その結果、請願に沿って取消すべきという結論が県議会全会一致で採択されました。
 その審査の過程において、林地開発の課題が浮き彫りとなり、事業者は事業内容の修正を行っていますが、県の取り組んでいる審査状況と、変更計画に対する審査方法について、私の所属する会派議員が代表質問で質した内容について報告します。

 県議会の判断は先に触れましたが、県はこの事業計画について、地域住民の災害に対する不安や懸念を真摯に受け止め、土砂流出の防止策に万全を期すことなどの条件を付して許可を行っており、事業者に対してこの遵守を厳正に指導していると述べています。つまり、県は議会とは異なる判断をしていることになります。

 事業者の修正内容は、県が許可後に発覚した、集水区域や河川流下能力の問題であり、事業者がその調査を行って、開発行為により最も大きな影響を受ける河川の狭窄部等についての対応について、河川管理者の同意を得る必要があります。
 その結果を踏まえ、事業者が事業内容の変更等を再度提出し、それが森林法の審査基準に適合するかを審査することになります。

 現在、事業者は調査中であり、県の審査までには至っていません。県は計画内容が審査基準に適合することが確認するまで、開発行為に着手しないように指導を徹底しているとのことです。

 県は、住民から「林地開発許可の取消を求める請願」が提出され、それが本会議で採択されたことを踏まえ、本事業計画の変更は、「森林法の施行に関する重要事項」に該当するものと考えている。このため、今後は、法令等に基づき、変更計画の内容について、森林審議会に諮問を行った上で、審査基準への適合を判断する方針として審査を進めていくことになりました。

 一度許可をしたものを覆すのは大変難しいことを実感しています。しかし、住民の声を真摯に受け止め、県議会という公の場で集中的な審査を行い、その過程で浮き彫りになった問題点の指摘は、行政を動かすことになりました。県は許可した時点での法的な手続について問題はなく、許可は有効という立場を変えていません。
 しかし、議会で審議した過程では、行政側の審査手順などに問題があったという印象は持っています。行政と事業者、行政と行政の間とやりとりでは、そのやりとりがメモなどに頼るものもあり、情報の共有等について認識のずれなどを生じた結果、判断に影響が出たことは歪めません。

 県議会としても、この審査過程で教訓を積むことができた、その現場に居合わせた一人として、今後に生かしていきたいと思います。
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